おそらく、「クライアントさまの違反は、確認できませんでした」で終わるんだろうと思っていましたので、
タウンワークの突然の平身低頭ぶりには、ちょっと驚きました。
ほかでもありません、先日書きましたCCCの違反求人の件です。
社名隠した求人広告
和歌山市民図書館のスタッフの求人広告に会社名を明記せず、あたかも市の直接雇用のごとく「和歌山市民図書館」としてCCCが募集しておりましたので、タウンワークの苦情窓口や求人広告協会に、違反事実を通報しておりました。
また、和歌山市の担当者にも違反事実を伝えて、善処するよう要請していたのです。
求人広告業界が定めたガイドラインでは、募集している会社名は、必ず記載するよう義務付けられていますので、それをしないのは、明らかに違反行為。ふつうの公務受託企業だったら、一言注意すればいいような話なんですが、
なにぶんCCCという会社は、この手のルール違反をやめさせるのがなかなかやっかいなんです。
事実、CCCが各地のツタヤ図書館の開館時に募集していた過去の求人も一通り調べてみますと、
すでに2015年7月、海老名市立中央図書館がCCC指定管理のツタヤ図書館として、新装開館する3カ月前に出した求人でも同じように、会社名を隠したアルバイト・パート求人を出していて、その後、周南市や多賀城市などでも同様の社名隠し求人を出していたことが判明。
2015年10月に新装開館した海老名市でも、企業名を明記せずにアルバイト・パートを募集していた。 |
昨日今日始めた違反ではなく、もう何年も当たり前のように続けている、相当に悪質な常習犯で、掲載誌が見逃している以上、ちょっとやそっと注意した程度ではとても改めないだろうなと思っていました。
事実、今回和歌山市の求人を掲載しているタウンワークでも、問い合わせしましたところ
「屋号、店舗名を出していれば問題ない」
との回答でしたので、
CCCほどの大口のクライアントになると、「それ違反ですよ」なんて掲載誌が注意するはずがなく、ユルユルの掲載基準でやりたい放題させる業界なんだなぁと、なかば諦めつつも、それにしても酷い、いい加減にしろよ!という気持ちでいました。
「和歌山市民図書館」は、屋号?
ところが、本日の夕方、タウンワークを発行ているリクルートの本社・リクルートホールディングスのマスメディア向け「お問い合わせ」フォームをみつけまして、そちらにも申告しましたところ、事態は急展開を迎えました。
CCCの違反事実とタウンワークの「屋号、店舗名なら問題ない」との対応について「和歌山市民図書館は、屋号でも店舗でもない」旨を指摘しまして、
「和歌山市から指定されたカルチュア・コンビニエンス・クラブが管理運営を担当しており、同社名の記載がなければ、和歌山市の直接雇用との誤認を招きかねません。受託した民間企業運営の公共施設を、貴社では「屋号」「店舗」として認めておられるのでしょうか?」
と問い質すメッセージを送りましたところ、
1時間もたたないうちに、タウンワークから、問い合わせフォームに記載した私の携帯に電話があり、
「お問い合わせいただいた和歌山市民図書館の件、『企業名は表記しなくても、屋号なので問題ない』と申し上げた回答は間違いでした。たいへん申し訳ありませんでした」
と、前回の木で鼻をくくったような回答とは、180度違うことをおっしゃられたのです。
もちろん、これは、リクルートとしての正式な回答ではありませんので、まだどう転ぶのかは予断を許しませんけれど、
少なくとも、現段階においては、
「『和歌山市民図書館』は、屋号・店舗名なので、社名表記なしでもいい」という“トンデモ釈明”は、撤回されたわけです。
これにより、自社名を出さずに、自治体の直接募集のフリをしてアルバイト・パートを募集するというCCCが、もう何年も続けてきたあくどい手口は、今後、なんらかの対応を迫られるでしょう。
そして、これに先立つこと、数時間前のこと、和歌山市の担当者かもら、こう回答がありました。
「このような求人では、みた人が直接雇用と誤解しかねないのできちんと社名表記するようにと平井館長に伝えました」
ほぅ、またいつものようにCCCをかばうのかと思っていたら、まともな話が通じるんだと、これまた当たり前のことに、驚いたくらいです。
そうなりますと、CCC社員の和歌山市民図書館・平井薫館長としても、市当局から正式にそう指摘された以上、今後もシカトし続けて違反求人を出し続けるのは難しくなったのではないでしょうか? 本社といいますか、増田御大は、それでも無視するかもしれませんが。
あっ、そういえば、肝心なことを忘れてました。もちろん、いつも連絡していますCCC広報部にも、この件メールで伝えましたので、おそらく今頃、関係各所に私のメールが転送されて、CCC関係者の方の耳にも入っているはずです。
もしかしたら、このブログも、ちょうどご覧いただいているかもしれませんので、あえて厳しいことを申し上げておきたいと思います。
公共施設の運営を受託しているのですから、最低限の社会のルールくらい守ってくださいよ。
いや、それにしても、なかなか難問だと思っていたことが、突然、こんなにアッサリ好転することもあるんですね。
リクルートホールデイングスから正式な回答がきましたら、本欄にて、追ってご報告たいと思います。
図書館は店舗?
ところで、CCCが求人広告で企業名を出さないのは、どうしてでしょうか?
市の直接雇用を偽装する意図があったかどうかまではわかりませんが、やはり企業名を書くよりも、「市民図書館」としたほうが信頼度が増すという効果はねらっていたかもしれません。
そして、もうひとつの理由として考えられるは、CCCは、図書館という公共施設を、自社のフランチャイズに加盟した一店舗とみているからではないでしょうか?
だからこそ、「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」という社名ではなく、「和歌山市民図書館」という“店舗名”でアルバイト・パートを募集しているのではないでしょうか?
ちなみに、リクナビネクストなど契約社員の募集では、ちゃんと社名を出しているのに、アルバイト・パート求人だけは「店舗名」とするのは、レンタルTSUTAYA時代からの慣習なのではないのかなと思ったりもします。
まぁ、真相は、このスタイルで記載し始めた人に聞かないとわかりませんけれど。
タウンワークの読者ホットラインに、本社の問い合わせ先を尋ねたが「そのような窓口はない」と言われたため、リクルートホールディングスの対応窓口を検索。メディア向け問い合わせフォームがみつかったので、社名欄には、「フリージャーナリスト・日向咲嗣」と記入して問い合わせをした。 |
【2020/7/31 17時30分追記】
さきほど、リクルートジョブス 社外広報の方から、昨日、リクルートホールディングスへ問い合わせた件についての正式なご回答をいただきました。
私信ではなく、社としての公式見解であり、抜粋ではニュアンスが伝わりにくいので、以下に全文掲載させていただきます。
日向咲嗣 様
お問い合わせいただきましてありがとうございます。
タウンワークを提供しております、リクルートジョブズよりご回答いたします。
企業名の表記についてでございますが、昨日読者ホットラインからも回答させて頂きました内容と
重複致しますが、公共施設の名称については「屋号」「店舗」とは認識しておりませんので、
実際にその公共施設を運営されている企業名をご掲載頂く必要がございます。
この度ご指摘いただきました件については、読者ホットラインをはじめ、貴重なお声として真摯に受け止め、
皆様に安心してご利用いただけるサービスをご提供できるよう、より一層励んでいく所存でございます。
本件につきましては、リクルートホールデイングスとも情報連携した上で回答差し上げております。
そのためこちらの回答をもちまして当社グループからの回答とさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
リクルートジョブズ
広報担当
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