2021年2月8日月曜日

門真市と和歌山市との共通点は?

 

こんにちは、日向です。



今朝、ビジネスジャーナルに門真市の記事がリリースされました。


大阪府門真市、ツタヤ図書館建設に50億円投入…CCCの公共施設受託、また不可解な選考



当ブログ上で、これまで繰り返し取り上げております通り、

門真市が図書館の入る生涯学習複合施設の指定管理者に、カルチュア・コンビニエンス・クラブを選定した件をまとめた記事です。



昨年6月、ツタヤ図書を全面開館した和歌山市と酷似した点を挙げて、その不可解な選定プロセスをクローズアップしてみました。ポイントは、以下の3点です。



(1)基本計画・基本構想を受託したのがアール・アイ・エー。CCCのフラッグシップ・代官山蔦屋書店を手掛けた同社は、和歌山市でも、国土交通省系列の公益財団法人の下請けとして和歌山市の計画立案に参画しているうえ、図書館建設を委託された南海電鉄サイドのコンサルタントとしても活躍


(2)不透明な事業計画

指定管理者制度を導入し、指定管理者は基本設計にも関与するとした事業者の提案内容を開示したものの、その中身はほぼ全面黒塗り。和歌山市でも、関係者会議の会議録1400枚の9割以上は黒塗だった


(3)選定委員会の採点

選定委員にCCC運営図書館を高く評価する大学教授を選任。図書館の専門家はこの人物のみ。和歌山市でも、5人の選定委員のうち、1名が異様にCCCを高く評価する採点を行っていたことがのちに判明。読売新聞の和歌山版がその採点表の不自然さを取り上げました。(D氏の正体



「2社の提案内容はほぼ全て黒塗り。資料からは、委員4人の採点は2~20点差と僅差だったのに対し、残る1人が76点も高い点をCCCに付けていたことが明らかになった」D氏の正体









詳細は、記事本文を読んでいただくとして、行数の都合上、記事では説明できなかった点をひとつ捕捉しておきたいと思います。以下についてです。



2012年に行われた門真市複合施設の基本構想・基本計画の立案業務の指名競争入札には2社が応札した結果、RIAが380万円で落札していたことが判明。これについて、建築業界に詳しい関係者に聞いてみると、こんな感想を漏らした。「タダみたいな価格です。いわゆる1円入札と同じ(構造)です」


いまいちピンとこない人も多いと思いますので、和歌山市の事例を具体的にあげておきたいと思います。


下の図をみてください。これは和歌山市がまちづくりに関する調査業務を国土交通省系列の公益財団法人・全国市街地再開発協会に委託したときの契約書です。








2012年の1900万円からはじまって、翌年2013年には300万円、2014年には87万円と、3年間で2300万円くらいの費用がかかっています。


和歌山市はこの調査をもとに、南海電鉄と協定を締結して市駅前再開発の基本構想を立てていくわけですが、そのための調査費用ですら2300万円くらいかかっています。


それが門真市では、調査業務ではなく、いきなり基本構想・基本計画の立案作成にかかわる業務を380万円でRIAが受託しているわけですから、


なるほど建築関係者による「1円入札みたいなもの」というコメントの意味がなんなくのみこめますね。


もうひとつ、和歌山市のプロジェクトで、資金計画業務を受注する前に、関係者会議の会議録のなかで、すでにRIAが資金計画案を発表していた事実を担当部署に突きつけたときの担当者の発言も引用しておきます。



「再開発プロジェクトが立ち上がったばかりの頃に、コーディネーターがざっくりした資金計画案を作成して関係者に発表することは、業界では慣例的に行われている。不適切でもなんでもない。最初は“手弁当”で入ってくる事業者もいるほどだ」 「談合王国」の悪夢 より



川の流れにたとえれば、できるだけ上流部分からかかわっておく、そうすれば、当初は「手弁当」でも、あとからガッツリ事業のおいしいところをいただけるようになるということなんでしょう、おそらく。そこにCCCと仲のいいRIAなどが入り込んでいるのではないのかという印象です。


こういう、およそ市民の社会教育をつかさどる図書館とは縁遠い、ハコモノの話といいますか、早い話が「ゼニ金」のことからみていかないと、どうしてツタヤ図書館&ツタヤ図書館もどきが次々できてしまうの?ということがなかなか理解しにくいところだと思います。


よろしくお願いいたします。



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