2023年12月26日火曜日

和歌山市民図書館の除籍リストと不明本リスト

 

こんにちは、日向です。


さきほど、久しぶりに和歌山市のツタヤ図書館についての記事をリリースしました。


和歌山市ツタヤ図書館、所在不明本が急増…1度に7千冊を除籍、CCC運営で



今回のテーマは、図書館の「除籍」と「不明本」です。


除籍リストといえば、武雄市図書館・歴史資料館がCCC運営で新装開館したときに、貴重な郷土資料やレンタル店の営業と一部重なりそうなCD・DVDなどが大量に廃棄されていた事件以来、そこには、とんでもない火種が隠されている、少し大袈裟にいえば“ツタヤ図書館の火薬庫”みたいなものと認識されていました。


とはいえ、さすがに、CCCにとっては和歌山市は、6館めの図書館ですから、いつまでも、そんなど素人のような下手を打つようなことはするはずがなく、いくら調べたところで、おかしな除籍など出てくるわけはないんです。


ところが、和歌山市では、2019年12月19日からCCCが指定管理をスタートしてから1年3か月にもわたって、一度も除籍を行っていないという不可解な事実が、6月に書いたブログでわかっていました。



そのときに、担当課長さんに直接「この期間に、本当に除籍リストないんですか?」と問い質したほどです。私はてっきり、あるんだけど隠しているんじゃあないかと疑ってて、それでしまいには「その期間中の除籍リストがないことを証明する不存在を出してください」とまで詰め寄っていたほどなんです。



いまから思えば、CCCは本当に除籍をその間、一度もしてなかっただけなんですが…。


さて、そんなこともあって、いろいろと調べていくうちに、貴重な郷土資料とかレコードとかCDなんかが、数は少ないにしても、本当になくなっているのではとの疑惑が浮上したんです。


これは、いけるぞと思って、本腰を入れて調べ始めたんですが、「除籍リスト」という文書とは別に「不明本リスト」というものが作成されていることがわかりまして、今度はそちらも調べはじめると、もうワケがわからなくなりつつありました。


図書館のなかで、盗難とか、紛失とか、あとは返却されていない本とかが日常的に出てくるんですが、それをリストにして、すぐ除籍するわけではなく、原則年一回の蔵書点検の際に不明本をリストアップしていて、その不明状態が連続して4回以上になってからはじめて除籍候補になるしくみということがわかりまして、これは一筋縄ではいかないなぁと、その時点で記事化するのは、ほぼ断念していました。


まぁ、そうは言っても、この間に注込んだ膨大な時間と労力を思えば、なんとか形だけでもレポートにして残しておこうと思い直しまして、再度調べ始めたのが10月くらいでした。


で、担当課の方が「CCC指定管理になってからも、不明本は増えてないですよ」とおっしゃるので、「でしたら、それを示すデータを出してくださいよ」とお願いしましたところ、出できた過去11年間における初不明本の数が、なぜか激増していたんです。


こ、これは…と思いまして、そこから図書館関係者の方にあたって、いろいろと教えていただいたことをまとめたのが今回の記事です。


残念ながら、CCC指定管理になってから、重要な郷土資料やレコード・CDが次々となくなっているという明確な事実を示すものはみつかりませんでした。


その代わりといってはヘンですが、最後の最後で、突然飛び込んできたのが福音館書店が全品回収措置を取った児童書のスキャンダルでした。





いったい、なにがあったのかと思っていたら「これこれこういうことだったらしいですよ」と事情を教えてくれる方がいて、へえーそんなことで回収するのかと驚いていたところに、


なんと、和歌山市民図書館が、その返本要請に素直に応じていたというんですから、これは吃驚仰天でした。


出版業界の常識からすれば、一度発行した本を全品回収するのは、よほどのことがない限りやらないものです。


一度流通に流れたものを回収するのは至難のワザです。ましてや図書館が入れたものまで返品要請をかけていたんですから、これは、ただごとではないですよ。


そこは今回の記事では、あまりつついてないんですが、その要請に和歌山市民図書館が、いとも簡単に応じてしまったというのが問題の焦点でした。


で、具体的にどうしたのか。このときの和歌山市教委の対応といいますか、手続に瑕疵があったのではないかというのが、今回の記事のハイライトになっています。手続もおかしいですし、あるはずの文書が出てきていません。もし隠蔽していたとしたら、大問題に発展しかねません。


