2020年4月5日日曜日

日本でいちばん本を読まないのは和歌山市民?

こんにちは、日向です。

このところ、ニュースは新型コロナウイルスの話題一色になっていますが、

感染者数急増など、事態が深刻になるにつれて、東京オリンピックの予定通り開催にこだわったことが、国の対応の遅れにつながったのではないかとの指摘が現実味を帯びてきました。

この間の政府の対応をみていると、

情報公開はしない、決定プロセスは隠蔽、専門家の意見はロクに聞かない

という悪い側面ばかりがみえてきたように思います。

それらは、常々、ツタヤ図書館を誘致した自治体に共通する困った点だとと思っておりましたところが、気が付くと、国全体がそうだったんですね。


CCCの営業マンみたい


さて、本日は、今月24日グランドオープンを予定している、和歌山市の新市民図書館のことについて書いておきたいと思います。

同館は、南海電鉄・和歌山市駅前に建設された複合施設「キーノ和歌山」の目玉である、「関西初出店のツタヤ図書館」としてさかんに宣伝されていたものです。


先日、和歌山市の市民の方から、それに関連して、3/31付毎日新聞の記事コピーを送っていただきました。

和歌山データラボ
過去1年に「趣味で読書」29%、全国最下位 公立図書館不足を反映 /和歌山

という記事の執筆者は、和歌山大学観光学部の大井達雄教授です。





地元・和歌山大学のセンセイが、新しい市民図書館の充実に期待する内容を寄稿しているんだと思って読んでみると、いきなり和歌山県に関する、以下のような調査結果が紹介されていました。




 総務省統計局の「社会生活基本調査」では、過去1年間に「趣味としての読書」をした人の割合(10歳以上)が分かります。2016年の和歌山県の結果は29・5%でした。これは全国平均(38・7%)を大きく下回り、47都道府県で最下位となっています。11年の結果(33・4%)と比較しても約4%減少しています。 

 年齢別でみた場合、若年層(10~24歳)と中年層(35~54歳)の落ち込みが目立ちます。16年の全国のデータでは、15歳から64歳の幅広い年代において「趣味としての読書」をした人の割合はおおむね4割前後となっています。しかし和歌山の場合、加齢とともにその割合は減少し、45~54歳で27・5%まで下落します。


要するに、和歌山県民は、日本一本を読まない人たちで、とりわけ中高年は読書をしない

ということらしく、この後、和歌山県内の公共図書館数26館は、47都道府県中で最下位であり、

人口数を考慮しても、公共図書館が少ないという利用環境が読書離れのひとつの原因となっているのではないかと述べておられます。


なるほど、データだけみれば、確かにそういうこともあるのかな

と思わないこともないのですが、

そこで思い出したのが

「まるでCCCの営業マンみたい」と揶揄されている某和歌山市議も、数年前に、同じようなデータを持ち出してきて


市に任せていたら、いつまでたっても状況は改善されない、思い切って、図書館の運営をTSUTAYAの本社CCCに任せるべきだ

という主旨の、かなり飛躍した主張をされていたことです。


いや、まさか、和歌山大学のセンセイまでもが、この某市議と同じようなこと言うわけない

そう思いながら記事を読み進めていきますと、悪い予感は的中しました。

結論部分には、こう書かれていました。


近年の図書館は、単に本や資料を閲覧する場所と捉えるのではなく、交流や協働の場としてや、

観光施設としての機能も注目されています。新しい図書館が多くの方々に広く愛されることを期待しています。



うーん。どうですかね。

もし本当に、和歌山市民が日本一本を読まない

人たちだとしたら、確かに、新しい図書館ができて、最初は、物珍しさで通っているうちに

読書をする人が増えていく

ということも、もしかしたら、あるのかもしれませんが、

おそらく、ツタヤ図書館のこれまでの利用され方をみておりますと、

吹き抜け高層書架に配置された空箱のダミー本で演出された

オシャレな雰囲気に魅了され、

スタバのコーヒー片手に、蔦屋書店の雑誌や図書館の料理本をパラパラめくるだけ

なんじゃあないでしょうか? 最初は、喜んで通う人が増えたとしても、二、三年もすれば飽きて、また元通りになるのではないでしょうか。

そもそも、市民の読書活動を推進するのでしたら、市教委が自分たちの手で汗をかいて苦労しないといけないところを

巨額のお金を出して、外部の民間に丸投げしたのがツタヤ図書館ですから、

ツタヤ図書館の登場によって、ますます、和歌山市民の読書離れが進むんじゃないのかな

そう、余計な心配までしてしまいました。

ところで、人が集まるイベントをことごとく中止しているこのご時世に

本当に4/24に、新和歌山市民図書館はオープンするのでしょうか?

いくら、巨額の公金を投入した新市民図書館が、衰退の一途をたどる和歌山市のまちづくりの切り札だからといって

まさか派手なオープニングイベントなんかやらないですよね?

和歌山市にとって、新市民図書館は、国にとっての東京オリンピックと同じような存在なのではないかと、つくづく思いますね。

では、また。

【関連記事】

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和歌山市情報開示20年3月版


和歌山市民を激怒させた南海電鉄・杉本課長の毎日新聞記事

「CCCの営業マン」 と呼ばれた話題の市議を直撃!【前編】 

「CCCの営業マン」 と呼ばれた話題の市議を直撃!【後編】





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