2020年5月8日金曜日

杉本課長の反論について


こんにちは、日向です。

本日も、4/29毎日新聞和歌山版に掲載されました南海電鉄杉本課長の記事についての続きです。

↓これまでの経緯は、こちらをご参照ください。
うっかり口を滑らせてしまった?南海・杉本課長



上記記事の文末でご報告しました通り、

本日午前、杉本課長ご本人からお電話にて、拙ブログの内容に対して、ご反論をいただきました。

個人が寄稿された記事について、重箱の隅をつつくような細かい点を指摘したりするのは、不寛容ではないかと思われた方もいらしたかもしれません。

実は、批判した当の私も、内心そういう気持が少なからずあります。杉本課長ご本人も「揚げ足をとるようなことを」と思われたはずで、その点は、同じメディアに記事を発表している立場としては、たいへん申し訳ないと思っているところです。

しかし、前にもご説明したように、杉本課長にとっては「些細なこと」かもしれませんが、

CCCが指定管理者として選定されたプロセスというのは、和歌山市ツタヤ図書館問題の核心部分をなすものですから、

この問題をもう2年半近く追いかけている身としては、到底見逃すことのできな重要な点です。なので、しつこくご見解をお聞きすることになりました。


ご反論については、すでに書いた通りですが、今回は、この問題を改めて、わかりやすく整理しておきたいと思います。




杉本課長の記事の中で私が問題にしたのは、以下の箇所です。



“駅前に移転する和歌山市民図書館は、建築中の早い段階で指定管理者を選定しました。これは、できあがった図書館を指定管理者に任せるのではなく、設計段階から運営者の意図を反映させるためです”


このへんの時制の関係がわかりづらいので、下のような図にしてみました。







もし、市民図書館の建物完成までに、CCCの設計提案を受け入れているのだとすれば、ピンク色で示したCCCが指定管理者に選定されて実施設計が完了するまでの間に、設計に関する会議が行われていなければなりません。

しかし、初めてCCCが関係者会議に参加したのが実施設計も終わった後の4/9ですので、これは、ありえません。


CCCが指定管理者に選定されたときには、すでに設計業務はほぼ終わってましたので、あとから意見を述べたというのもまったく辻褄の合わない話です。なので、もともと指定管理者に内定していて、和歌山市は、コッソリとCCCの意見を聞いてきたのかなと思わざるをえないわけです。

図書館の設計に関しては、そもそも先行して行われた図書館定例会で話し合う性質の議題ですので、そこにCCCが参加していない以上、ちゃんと話し合った形跡というのは、どこにもみられないのです。




で、本日の杉本課長のご反論によって、明確になった事実は、


設計段階から運営者の意図を反映させた

という点のみです。確かに杉本課長がおっしゃる通り、指定管理者の募集要項にも「空間イメージの提案」という項目がある以上、それはなんらかの形で、最終的には、実際の店舗じゃなかった、完成した図書館の設計にも反映されたんだと思います。これは私も異論はありません。

逆に、事実として認定できなかったのは、


あらかじめ「設計段階から運営者の意図を反映させるため」という明確な意図を、和歌山市が持って、建築中の早い段階で指定管理者を選定した

という点です。これは主語が「和歌山市」ですから

杉本課長が、和歌山市当局の人から直接そういう発言を聞いた、もしくは建物の施主である南海電鉄の社内の人が、和歌山市と話し合うなかで、そういうプロセスを把握していて、その人から杉本課長が聞いたというという事実が必要です。

それが確認できないのですから、そこで話は終わってしまいます。

あとは、いつどこで和歌山市は「設計段階から運営者の意図を反映させた」のかという点ですが、

公式に残る記録では、これに関する会議はありませんでしたので、オモテに出てこない以上、どこかウラで行われたのではないのかと、とらえるしかないわけです。

「建築中の早い段階で指定管理者を選定」したと杉本課長がとらえているのは、当初2019年秋開館予定なのに、その2年近く前の2017年12月に、早くも指定管理者を選定していることをとって、イメージされたんだと思うのですが、

ツタヤ図書館というのは、

・Tカードと連携した新システムを導入し、

・蔵書全冊を独自のライフスタスル分類に替えるための分類作業してラベル張りを行い、

・内装は、他社ではマネのできない高層書架を配置する

という、とてつもない手間と時間と費用のかかる、しかもその割に、これらの投資が図書館機能の充実には一切貢献しないバカげた変更を伴うものです。これらすべては、市民のためではなくCCCの利益のためです。