で、例によって、担当課に質問状を送ってますが、例によって、なんの回答はありません。


来年4月から、次の5年間の指定管理も、これまで通りCCCに任せることを決めた和歌山市は、そのために指定管理者の業務評価や選定員会でCCCに高評価を与えていました。


除籍や不明本の手続という、図書館運営業務のなかでも、最も地味だけれども重要と言われている部分については、評価の対象にはなっておらず、そこにこそ、ツタヤ図書館の危うさが潜んでいるという結論になっています。



よろしくお願いいたします。


和歌山市ツタヤ図書館、所在不明本が急増…1度に7千冊を除籍、CCC運営で


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2023年12月3日日曜日

『都立高校・学校図書館の闇』について緊急告知

 

んにちは、日向です。


大分前に書いた都立高校・学校図書館に関する記事へのアクセスがが突然急増していて、何事かと思ったら、こんな事件が起きていました。


東京都パスポートセンターで大量の個人情報が漏洩

11月24日、警視庁公安部は東京都豊島区にある池袋パスポートセンターに勤務していた中国籍の女を、窃盗容疑で書類送検した。

警視庁によると、容疑者はパスポートセンターの業務を受託する(株)エースシステム(東京・足立区)の契約社員として窓口で勤務していた。容疑者は、旅券申請者が提出した戸籍謄本や住民票をコピーしたり、窓口での対話を録音するなどの手段で、1920人分の個人情報を不正に入手した疑いがあるという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a97ffbaee46b5a95d3e60a3e4710e72111e0f4d7



この中国籍の契約社員を派遣していたのがエースシステムという会社だったことから、


私が当ブログ記事『都立高校・学校図書館の闇』としてレポートしていた記事がなぜかヒットしまして、「そんなにあやしい会社がパスポートセンターの仕事を受託するのはおかしい。なにか背景があるだろう」(契約は派遣ではなく委託ですが)ということで、拙稿が俄かに注目を集めていたということらしいんです。


私の記事が、非常にわかりにくいうえに、特定企業が都立高校の学校図書館を独占するなどという、常識ではありえないことから「この会社は怪しい」となりました。


中国からのスパイを送り込んで、日本で工作している会社ではないのか?


という話にまで広がってきておりました。


結論からいいますと、


私が調べていたエースシステムはじめその関連も含めた「光エス三社」には、そんな陰謀論めいたことに関与している可能性はほぼゼロです。


なぜならば、このグループ企業は、政治的にはバリバリの自民党系に属する会社であり、どちらかというと、このニュースを拡散している保守系の人たちと同じ立ち位置にいる人たちだからです。早い話が自民党の集票マシンですね。


役所の現場では、どこもそうらしいんですが、中国語ができる人がひとりでもいると、とても助かるらしいんですね。中国系の人が窓口に来たときに、スムースにコミニュケーションがとれるからです。なので、ただ単に、エースさんもそういう人を採用してただけなんでしょう。


じゃあ、なんでお前が書いてるみたいに、ここの関連が都立高校の学校図書館をかたっぱしから受託してるんだよ。おかしいだろ。東京都と癒着してるに決まってんだろうが!


そんな声が゛聞こえてきそうなので、簡単に私の認識をご説明しておきます。


●都立高校を席捲した“三種の神器”


光エス三社は、足立区を地盤に、いまや東京都全域で公務を受託するようになっていますが、それを可能にしているのは、「自民党系議員からの後押し」、「電子入札」、「業界内での話し合い」の“三種の神器”です。


まず新規に受託するためには、「今度からこういう仕事も外に出すみたいよ」と議員さんから情報提供してもらえると、他社に先がけて準備できます。実際の入札は、入札資格さえクリアしていれば、入札価格だけで決まります。そこに情実が入る余地は一切ありません。


なので、私がみてきた範囲では、このグループは異様に安い価格で入札、つまり、ダンピングするんですね。これ紙を入れるわけではなく、電子入札なので、社長か参謀がひとりで、東京都中の入札案件を研究して、これなら取れるという価格を入れれば、それだけで仕事はどんどん増えていくんです。


