こんにちは、日向です。
ツタヤ図書館問題の解明には、カルチュア・コンビニエンス・クラブを指定管理者にした自治体へ、公文書の開示請求をすることがひとつの有効な方法として知られています。
発表される資料や会見だけでは、役所もCCCも自分たちの都合のいい情報しか出してきません。
その発表資料をもとに記事を書きますと、いま巷に溢れているような、単なる役所と企業の宣伝広告にしかなりません。
その決定プロセスを知るには、とりあえずは、会議録や決裁文書を出してもらって、そこから事実はどうであったのかを検証するしかありません。
ところが、先日来、お知らせしておりますように、和歌山市が市民に昨年開示したCCCとの定例会議事録では、肝心な部分がゴッソリ抜かれていまして、そのときに、いったい何が話し合われたのかが、まったくわからないようになっているんです。
いわゆる「のり弁」と呼ばれる黒塗り資料であれば、一応は関連文書がすべて出てきて、そのなかで開示できない部分を理由を示したうえで黒く塗りつぶしているものですから、肝心な部分を知ることかできないという意味では、途中抜かれた資料と同じでも、少なくとも黒塗文書は、一部を抜いたり捨てたりしていないという意味では、ウソではないんですね。
ところが、連続してひとまとまりになっている文書の一部をゴッソリ抜いて開示されたものは、明らかにその文書全体の主旨を変えてしまっています。これはもう立派な改ざんといってもいいような行為であると、先日も述べました。
で、それに気づいた翌日、市民図書館を管掌している和歌山市読書活動推進課に連絡をしまして、その旨を説明したうえで、
本当に、この間の資料がないのか調べてほしい、もしなければ、メモでもなんでもいいから当時の会議で話し合われた内容がわかるものを出してほしいとお願いをしました。
するとと、責任者の方も意外にスンナリわかっていただけたのか
わかりました。調べてみますので一週間だけお待ちください
そうおっしゃられたので、ワクワク期待して待つことにしました。
しかし、一週間たってもその責任者の方からはなんの連絡もいただけませんでした。仕方なく、私のほうからしびれを切らして電話しますと、「外に出ています」とのことで、一向につかまりません。
まあ、いつものことと言えばいつものことなんですけれど、私がどうしても、この件で前のめりになってしまうのは、それなりに期待したくなるような、これまでの経緯があるからです。
昨年6月に、和歌山市民図書館がグランドオープンした際にに、えっ、なんでそうなっているの?と驚くような、不可解な事実が次々と判明しました。
たとえば、追加購入分も含めて50万冊もの蔵書に、他の新しい図書館ならどこでもやっているICタグをつけず、古い形式のバーコードのみで管理することにしたとか
CCC独自のライフタスイル分類を取り入れるのは、2階5万冊だけとCCC自らがプレゼンで約束していたにもかかわらず、開館してみたら、その対象が2階7万冊と大幅に増えていたうえに、4階児童書コーナーまでライフスタイル分類が取り入れられていました。
さらには、CCCが和歌山市に払う、スターバックスと蔦屋書店の店舗部分の賃料が、月19万円と世間相場の15分の1以下になっていたこともわかりました。
これらがわかるたびに、私はこの担当者に連絡をして、お話をお聞きしたのですが、その回答には、納得できる説明はありませんでした。
私としても最後は、「じゃあ、あとでCCCとの会議資料を開示してもらえば、そこに詳しい経緯は記録されているんですね?」
と言うしかなく、それに対して担当者の方も
そうです。市民の方に開示されている会議資料をみていただければ、だいたいわかってもらえると思います。
すでに市民団体の〇〇さんに(驚いたことに、名前まであげて!)開示してますよ
とまで大見得を切っていたのです。【※1】
請求してもらえれば、いつでも出しますよ
みたいな感じでしたので、私もこれまでの経緯を忘れて、そこまで言うのなら、どこかに書かれているんだろう
そう思っていたんですね。
ところが、件の会議資料を実際入手してみますと、そこには、知りたいことは何も書かれておらず、ゴッソリと重要な部分が抜かれていました。
あれっ、あのときの話とは違うじゃん。期待が大きく裏切られる結果となりました。
入手した文書は、よーく読んでいかないと、抜かれていることすらわからないんです。ふーん、そうなのか、この間は会議しなかったかとか、特に決裁が必要な事案ではないので、話しあわれなかったのか
などと早とちりしがちですが、そんなはずはないんです。
以前、司書資格の保有者の人数を、海老名市では「全従事者の50%以上」と協定で定めているのに、和歌山市では、わざわざCCCに有利になるよう「パートをのぞく」をアタマに入れていたことを取り上げました。(誰が和歌山市のCCC会議録をゴッソリ抜いたのか?)
