2022年7月27日水曜日

CCCの「養分」にされた和歌山市の屈辱・◆◆8月3日追記 周南市開示資料・使用許可面積 ◆◆

 ~周南市と和歌山市のツタバ賃料は、こんなに違っていた~



こんにちは、日向です。



和歌山市民図書館のスターバックスと蔦屋書店の賃料が月19万円と激安に設定されていることを、これまで何度も取り知り上げてきました。


では、他のツタヤ誘致自治体と比べたら、どうなんだろうと思いまして、請求をしていた山口県周南市の徳山駅前図書館(和歌山市と同じく駅ビルの新築)の文書が開示されましたので、本日は、それをみてわかったことを、まとめておきたいと思います。



まず、下をみてください。









同館がオープンする直前の平成30年(2018年)3月27日付けで、行政財産の目的外使用についての許可がCCCの武田宣副社長あてに出ていました。



その使用料(賃料)は、年間1,110万8000円。



月額に直すと92万5666円。和歌山市のざっと5倍です。


人口138,000人の周南市が、県庁所在地で人口35万人を誇る和歌山市の5倍の賃料というんですから、和歌山市の人が知ったら、本当に怒り心頭に達するような話なんです。



なぜ、そんなに大きな差ができているのかを、じっくり調べてみたところ、カラクリは、賃料が発生するゾーンにありました。



和歌山市はなぜか、店舗の棚、テーブルと椅子、カウンターなどに限定して、賃料が発生するゾーンをギチギチに線引きした結果、1階のフロアは1800平米くらいあるのに、和歌山市に賃料を納めるのは、その8分の1のたった220平米でした。港区ワンルームより安い和歌山市民図書館


それに対して、周南市のほうは、2018年度については、もちろん通路も含む一階のフロアほとんどが(903平米)賃料が発生するゾーンになっていました。【検証したところ、ほとんどではありませんでした。※文末2022年8月3日追記参照】



よくよく考えてみたら、当たり前のことで、施設内で最も一等地の1フロアをほぼ独占的に商業活動に使うわけですから、通路は賃料を払わなくていいとした和歌山市のほうが、とんでもなくおかしな契約でした。



平米当たりの単価でみますと、和歌山市が年間1万円程度なのに対して、周南市も1万2000~3000円(毎年変動)なので、やや高いくらいで大差はありませんでした。


CCCサイドの要請を受けて、賃料を払う面積を意図的に操作することで、極端に安くなるよう、誰かが画策したのではないのかとの疑念が自然と浮かびます。


しかも、ですよ。先日来、何度も取り上げておりますように、2017年10月に和歌山市が指定管理者を募集した際には、募集要項に、その3倍の平米あたり単価が明記されていたのに、開業直前になぜか単価を極端に値下げてされてました。


相当力強い政治的なパワーが働かないと、こんな横車を強引に押すことは、通常の行政ではありえないことではないのかって、思いました。



さらに決定的なのが、開業準備期間です。スタバも蔦屋書店も、建物完成して内装も一通り施工されたら、すぐにオープンとはいかず、スタッフの研修や店舗内のセッティングなどで、少なくとも2~3か月の準備期間を要するはずで、当然、その期間中も、民業であれば賃料は発生します。


ところが、和歌山市民図書館の場合は、目的外使用の許可が下りて、賃料が発生し始めたのは、オープンの当日である2020年6月5日でした。6/3起案で翌日6/4決裁、6/5施行となっていて、CCCが和歌山市に払う賃料としては、ただの1日も無駄のない完璧なものでした。







それを知ったときには「自治体は甘いからそういうもんかなぁ」と漠然とみていました。


ところが、周南市では、違いしまた。下の2017年の開業準備のところをみてください。


周南市が開示した、徳山駅前図書館の目的外使用料に関する57枚の文書の内容を、項目別に整理して一覧表にした。









1階物販 、飲食施設(カフェ)、1階事務所、2階物販と三度申請が出されていて、翌年4月1日にオープンまでの4カ月間の準備期間中に総額で、ざっと357万円もの賃料をCCCは周南市に納めていたんですよ。


