2020年5月1日金曜日

うっかり口を滑らせてしまった?南海・杉本課長

こんにちは、日向です。


本日も、全国で六番目のツタヤ図書館となる和歌山市民図書館の話題を書いておきます。

先日、市民図書館が入るエリアの開発を担当した南海電鉄の杉本吉史課長が、毎日新聞の4/29付記事でこんな内容のことを書いていました。



“駅前に移転する和歌山市民図書館は、建築中の早い段階で指定管理者を選定しました。これは、できあがった図書館を指定管理者に任せるのではなく、設計段階から運営者の意図を反映させるためです”



ツタヤ図書館というのは、CCCの空間デザインを最大の売りにしていますので、杉本課長が書いた通り、

新築の物件に関しては、建物の設計段階から事細かにCCCが関与して初めて、あの壁面にぎっしり洋書風書架のつくりが可能になるわけです。

なので、杉本課長としたら、自分が見聞きした事実を正直に書いたまでで、誰かに「お前、ウソつくな!」などと指弾されるいわれはないと、いま頃憤慨されているのかもしれません。


しかし、です。


和歌山市の行政手続き上の事実としては、CCCは建築設計に関与したことにはなっていないのです。


その証拠として、前回、和歌山市と県庁、南海電鉄の三社によって構成される実施設計会議の会議録を示しました。


この会議録は、当ブログをはじめるきっかけとなった、和歌山市による1400枚の黒塗り資料の中に含まれていました。

開示された1400枚にものぼる、新市民図書館が開館するまでのプロセスの資料は、97%のスペースがが黒塗りされていましたが、

残り3%のほとんどが、会議の日時と出席者でした。

で、この会議録・全176ページをいくらめくってみても、杉本課長が言うように、出席者にCCCの名前は出てきません。

唯一出てきたのが、すでに実施設計が完了(2018年2月28日)した後の、2018年4月9日でした。











さて、本日は、もうひとつ新たな事実が判明しましたたので、その点についてもご報告しておきます。


実施設計会議とは別に、図書館の内装やレイアウトをどうするかという点について話し合う「図書館定例会」という会議も当時同じメンバーで開催されていました。

期間は、2016年4月から2017年1月までです。


全185ページを詳しくみていきましたところ、そちらにも、CCCの名前は一切出てきません。






で、改めて、実施設計会議に戻って、こちらを見直しましたところ、不審な点がひとつみつかりました。

なぜか2017年11月にCCCが指定管理者に選定された直後の実施設計会議では、CCCが選定会議で和歌山市に対して提出した図書館の内装イメージと思しき図面が大量に添付されたことです。

もちろん、中身は、すべて真っ黒なんですが、

表題の「和歌山市民図書館事業計画書」の下に「団体名 カルチュア・コンビニエンス・クラブ」と書かれていて、それがCCCが提案した図書館のイメージ図だということが一目瞭然でした。しかし、CCCが指定管理者に選定されたという記述は、明示された部分にはみあたりません。






本文でも、もしかしたら、その点の記述があるのかもしれませんが、そもそも出席者欄にはCCCのの名前がありませんので、

杉本課長が書かれたように、これまた設計段階から運営者が、自らの意図を反映させるために、会議に参加したという事実は確認できません。


なので、和歌山市では、南海電鉄の杉本課長が主張されたように、

“できあがった図書館を指定管理者に任せるのではなく、設計段階から運営者の意図を反映させるため”

に、いち早くCCCを運営者として選定して、その意見を聞いてきたというのは、

事実ではないのではないのか

ということになってしまいます。

ここまでしつこく書けばもうみなさんおわかりだと思うのですが、


CCCは、密かに早くから一連の会議にはちゃっかり参加してきたが 

その事実を和歌山市が隠蔽している

というのが、ことの真相ではないかと思われます。そうでないと話の辻褄があいません。

いや、実施設計が終わった後に、CCCにも意見をちょこちょこ聞いて、設計を変更したんですよ

なんていう釈明も出てきそうですが、

やはりおおやけに文章を発表されるときには、

いちばんヤバイCCCの選定部分については、絶対に触れてはいけないんだ

ということを和歌山市と南海電鉄の関係者は、この際、肝に銘じていただかないといけないと思います。

そうでないと、関係者は全員、官製談合に関与としたとして逮捕されかねません。そういう事案なんですよ。この事件は。

よろしくお願いいたします。



2020/05/08/11時追記
筆者の杉本さんから電話あり、ご反論をいただきました。そのときの主なやりとりは、以下の通りです。

「2017年10月に和歌山市が指定管理者を募集した際の募集要項のなかに『空間イメージの提案』があったため、『設計段階から運営者の意図を反映』させたと認識している。社内でもそのようにしていると聞いている」

――『建築中の早い段階で指定管理者を選定』したのは、設計段階から運営者の意図を反映させるためという意図があったと社内でも誰かが言っていたのか?

「それは聞いていない」

――では、どうしてそのように考えたのか?

「指定管理者の募集要項に『空間イメージの提案』があったたためだ」


――CCCが指定管理者に選ばれたときには、とっくに基本設計は終わっていて、実施設計は二か月を残すのみだったが? また、初めてCCCが関係者会議に出席したのは、実施設計も終わった後だったが?


「梁の本数や構造設計は替えられないかもしれないが、壁や書架など内装の設計は、設計が終わったあとでも運営者の意見を聞いて、それを建物に反映することはできる。実際にそのようにしたはずだ」

――具体的には、いつの会議で、CCCが設計提案をしたのか?

「そこまでは把握していない」

――募集した和歌山市もしくは施主の南海電鉄がそのような明確な意図をもって、建築中の早い段階で指定管理者を募集したという根拠は?

募集したのは、和歌山市さんなので、それはわからない。南海電鉄社内でも、そのような話(運営者の意見を反映させるために早く募集した)とは聞いていない。

――では、書かれたことに根拠はないのでは?

「いや、指定管理者の募集段階で、設計イメージの提案を受け付けたというのは、明らかにそのような意図をもっていたからこそ行われたものだと理解している」


ということでした。やはり、わたくしが予想した通り、


実施設計が終わった後に、CCCにも意見をちょこちょこ聞いて、設計を変更したんですよ


ということらしいです。


杉本課長の反論について につづく
【関連記事】

和歌山市民を激怒させた南海電鉄・杉本課長の毎日新聞記事

日本でいちばん本を読まないのは和歌山市民?





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