しかも、これ一社でやったらたいしたことなくても、次々と関連会社をつくっては、グループ企業で手分けして入札するようになると、都内全域にどんどん仕事を広げていけます。


えっ、そんなに仕事とってきても人が集まらない? いやいや、いいんですよ。落札してから募集すれば。もしまにあわなくても、大きなペナルティーはありません。採用できてからハケンすればいいんです。なので、現場では、不配置が日常的に起きてました。


都立高校・未配置事件


次に、そうこうしているうちに、おそらくですが、業者間で話し合いが待たれるようになったんだと思います。何社かいつも入れてくる会社は決まってますから。そこで違法な談合があったかどうかまではわかりませんが、なにか話し合いというかルールみたいなものは作られた可能性はあります。というのも、入札状況をみていたら、途中で辞退とか、あきらかにおかしな動きがときどきでてきますので。


で、都立高校の学校図書館の場合は、その後、不配置とかがあまりにも多いので、都教委内部で問題になりました。このときに、都の教育庁との間に誰か議会関係者が入ったかどうかまではわかりませんが、指導する都教委が一応は対策を講じてくるんですね。


具体的には、価格のみの落札から総合評価方式に変えたり、あとは総価契約から、人をハケンできた日数のみ委託費を払う単価契約に変えたりと、都教委サイドが不祥事対策を講じる頃には、光エス三社も、ある程度実績を積んでますし、業者間の話し合いもするようになってたでしょうから、ダンピングをやめても、これまでと同じように落札できるようになっていました。


逆にダンピングやめれば、委託費はどんどんあがっていき、利益率も高まっていきます。10年前からつい最近までは、図書館司書でも、最低賃金の募集でそこそこ人は集まりましたから。何により、いちばん大きかったのは、複数年契約でしょう。単年度ですと、毎年入札しなければなりませんが、複数年になると、一度落札したら最低でも3年は続けられます。その間に他の地域に、別会社でどんどん進出していけるんです。


そういう行動を、ありとあらゆる分野の公務で続けていくと、面白いように仕事は増えていったんだと思います。なにしろ、これは全国どこでもそうですが、バックに自民党の議員さん、関西なら維新の議員さんたちがいて、とにかく「民間にできることはすべて民間に任せろ!」という圧を国と一緒になってかけてきますから、黙っていても、年々役所の仕事は増え続けるんです。


よくパソナの例が指摘されますが、地場でも、ミニパソナは、そこいらじゅうにいて、公務、つまりは税金でどんどん潤うというとんでもないバカげたしくみがこの20年間に広がっていったんですね。その現象が、都立高校学校図書館という事例に如実に現われていたということなんだと思います。


あとは、議員さんがほんとうに口利きなんかするのかと思われるかもしれませんが、むかしみたいにその御礼で何パーか政界にキックバックすることもあるのかと疑問に思われるかもしれませんが、そこは、巧妙なカラクリがいろいろあるようです。


都立高校学校図書館問題では、受託とは正反対に、廃止に奔走した米川都議のプロセスをつぶさにみていきますと、相当、表には出てこなかった、都教委や都の契約関連部署との暗闘があったことがわかってますので、受託するときにも、なにか、橋渡しみたいな行為はあったのではと疑っています。


●デマを拡散する人たちの目的は?


今回、パスポートセンターでの個人情報漏洩事件では、エースシステムが受託していたことが判明して以来、ものすごい勢いでニュースが拡散されましたが、その源流をたどっていきますと、特定政党の関係者とおぼしき人と、あとは排外主義的な報道も平気でするメデイアにいきつきました。


外国系の人による犯罪が報道されるたびに、ネトウヨさんたちが「○○人ガー」と吹きあがって、炎上をしかけています。それをまたかいなぁと、見過ごしていると、2021年に起きたアメリカの連邦議会襲撃みたいな騒動に発展しかねないなぁと危惧しています。


私が追いかけてきた、都立高校学校図書館の問題は、あくまで「教育界に押し寄せる民間委託の波」という切り口で書いてきました。そこの核心にあるのは、コモン(=誰もが無料で利用できる社会の富)を政官財が一体となって金儲けの道具にしようとしている犯罪的行為に対する批判です。


改めて、そのことを、よく考えていただければ幸いです。


なお、都立高校学校図書館の民間委託は、2022年度末ですべて廃止になりました。



よろしくお願いいたします。


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CCC経営危機が再燃?