少し考えれば当たり前のことなんですが、それすら特別なことのように思わせるほど、和歌山市では、何か異様なことが行なわれていたんです。



では、和歌山市と周南市は、いったいどこがどう違うのか。


考えられるのは、反対運動でしょうか。早くからCCCと連携協定締結が発表されていた周南市では、ツタヤ図書館が駅前に新築されることについて、市民の間でも根強いCCCへの不信感があり、2016年には8739名もの市民のツタヤ図書館建設反対の署名を集めるほど、反対運動が活発に繰り広げられていました(議会では住民投票を否決)。そうしたなかでCCCはあまり強引なことはできなかったのではないか。


一方で、和歌山市はといえば、徹底した情報統制のもと、CCCの名前を伏せたまま選定までもっていったために、無風でオープンまでこぎつけられました。おかげで、CCCサイドは一切譲歩をすることなく、自分たちの希望通りの条件でオープンできたということなのでしょう。



棚やテープルごとに賃料が発生するという珍妙な方式が議会の答弁で出てきたのは、2017年にオープンした岡山県高梁市がはじめてでした。高梁市も、騙し討ちで自動貸出時にTポイントが導入されました。CCCというのは、武雄市で大量のクズ本を入れたように、これはいけるとふんだときには、なかば強引なやり方で自社の都合を押し付けてきます。


和歌山市では、市長も教育長もチョロイ奴なので、どんな無理難題をふっかけてもいうこときくと思われたのでしょうか。


もしそうだとしたら、市民図書館のスタバにきて「うわぁ、ステキな空間」なんて感動している、和歌山市民はいい面の皮です。これだけ、和歌山市はCCCの養分にされてるのに、そんなこと露ほども知らずに市民はCCCを大歓迎してるんですから、もう腸が煮えくり返るような気持ちになる人も少なくないはず。


とにかく、募集要項の段階では、まだ少しはまともだった賃料が、なぜ、その後に激下げされたのか、その間にどういう交渉がCCCとあったのか。


そのプロセスがわかる会議文書が出てきて、なるほど、そういう事情があったんですかと納得するまでは、不正疑惑は、当面解消されないでしょう。


 ところで、以前、周南市にのポップアップストアは、CCCによる又貸しではないかと、直接問い合わせした際に、担当の方が、うちはふつうに民業店舗部分をCCCに貸しているだけで、何が悪いんだ、みたいな対応だったと書きましたが、どうしてそういう対応だったのか、ようやくわかりました。



臨時で目的外使用の申請をしているものの、和歌山市とはちがって、常時通路部分の賃料ももらっている。その後に拡大された図書館部分をほんの少しはみ出て、営業するだけなので、そんなに目くじらたてることもない、というような感覚なんでしょう。


確かに、それならまったくわからなくない(決して理解はできないが)ですよ。和歌山市みたいに、ふだんは1円も払っていない通路部分を繁忙期だけ申請して激安で借りていて、それを他店に又貸しして稼いでるような状態ではないのですから。


国の巨額の補助金と市民の税金で建てられた公共図書館というの貴重な行政財産を、民間に激安で提供して、市民に少なからぬ損害を与えたA級戦犯は、いったい誰なのか。そして、その人物は、CCCへ利益供与することで、どんな見返りを手にいれたのか。


まだまだ、わからないことだらけです。


なにか情報をお持ちの方は、ぜひ、右上のメールアドレスまで、ご連絡ください。


よろしくお願いいたします。



周南市・行政財産目的外使用許可関係書.pdf




【2022年8月3日追記】その後、検証したところ、周南市立徳山駅前図書館は一階部分のほとんどが使用料の対象ではありませんでした。図で示すと、以下のようになっていました。




バツをした青色の共有部分を除く、色のついた部分が許可申請の対象







周南市の公式サイト(トップページ 徳山駅前賑わい交流施設 内観レイアウト [PDFファイル/1.43MB] https://www.city.shunan.lg.jp/site/nigiwaikouryu/)に掲載されている図面の黄色網部分が2018年度に許可されたゾーンととらえていいと、中央図書館の回答。













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2020年8月29日土曜日

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20206月》

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