そこのところの、これまでのツタヤ図書館に関する予備知識と理解がないと、単に「設計に運営者の意図を反映されるために時間が必要なんだろう」という、誤解を招いてしまったんだのではないでしょうか。これは私の勝手な想像ですが。

とりあえず、以上です。



《南海電鉄和歌山支社・杉本吉史課長とのやりとり》


「2017年10月に和歌山市が指定管理者を募集した際の募集要項のなかに『空間イメージの提案』があったため、『設計段階から運営者の意図を反映』させたと認識している。社内でもそのようにしていると聞いている」

――『建築中の早い段階で指定管理者を選定』したのは、設計段階から運営者の意図を反映させるためという意図があったと社内でも誰かが言っていたのか?

「それは聞いていない」

――では、どうしてそのように考えたのか?

「指定管理者の募集要項に『空間イメージの提案』があったたためだ」


――CCCが指定管理者に選ばれたときには、とっくに基本設計は終わっていて、実施設計は二か月を残すのみだったが? また、初めてCCCが関係者会議に出席したのは、実施設計も終わった後だったが?


「梁の本数や構造設計は替えられないかもしれないが、壁や書架など内装の設計は、設計が終わったあとでも運営者の意見を聞いて、それを建物に反映することはできる。実際にそのようにしたはずだ」

――具体的には、いつの会議で、CCCが設計提案をしたのか?

「そこまでは把握していない」

――募集した和歌山市もしくは施主の南海電鉄がそのような明確な意図をもって、建築中の早い段階で指定管理者を募集したという根拠は?

募集したのは、和歌山市さんなので、それはわからない。南海電鉄社内でも、そのような話(運営者の意見を反映させるために早く募集した)とは聞いていない。

――では、書かれたことに根拠はないのでは?

「いや、指定管理者の募集段階で、設計イメージの提案を受け付けたというのは、明らかにそのような意図をもっていたからこそ行われたものだと理解している」



【関連記事】

うっかり口を滑らせてしまった?南海・杉本課長

和歌山市民を激怒させた南海電鉄・杉本課長の毎日新聞記事

 

日本でいちばん本を読まないのは和歌山市民?





2019/12/23
2019/12/12
2019/12/12
2019/12/07
2019/12/06
2019/10/10
2019/10/07
2019/10/01
2019/09/28
2019/09/27
2019/09/28
2019/08/07


2019/07/28
2019/07/21
2019/07/20
2019/07/14
2019/07/14
2019/07/13
2019/07/12
2019/07/9
2019/07/6
2019/07/5
2019/07/5
2019/07/1
2019/06/29
2019/06/29
2019/06/27
2019/06/26
2019/06/25
2019/06/24
2019/06/21

2019/06/21
2019/06/19
2019/06/19


2019/06/08
2019/06/07
2019/06/06
2019/06/05
2019/06/01
2019/05/31
2019/05/30
2019/05/30
2019/05/28
2019/05/26
2019/05/23
2019/05/03
2019/04/29
2019/04/27
2019/04/25
2019/04/23
    2019/04/22
2019/04/19
2019/04/19
2019/04/09
2019/04/06
2019/04/06
2019/04/05
2019/04/05
2019/03/25
2019/03/17
2019/03/08
2019/02/26
2019/02/25
2019/02/24
2019/02/22
2019/02/20
2019/02/18
2019/02/17
2019/02/15
2019/02/14
2019/02/09
2019/02/08
2019/02/02
2019/02/01
2019/01/28
2019/01/27
2019/01/24
2019/01/15
2019/01/14
2019/01/13
2019/01/13
2019/01/10
2019/01/07
2019/01/06
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2018/12/31
2018/12/31
2018/12/29
2018/12/29
2018/12/22
2018/12/22
2018/12/20
2018/12/20
2018/12/20
2018/12/19
2018/12/19
2018/12/15
2018/12/12
2018/12/10
2018/12/09
2018/12/08
2018/12/08
2018/12/02
2018/12/01
2018/11/30

2018/11/29
2018/11/27
2018/10/07

2018/09/23

2018/09/23
2018/09/20
2018/09/19
2018/09/17

2018/09/15

2018/09/1

0 件のコメント:

コメントを投稿