2019年6月19日水曜日

“民意”は、どこにあるのですか?

こんにちは、日向です。

和歌山市が学校図書館まで、TSUTAYA運営のCCCに任せようとしている件、

もやもやっとした話なので、いったい、どうアプローチしたらいいのか、いま頭を抱えているところです。

これまでわかった事実関係を整理しておきますと


教育委員会担当部署からの情報によれば、


市民図書館の指定管理者であるCCCのスタッフが市内小中学校全校回ることになった

ところが、
現在、CCCと直接やりとりをしている市民図書館担当者の情報では、



市内全校に市民図書館スタッフが回るわけではない

とりあえず、モデル校を数校決めて、そちらでテストしてみてその結果によって、何校回るかは決めていきたい
 

モデル校をどこにするかも含めて、これから教育委員会で検討していくつもり

CCCに教育現場を任せることを、いつ、どこで検討したのかとの質問に、市民図書館サイドの回答はこうでした


・教育委員会でも議会でも、正式な議案として、学校図書館をCCCに任せる件は上げていない 

・今年3/7の経済文教委員会であった戸田議員の学校図書館との連携に関する質問に対して説明して了承してもらっている
 

・一昨年の指定管理者募集時の業務要求水準書に「学校等との連携」と明記してあり、
 指定管理料の中にその分も含まれているので、新たに予算を要求する議案の議決の必要はない



さらに、本日、市民の方から、以下のような、新しいビックリネタが寄せられました。


すでに2月議会で、学校図書館に司書を派遣する予算は上げられていて、CCCに任せる件、議員はみんな承知しているはず 

共産党は、もともと学校図書館に司書を配置して充実させる方針を打ち出していたため、CCCの関与を容認したのではないか


もしこれが事実ならば、私の質問に市民図書館の館長及び準備班班長ともに、新たに予算の議案は出していないと明言していましたので、彼らに大ウソをつかれたことになります。

後者の共産党が賛成しているというほうは、指定管理には反対したのに、CCC選定にはあまり強く異議を述べてこなかった、これまでの同党がとった姿勢の経緯を振り返ってみると、さもありなんという感想なんですが、

しかし、その後、周辺取材をしてみたところ、結局ウラが取れずじまい。いまのところ、どちらもガセネタかもしれないということで、生煮えのままです。困りましたねえ。


「民意」を徹底的に無視するツタヤ図書館


ところで、学校図書館と公共図書館は、同じ「図書館」ですが、そもそも根拠となる法律が違います。

一般市民の社会教育を担うのが公共図書館で、学校に設置された図書室で児童・生徒の学習をサポートするのが学校図書館。

管轄が同じ教育委員会というだけで、中身は、似て非なるものといってもいいでしょう。

「ついでに学校もやってもらう」というのは、「書店」「レンタル」と「図書館」を混同して「TSUTAYAならうまくやるはず」というイメージで騙されたのと同じパターンですね。

なので、指定管理料のなかでCCCに、学校図書館をやってもらうので、市民図書館とは別に、はかる必要はないというのは、とんでもない教育委員会&議会の軽視というか手続き無視であることは間違いありません。

そんなことを容認すると、議会の手続きも一切経ないで決めてしまう野蛮な“人治国家”になってしまいます。


この春、26歳で初当選した中庄谷孝次郎市議が、先日、職員とCCCへ学校図書館委託に反対する市民団体の会議に同席したときの模様をこう話してくれました。



「学校図書館をCCCが担うことについて、議案などに上がる予定を聞きましたが、いまのところないとのことでした。
いったい、民意はどこにあるのですか?と質問しましたが、職員さんからは、明確な回答はいただけませんでした」

この「民意」というのを、ツタヤ図書館を誘致した自治体は、ときとして徹底的に無視します。

おそらく、早い段階で、表に出てしまうと、あちこちから批判されて潰されかねないため、こんな姑息なことになっているのだとしか考えられません

ここまで書いたところで、

ああ、そういえば和歌山では、最初からそうだったと思い出しました。

週プレNEWSに最初に書いた記事の冒頭の書き出しがこういうセリフでした。



「まるでゴミ処理場の建設みたい」
ある自治体関係者が漏らしたひと言に、この問題のおかしさが集約されている。
和歌山県の県都・和歌山市が、2019年秋に開館が予定されている新しい市民図書館の指定管理者にレンタル大手CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を選定し、12月15日の市議会で正式に承認された。
2017年12月28日
全国で波紋を呼ぶ“ツタヤ図書館”が和歌山でも異例の選定!「まるでゴミ処理場の建設みたい」? より


隠密に進めるのが、ゴミ処理施設ならわからなくもなんいですが、公共図書館や学校図書館の運営を一民間企業に任せるという話をどうして、そこまでコソコソと進めないといけないのでしょうか?


速報!学校図書館のツタヤ委託反対の請願!』へつづく




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