2022年12月2日金曜日

“嘘つきTSUTAYA”に盗まれた図書館スペース～9割占有する店舗が1割未満の光熱費負担～【12/7追記・配架図がありました】

 

こんにちは、日向です。


本日も、和歌山市民図書館の光熱水費について、番外編を書いておきたいと思います。


下をみてください。





和歌山市民図書館の一階フロアのなかで、CCCが賃料（行政財産の目的外使用料）を払っている部分、つまり蔦屋書店とスターバックスのエリアを指定した図面です。


ピンクが蔦屋書店で103.11㎡、緑がスターバックス117.10㎡で、合わせて220.91㎡が民業店舗となっています。


和歌山市の図書館要覧によれば、同館の一階面積は、1,669.15㎡ありますので、ツタバ（蔦屋書店+スタバ）は、一階フロアの13パーセント程度にすぎないんです。


そういうこともあって、計算上の賃料は、月19万円で、光熱水費が蔦屋書店が月6000円、スタバが月15万円（飲食店平均の4分の1）という激安になっているんですね。



なんで、いまさら、こんなことを改めて書くかといいますと、たぶん、実際に同館に行ったことのある人ならば、


そんなわけないよ。一階は、ほとんどが書店とカフェで、図書館は二階からだよ


と思うはずなんですよ。同館を紹介した記事でも、ほとんどがそうなっていて、誰も一階にも図書館スペースがあるなんて言ってません。



ところが、賃料を算定する際の図面では、一階はほとんどが図書館と共用部分（通路）になっているんです。おかしいでしょ、これ。



図書館と通路等共用部分が一階フロア全体の87パーセントで、ツタバは13パーセントという計算になっているにもかかわらず、


実際に、図書館スペースといえるのは、通路の左頭上に全集を飾った高層書架（ただし中二階）と、スタバスペースの壁面書架と、カウンター部分くらいで、それ全部足しても、全体の一割もいかないくらいです。


店舗部分の賃料を算定する際には、この図書館部分こそ、棚単位でピンポンイトの面積按分をすべきです。



その部分を色付けしてみました。赤線の部分が図書館です。あとは、すべてCCCの商業施設なんですが、賃料の対象になっていないということは、地面はすべて図書館と商業施設テナントとの共用部分としているのでしょう。（※最初に肌色で指定した画像が間違えてましたので、正しいものと差し替えました。そのご指摘をいただいた方が指定された画像をそのまま使わせていただきました。この場を借りて、御礼申し上げます）











次に、下をみてください。2016年に和歌山市と同じく駅前に新築移転した多賀城市立図書館の一階フロアの配置図です。





黄色が図書館部分、緑が物販部分、つまりツタバですね。で、共用部分はグレーになっているんですが、グレーは、ほんの一部分で、全体の1割もありません。



両館ともに、CCCがプロデュースして建てたツタバ図書館ですので、まったく同じ扱いでないとおかしいのですが、どういうわけか、和歌山市民図書館だけは、賃料計算上の図面が現実とは、かけ離れたものになっています。



和歌山市民図書館の館内を探訪するyoutubeの動画とか、トラベラーたちによる「和歌山のオシャレ図書館訪問ブログ」をみてみてください。そのほとんどがこうなっています。



1階は図書館ではないので、全て書籍は販売のものばかりですが、かなりの種類の書籍が売られています。


本と飲み物が楽しめる広大なエリアになっています。



これが誰もが抱く第一印象です。誰ひとり、一階フロアの8割以上が図書館なんて言ってません。



ということはですね。賃料については、いつも言っているように、多賀城みたいに月450万円とまではいかなくても、どんなに安くても、月200万円くらいはCCCから貰わないとおかしいわけですよ。


それなのに、和歌山市が月19万円しか賃料をもらわないのは、残り180万円プラス図書館に転嫁している光熱水費分の利益供与を特定企業に対して行ってることにほかなりません。


光熱水費についても、図書館が月200万円とか300万円とか負担しているのに、蔦屋書店の電気代月6000円だけとか、スタバが電気代月10万円、水道代月5万円なんて、いかに、とんでもない金額なのかということが、おわかりいただけるでしょう。


スタバ、蔦屋書店ともに、一か月の売上は推定で1000万円以上。両店舗あわせて月2000万円の売上と推定できますので、どんなに安くても月100万円以上（5%）は、光熱水費がかかっているはず。その大半を図書館に負担させる根拠になっているのが冒頭に掲げた、民業店舗（蔦屋書店＋スタバ）は一階フロアの13パーセントしか占有してないとした虚偽に等しい図面です。


ただでさえ家庭の光熱費が爆上げされている状況なのに、和歌山市民は、CCC店舗の光熱水費までも自分のたち税金で負担されられている事実を知ったら、もう怒り心頭に発するでしょう。



これまで、開館から2年半もたつのに、一度もそういうことが指摘されてこなかったのは、


和歌山市民図書館は、スタバ・ツタヤとコラボしたオシャレ図書館


という大量のステマ情報を、メディアと訪問者たちがsnsで流しつづけてきたからであり、


図書館の建物と官民連携事業の詳細について、どこもちゃんとした報道をしてこなかったからです。


まぁ、フェイクニュースですね。和歌山市に限らず、今年4月にCCC指定管理者で開館した宇城市でも、ジャーナリズムはどこにも存在しないので、テレビ局なのに、


コーヒー飲みながら読書ができる新感覚の図書館


とか持ち上げていて、いまさら、お前なに言ってんの？　コーヒーは有料だよ、と突っ込みを入れられるほど情けない番組づくりをしています。


CCCの思うツボといいますか、騙されている市民のことなんか1ミリも考えずに、2013年の武雄市から始まった、ウソ八百情報満載のツタヤ図書館礼賛情報を、いつまでも拡散し続けているんです。


そろそろ市民が被っている実害にも真剣に目を向けてもらわないと、ベルリンの壁みたいに、ツタヤ図書館の幻想がガラガラと音をたてて崩壊したときに、あなたたちの責任が厳しく問われることになるってことを、覚悟しておいてほしいものです。


よろしくお願いいたします。


【12/7　22時50分追記】

資料を探していたら、和歌山市民図書館の分類別の配架図面が出てきました。この一階部分（最初の2枚）をみたら、ほとんどが図書館ではないことが一目瞭然でした。











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2020年8月29日土曜日

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《2020年6月》

●和歌山市民図書館は、ICタグ装備せず●「ICタグと自動貸出機」はセット●自動貸出機についての補足説明●和歌山市民図書館の自動貸出機について●３８００万円の“安全対策”●出来レースの代償・後編●出来レースの代償・前編●専門家がほとんどいない審議会 ●『第9版　失業保険150％トコトン活用術』についてのお詫びと訂正 ●TSUTAYA占領地のレジスタンス ●疑惑まみれのグランドオープン ●“白塗り”に隠されていた告発意図


《2020年5月》

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