こんにちは、日向です。
先日開示された和歌山市民図書館の光熱水費の件、
電気使用量を計測する子メーターの名称がとっても興味深いので、本日は、そのことについて書いておきます。
まず下をみてください。
ある信頼性の高いソースから提供していただいた同施設内におけるメーターの名称に関する情報です。
あくまでも「竣工当時のメーター」だそうで、「現在は違っているかもしれないが」とのことでしたが、
ざっとみたところ、先日、和歌山市から開示された光熱水費の子メーターとほぼ名称は同じです。
ただし、二か所だけ違っているところがありました。
それは、開示書類では、「1L-1 民業商」「1L-1 民業発」となっているのに、この情報では、その二か所も、ほかのメーター同様に、アタマに「K-」がついていることです。
左が和歌山市の開示資料、右が独自入手した「竣工当時のメーター一覧」 |
どうして、開示書類では、二か所だけ「K」が省略されているのか、わかりませんが、
もともとすべての電力・子メーターに「K」がついていたのだとしたら、すべてに共通するキーワードとしては
「公共施設棟」を意味する「K」なのかな?
と思いました。
次に、いつも貴重な助言をしていただいている図書館関係者の方から、こんなサゼスチョンをいただきました。
K-1L-1について
子メーターの設置場所を現した記号だと思います。
K…指定管理建物
1…階
これみて、なるほど!と膝を打ったのが、数字です。
どのメーターも「K」の後に、「K-1」「K-2」「K-3」など、1~6までの数字がついています。(ただし「4」だけありません)。
私も最初「これは階数ではないのか?」と思ったものの、すぐに「いや違うな」と、その説を捨てていました。
なぜならば、和歌山市民図書館は4階立ての建物であり、もし「K」の後の数字が階数だとしたら、「5」とか「6」の数字が出てくるのは辻褄があわないからです。
ところが、ここでふと考え直しました。
キーノ和歌山の公共施設棟は「市民図書館」と「駐輪場」によって構成されています。その駐輪場部分は、市民図書館のちょうど高層書架部分の裏側に位置しており、階数としては「中二階」なんですね。
この中二階を「2」として、図書館の二階を「3」としたら、四階は「5」となりますし、屋上は「6」となって、すべての階数を網羅できます。
で、決定的だと思ったのが
“K-6 М1子供支援空”
です。
「空」って、なんだろうと常々思ってたんですが、これ屋上だとしたら、四階の子供コーナーと区別するために、「空」がみえる屋上の「子供支援」コーナーとしたんだろう。そう考えたらスッキリするんですね。まぁ、あくまでも推理ですが。
さて、図書館関係者の方のサジェスチョンのハイライトはここからです。以下そのつつづきです。
L…ラウンジ部分(公開部分)
M…機械室(電気室)
1…使用主体
ここで、またまた「なるほど!」と膝を打ちました。
「L」は「ラウンジのエル」、Mは、「マシン」のエムと考えたら、これまたスンナリと納得できる話です。
とすると、K-1 L-1 コリドール照明 は、以下のように読み取れます。
公共施設棟の一階のラウンジ1番のコリドール照明(天井からぶら下がった照明)部分を計測する子メーター【※1】
【※1】10/28追記
公共施設棟の前のスペースだけではなく、キーノ和歌山の各建物の前面に、左右に長細く広がっている屋根のある通路部分を“コリドール”と命名されている、とのご指摘がありました。
では「L」と「М」のあとの数字は、なんでしょうか? 「ラウンジ」「機械室」等、それぞれいくつかメーターがあり、その番号でしょうか?
以下、施設内の子メーターを「L」と「M」で、分類してみましょう。
■L=ラウンジ(公開部分)?
K-1 L-1コリドール照明
K-2 L-1 まちなみ商
K-2 L-1まちなみ発
(K-)1L-1 民業商
(K-)1L-1 民業発
K-2 L-2 駐輪場商
K-2 L-2 駐輪場発
K-5 L-3 子供支援商
K-5 L-3 子供支援発
「L-1」が5つ、「L-2」が二つ、「L-3」が二つありますので、整理番号ではないですね。
■M=機械室?