 

こんにちは、日向です。


今週は、CCC関連で、一件関係なさそうで、その実、内部の関係者にとっては、激震が走るようなニュースがいくつかありましたので、それらの話題をアラカルト形式でお届けします。


まずは、木更津市の話題から。


千葉 木更津市 新庁舎を自前で建設する計画に変更の方針 11月25日 06時48分


千葉県木更津市はJR木更津駅周辺で整備する新庁舎について民間施設を借りる方向で検討してきましたが、事業費などを改めて試算した結果自前で建設する計画に変更する方針を決めました。



今年5月29日付当ブログ記事 木更津市でゼネコンが辞退!  にこう書きました。



千葉県木更津市は22日、JR木更津駅西口北側で進めていた新庁舎整備を中止すると発表した。2026年4月から供用開始の予定だったが、事業候補者の新昭和(君津市)が今月、「建設費高騰や用地も地権者と最終合意できず事業化は困難」と市に伝えた。


新庁舎の整備中止に 木更津駅西口 建設費高騰で より

https://www.asahi.com/articles/ASR5R77L9R5RUDCB008.html


CCCが公募の2年前から基本計画案を作成し、事業者公募の裏方を担っていた船場が自ら応募して選定された基本計画・基本設計。


その市民交流プラザが入居する予定の西口庁舎そのものの計画が白紙になったのですから、

 

ツタヤ図書館もどきが木更津市にできる!


という計画も、一瞬にして露と消えてしまいました。



これは、危ういなと思っていたら、それから半年もたたないうちに、今度は、木更津市が、民間が立てたビルを賃借する計画そのものを全面撤回して、自前で建てる方式に大転換したようです。


もともと自前での新庁舎整備を計画していたのが、東京オリパラの影響で資材が高騰したのを受けて、いったん計画を中止して見直し。再検討の結果、民間ビルへの入居方式にして、事業者も地場のゼネコンに決まっていました。ところが、突然、そのゼネコンが整備事業そのものを辞退したという吃驚仰天ニュースだったのですが、今度は、その民間ビル賃借方式そのものを諦めて、「やっぱ計算し直してみたら自分たちで建てるほうが安いわ」ということになってしまったという、二転三転して、わけわからなくなりつつある状況です。


こういうときに、市からの説明をすぐにレポートしてくれる議員さんがいるのが、木更津市の強味です。


田中のりこ市議が、早速、『2023年11月議会速報  web』 に新しい駅周辺庁舎 自前建設に決定、という記事をアップしてくれています。新聞報道もほとんどないなか、こういう議員さんからのニュースはありがたいですね。


田中のりことみんなの会 

2023年11月議会速報  web



そうした動きにもかわらず、CCCと一緒に、渡辺市長の寵愛を受けているとされる船場さんが、相も変わらず関連業務を受託されていました。


富士見通り意匠設計業務委託に係る事業者募集(公募型プロポーザル)




●オスプレイと三井住友社長の急死


さて、その余韻もさめやらぬ一昨日のことでした。文字通り、激震が走るような事故のニュースが日本列島をかけめぐりました。


米軍オスプレイ墜落 6人搭乗、1人死亡 鹿児島・屋久島沖

朝刊1面 毎日新聞 2023/11/30

https://mainichi.jp/articles/20231130/ddm/001/040/105000c


ツタヤ図書館問題とはまったく関係がないように見えますが、これが関係大アリ。木更津市は、オスプレイの暫定配備を受け入れていますから、こんな事故が起きたら、木更津に地盤を持つ浜田前防衛大臣の立場が危うくなりかねません。防衛族である浜田代議士の影響力に陰を落とす出来事です。5月にBJに書いた記事では、地元関係者がこうコメントしています。


