先日予告しておりました、「虚偽広告を認定されたTSUTAYA」についての記事がようやくリリースされました。
ツタヤ図書館、虚偽広告調査中に和歌山市が「15億円」運営委託決定か…異例の短期間で選定
すでに報じられたニュースを掘り下げただけの記事にみえるかもしれませんが、
今回の事件の裏側で、TSUTAYAの本社CCCに、存亡の危機が訪れていたことを暴露しました。
謎だったのは、今回の件で、消費者庁がTSUTAYAに課徴金の対象期間と認定した時期です。
2016年4月1日~2018年6月18日
これ、おかしくないですか?
消費者庁がかなり慎重に違法行為の事実認定を進めたとしても、丸々2016年度1年間についての違法行為を確定したうえで、2017年度の早い時期に、措置命令は出せたはずです。
この期間に何があったのか? CCCに関連したイベントを列挙しておきます。
・2017/2/4 岡山県高梁市図書館が新装開館
・2017/4/20 GUNZA SIX内に蔦屋書店オープン
・2017/11/30 新和歌山市民図書館の指定管理者にCCC選定
・2018/2/3 山口県周南市立徳山駅前図書館が開館
・2018/4/13 宮崎県延岡市駅前複合施設「エンクロス」開館
消費者庁の措置命令が出たのは、2018年5月30日でした。しかも、このときに課徴金納付命令はなく、それが正式に発表されたのは、さらに9ヵ月後の2019年2月になってからでした。
もし、この措置命令が1年早く出ていたら、どうなっていたでしょうか? 同時に課徴金納付命令も出ていたらどうなっていたでしょうか?
実際、過去の事例を調べてみますと、そういうケースは決してめずらしくありません。むしろ違法行為から、措置命令までに2年もかかるほうが異例です。
もしTSUTAYAに対する措置命令が1年早く出ていたら、
今回、記事のなかでは、和歌山市民図書館の話に限定しましたが、これらニュースの華々しい要素がすべて違法事業者の悪事発覚によって、吹っ飛んでいたかもしれません。
少なくとも、和歌山市は、違法行為を犯して1億円もの罰金を課せられた事業者を指定管理者に選定することは、現実問題として、できなかったはず。
CCCは、この存亡の危機に際して、あらん限りの政治力を駆使して消費者庁の違法認定を遅らせたのではないかと思います。そして、その工作は、見事成功しています。(“嘘つきTSUTAYA”の贈賄疑惑 でタネあかししています)
その一方で、和歌山市のケースように当初の予定を大幅に早める働きかけをした形跡もみられます。
この件に関して、先日掲載しました「CCCへの公開質問状」で先方の反論を待っていますが、広報室からはメールが届いたことのご確認だけはいただきましたが、中身については、いまだになんの回答もいただけておりません。
和歌山市にいたっては、一週間以上、毎日のように電話しましたが、結局、担当者はつかまりませんでした。また、伝言も御願いしましたが、すべて無視されました。こんなに担当者に逃げ回られるのは2年前の「高梁市Tポイント騙し打ち事件」)[1] 以来のことですね。
さて、今回の記事は、前編です。来週以降、後編の掲載が予定されていますので、そちらも、お読みいただけると、さらに事件の深層がわかると思います。
よろしく御願いいたします。
“騙し広告”で39億円稼ぐ図書館運営者
へつづく
“嘘つきTSUTAYA”を違法認定へもどる
“嘘つきTSUTAYA”の贈賄疑惑でタネあかしをみる
[1] 「高梁市Tポイント騙し打ち事件」については、以下の記事をご参照ください。
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