K-2 M-1 駐輪場動力
K-6 M-1 子供支援空
K-1 M-4 スタバ動力
K-1 M-4 スタバ電灯
こちらも、「M-1」と「M-4」が、それぞれ二つずつという構成になっていますので、整理番号ではないですね。
うーん、この点は、さっぱりわかりません。
さらに、図書館関係者の方の説明は、こうつづきます。
Mの付いているのは、「スタバ動力」「スタバ電灯」「駐輪動力」「子供支援空」の4か所です。ウィキペディアは「電力会社など電気関係では慣習的に単相交流電源を電灯、三相交流電源を動力と呼ぶ」と言っています。スタバ電灯も技術者の管理下におくべきもののようです。スタバの照明灯などはここに入っていないと思われます。
ちなみに、単相交流電源とは、比較的小さな電気を送る際に使われる送電方法、三相交流電源は、工場など大型設備に大きな電気を送る際に使わる送電方法だとわかりました。
「スタバ動力」はともかく、「スタバ電灯」と、小さい電源のようで「M」がついているということは、機械室で技術者管理のメーターなのでしょうか?
この点については、もう少し考察が必要かもしれません。
【11/28追記】
“動力”とは、電力会社の割引プランのことで、基本料金が高い半面、従量制にして使用量が多くなるほど単価が低くなる契約のこと。飲食店などで業務用エアコン、業務用冷蔵庫、エレベーターなどの機器のある場合に活用される。(動力プラン(低圧電力)とは?電気代はどれくらいかかるの?)
さて、残る謎は、「民」と「商」です。このふたつがセットになっているのが、以下のメーターです。
K-2 L-1 まちなみ商
K-2 L-1まちなみ発
(二階ラウンジ1番?)
K-5 L-3 子供支援商
K-5 L-3 子供支援発
(4階ラウンジ3番?)
(K-)1L-1 民業商
(K-)1L-1 民業発
(一階ラウンジ1番?)
これは、さっぱりわかりません。
【※10/26 15時25分追記】末尾のコメント欄に以下のコメントが寄せられました。
“「商」は商業電力で地域電力会社からの電気であり、「発」は自家発電機からの電気の2系統あるとのことでした。
つまり、地域電力会社からの電気が止まったからといって止められない業務なので、地域電力会社からの電気が止まったら自家発電機からの電気に切り替える必要があり、逆に地域電力会社からの電気が復旧したら自家発電機からの電気から切り替える業務があるので、訓練として行っているとのこと”
【※10/29追記】
「発」は、第二電力の和歌山電力の電源を意味するのではないかとのご指摘がありましたが、調べてみたら、契約していたのは市駅前に移転する前の旧館時代でした。和歌山市民図書館・光熱水費の「闇」 より
とりあえず、本日わかったのは、そんなところです。
ここまで書いて、ひとつ重要なことを、書き忘れてました。
“竣工当時のメーター”には「図書館部分」がありません。
つまり、施設全体の使用分から、これら子メーターの使用分を差し引いたのが「図書館部分」であり、蔦屋書店のメーターもみつからないことから、電気使用分のほとんどが指定管理料で賄われているのだろうと推察することができます。
また月額200~300万円という施設全体の電気代は、ほかのツタヤ施設と比較しても、ベラボウに高いことがわかっています(後日、取り上げる予定です)。しかも、和歌山市の人によると、最近市議会で、電気代の補正予算が出ているそうです。
開示資料で示されている民業負担部分は、わずか数パーセントであり、実際には、かなりの民業部分を図書館の指定管理料、つまり和歌山市の税金によって賄われているのではないのかという疑惑がますます深まりました。
なにせ、指定管理者は、建物の設計段階から深く関与しているのですから。
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2020年8月29日土曜日
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商と発ですが、ミニコン相手にアセンブラを書いていた時代に、特殊な国家組織なお客様とお仕事をする機会がありました。そこでは「商発切替」および「発商切替」というコールの元に業務をなさっていらっしゃいました。
返信削除耳慣れない言葉でしたのでお伺いしたところ、「商」は商業電力で地域電力会社からの電気であり、「発」は自家発電機からの電気の2系統あるとのことでした。
つまり、地域電力会社からの電気が止まったからといって止められない業務なので、地域電力会社からの電気が止まったら自家発電機からの電気に切り替える必要があり、逆に地域電力会社からの電気が復旧したら自家発電機からの電気から切り替える業務があるので、訓練として行っているとのこと。
和歌山市民図書館に自家発電機が装備されているのかは分かりませんが、ご参考まで。
貴重な情報をありがとうございます。おかげさまで、疑問が解消されてスッキリしました。また不明点ありましたら、教えてください。
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