「渡辺市長のワンマン体制を支えているのは、国政との太いパイプじゃないですかね。特に浜田靖一防衛大臣とのつながりです。市民も、どっちかというと浜田系が強い。だからオスプレイの暫定配備もできるんです。国との強いつながりで補助金を持ってきてくれるならいいと。そういう流れのなかで船場が食い込んで、CCCも入ってきているんじゃないでしょうか。

 https://biz-journal.jp/2023/05/post_341150.html



いずれのニュースも、CCCについての危機の気配は、まだどこにも現われてませんでした。それが突然、CCC本体に襲いかかったのが27日のこと。


三井住友FGの太田純社長が膵臓がんで死去、65歳…顧客基盤の強化進める

2023/11/27 10:43 訃報

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231127-OYT1T50052/#r3



なにが驚いたかというと、太田社長と言えば、Tポイントと三井住友smbcのVポイントの統合の話をまとめた人物。TポイントとVポイントの統合は、三井住友による実質的なCCC救済とみられていましたから、CCC増田会長とトップ交渉で話をまとめた張本人がいなくなったのですから、後任の社長人事次第では、いったんは終息しかけたCCCの経営危機が再燃しかねません。


CCC関係者にぶつけてみたところ、「社内の大反対を押し切って増田社長の朋友である大田さんが強引にすすめてきたので風向き変わる」「現時点で赤字40億。増田社長の土地や車を売却して数字をつくるかと」いうような反応でした。


2023年3月期の決算で、なんとか10億円の黒字を確保したものの、内実は、公共施設部門をのぞくすべての分野で二桁の赤字というCCCの経営危機(2023年11月17日金曜日 Tカード規約改定時に、なにもしなかった和歌山市 )について、少し前にも書きましたが、いまはさらに経営状態が思わしくない状態らしいです


となると、あとは増田会長が政界人脈を駆使して、大規模なプロジェクトにからむなど、起死回生の策がでてきそうですが、


そこにも逆風が吹いてきました。


安倍派、1億円超の裏金か パー券ノルマ超えを還流 地検が立件視野

2023年12月1日 5時00分

https://digital.asahi.com/articles/ASRCZ6W8LRCZUTIL03K.html?ref=tw_asahi



これまた、ツタヤ図書館問題とは一見、なんの関係ものない話に思えますが、増田会長と仲がいいのが、西村康稔元経産大臣です。西村氏は、安倍派の一角を占める重鎮ですから、いまや政治資金面では、派閥内でも一、二を争う集金力を誇っています。もし、自民党の裏金づくりに西村氏も関与していたとなれば、窮地に陥った増田会長をサポートするどころではなくなります。政界からの強力な支援は、期待できなくなるかもしれません。(“嘘つきTSUTAYA”の贈賄疑惑


2011年にMBOで上場廃止を敢行、その年の11月には代官山T-SITEをオープンして、レンタルTSUTAYAから新業態へと脱皮するはずが、どこでなにがどう狂ったのか、TSUTAYA大量閉店の波を乗り越えるだけの体力は、もうCCCにはありませんでした。それは、われわれ図書館利用者サイドからウォッチしている者としては、一にも二にも、コンプライアンスの甘さからくる事業の綻びが原因のように思います。


ちょうどこのタイミングで、週刊東洋経済が、2023年12月2日号で 【第2特集】CCC 平成のエンタメ王が陥った窮地 を掲載しています。私はまだ詳しくは読めてませんが、CCC関係者に聞くと「良記事。事実に基づいてよく書いてましたね。社員のインタビュー丁寧」と、かなり好印象のようでした。




私のスタンスからすると、東洋経済は、アレは書いたのかなと、気になりますね。


“アレ”とは、もちろん、2019年2月の消費者庁からTSUTAYAが景品表示法違反で1億円の課徴金を課せられた事件のこと(2020年9月20日 “嘘つきTSUTAYA”を違法認定)です。経済紙のなかでも、比較的リベラルな立場の東洋経済ですら、アレについては、いまいち厳しく切り込めていないように思うのですが…。


なお、CCC関係者は、現在の高橋誉則社長についても、こんなコメントをしてくれました。


 高橋さんはいいひとで終わりそうですね。主婦の話で(?)

マスコミでてますが勝ち筋を見出せず社内は白けてるとか。経営者でなく事業部長なみの器なんですね。退職者が加速度的に増加してるみたいです。企画出る人の流出であとは増田社長の子飼いばかり。人がいなくて廃業するのでは



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“嘘つきTSUTAYA”の贈賄疑惑