先日書きました「ISBNの謎」について、追記を書こうとしたら、どこに書いていいのかわからなくなりましたので、新しいエントリーに書いておきます。
ネットオフが使用している、アタマ「978」だけを省略したの10ケタのISBN(便宜上「新10」と名づけました)について、他社はどこも使っていないと書きましたが、
では、「新10」のISBNから、目的の本検索できないのかというと、できなくはありません。
2016年10月に作成したメモには、以下のようになっています。
・新10で検索可能 hont 紀伊国屋 honyaclub netoff
・新10では検索不可 tsuyaya 7net 楽天books amazon 書協 bookoff
なあんだ、他社でも「新10」って、通用してるじゃあない?
そう思われたかもしれませんが、検索はできても、検索結果の書誌情報をみてみると、どこにも「新10」はみあたりません。
どういうことかといういますと、「978」を入れるのを忘れるか、間違って10ケタで検索した人でも、「もしかして、この本じゃあないですか?」と示してはくれるけれど、それを他社と共通の識別コードとしては使っていないということだと思うんです。
では、なぜネットオフは、「新10」なんていう亜流のISBNを使っているのでしょうか?
正直言って、まったくわかりません。
ただ、「新10」を採用するメリットとしては、新刊書店に古本を置いたときに、その区別ができるってことです。
ネットオフの業者用の導入事例(新刊書店に古本コーナー設置!)には、以下のような記述があります。
「古書」を導入する際に一番悩んだのがスタッフのオペレーションでした。現在の店舗運営にはPOSが必要不可欠ですが新刊書籍との区別や在庫管理をするうえでPOS登録が絶対条件になります。初期商材の登録が一番頭の痛いところでしたが、ネットオフさんの場合、JANによるデータ管理が徹底されているため初期商材の登録などもすべてお願いができました。
http://www.netoff.co.jp/corporation/intro.html#introCase02
これって、TSUTAYA書店の在庫と図書館の蔵書を区別するときにも、使えないですかね。
真相は、藪の中なのですが、いろいろと推理することはできますよね。
では、また。
追記 「JAN」は、本の裏表紙のバーコードで読み取る部分に印刷された13桁のISBN。古い本でも、チェックデジットはいまと同じ。これに「新10」を併記したのがネットオフの標準と思われる。(詳しくは「謎のISBNその(5)」を参照)
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