和歌山市民図書館では、本来、従事者が80人いれば40人必要な司書資格者を、“パートを除く”=フルタイム勤務者の50%以上」とすることで、フルタイム20人のうち10人で条件クリアできるようになり、結果的に、このうえもなくCCCに有利な協定が締結されているんです。
司書資格の保有率について話し合われた文書を開示請求すると「不存在」と回答しており、図書館に資格者を何人配置するかという最も重要なことでも、その決定プロセスをわざと残さないようにしているとしか思えないようなことを和歌山市では、平然と行っているんです。
だったら、和歌山市の担当者は、細かい記録なんかいちいち残してませんよと言えばいいものを、結果としては、
会議資料に全部書かれていますよ、みたいなウソを平然とついていた格好になっているわけです。
あげく、約束をした一週間たってもなんの連絡もなく、こちらから連絡をしても、つかまらないという不誠実な対応をいつまでつづけられるのでしょうか。
これまでも、1400枚の「デラックスのり弁」を出してきた自治体なので、そういう対応になるのは容易に予測はつくはずなのに、なにをいまさら?と思われるかもしれませんが、
今回の公文書は、同じ会議資料でも、都市再生課と南海電鉄による官製談合疑惑などのように、一歩間違えば刑事事件でお縄頂戴になりかねないヤバイ話ではありません。
単に新しい市民図書館をどのようにつくっていったのかという徹底して実務的な話ですし、また、すでにオープンもしていますから、今さら「意思決定の中立性を損なう」ようなおそれもありません。CCCとはこういう話しをしたんですよというくらいのことは出てきて当然だと思っておりましたが、どうやら、それすらも難しいようなんです。
もしかして、図書館の開館準備でも、知られると世間から非難されるようなヤバイ話でもしているのでしょうか?
今日は、つくづくそう思いました。
果たして、この担当者は、明日以降どのような対応を取るのでしょうか。
すみません。さんざん探してみましたが、みつかりませんでした。やはり議事録は作成してないみたいです
そう回答することに1万“Tポイント”賭けてもいいくらいなんですが…。
2021/3/26 18:06追記 さきほど、和歌山市読書活動推進課の図書館準備班の責任者の方と連絡がつきまして以下の通り、正式な回答をいただきました。私の予想通りの回答でした。
“すみません。さんざん探してみましたが、みつかりませんでした”
議事録の出席者欄に、いつも名前が記されている方たちは、全員が大事な会議に出席してもメモは一切取らないか、もしメモを取っていたとしても、全員が過去の記録は、すべて捨ててしまう行政マンとして、あるまじき、だらしない人たちのようです。
開示された2019年度分の会議録の出席者欄は、市側の出席者のみ「~様」 となっていた。これはCCCサイドで作成して和歌山市に提出されたものと思われる。 |
【※1】私も知っている方なので、うっかり口を滑らせたようでした。とはいえ、市民の実名をあげるのは個人情報保護の観点からマズイですよと注意しましたところ、「そうですね」と素直に従っておられましたが、逆に「児童書の独自分類についてCCCと話し合った職員の方はどなたですか?」と私がお聞きしたところ「それはさっきと同じく個人情報なので答えられない」と、今度は鬼の首をとったみたいに反論をされました。単なる一市民として情報開示請求されている方と、公職につかれて公務を担っている方を同列に扱うのはおかしいと抗議しましたが、その違いを理解されているようには思えませんでした。
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