2022年8月16日火曜日

「情報提供」というワナ

 ~和歌山市ツタバ賃料変更の文書は不作成~


こんにちは、日向です。


先日来、しつこいくらいに何度も取り上げております、和歌山市民図書館のスタバ・蔦屋書店の賃料の件で、

本日の午後、担当部署から、びっくりするような申出がありました。



私が開示申出(開示請求は市内在住者のみ)をした公文書について、


探してみたところ、公文書としては存在しないのだが


一週間くらい待ってもらえれば、これからその間の事情を関係者に聴き取りをした計算根拠を情報提供として出すことができる



そうおっしゃるんですよ。



なにかと四角四面な役所としては、とても好ましい対応ではないか


そう思いますよね



ところが、どっこい、よくよく話をきいてみると、とてもそんな期待が持てる話ではなく、


うっかりそれを受け入れてしまうと、この数週間、担当部署とやりとりしていた労力がすべて水の泡になってしまいそうな落とし穴だったんです。





 まず、探してみたけれど、公文書としてはみつからなかったとおっしゃっているのは、



和歌山市民図書館のスターバックスと蔦屋書店の賃料を


2017年に発表した募集要項のなかで平米あたり約3万円と記載していたものが


2020年6月5日から、和歌山市教委が使用許可を出した際の使用料が、平米当たり約1万円


と三分の一に値下げされたプロセスがわかる会議録や決裁文書です。



これについての当時の公文書がただの一枚も存在しないとおっしゃるんですね。


まぁ、それはとんでもない話ではありますけれど、ツタヤ図書館誘致自治体では、


よくあることと言いますか、重要なことほど、その決定までの経緯がわかる文書は、ないか、あってもほとんど黒塗りで出てきますので、ある程度覚悟はしていました。


というよりも、先に、地元市民団体の方が開示請求をした結果、それについては、一枚の資料も含まれていないものが


なんの説明もなく開示されてましたので



私としては、この件、改めて電話で丁寧に説明したうえで、探してもらえるよう依頼をし、


それでも出てこなかったものですから、明確にその文書については、


不存在


とした決定を、意図的に取りにいったんです。


なぜならば、市民団体への開示では、ないことを明確にせずに

わざと別の書面を出してきて、市民を煙に巻くような不誠実な対応をしているという印象を抱いておりました。


どちらにしろ、これから地元市民の方が監査請求や住民訴訟をされるのでしたら、


その大前提として、賃料を大きく値下げしたプロセスがわかる公文書は、存在しなかった、という結論を、一枚の決定文書によって、より明確にさせたかったからです。



和歌山市の職員が、CCCと癒着した市長や教育長からの命令、もしくは自らの意志によって

CCCに便宜をはかるために、募集要項では、高めの賃料を出しておき

CCCに指定管理者が決定してから、その賃料を三分の一に下げてあげたのではないのか

という不正を働いたのではないのか


と世間はみます。


いや、そんなことはしていないですよ。これこれこういう事情があったんで値下げしたんですよ


という公文書が存在してはじめて、この不正疑惑は晴れるわけですが、それがない以上、


第三者が監査をして、本当に不正がなかったかどうかを調べてもらわないといけないと思うんですよ。


そのために、私は、不存在をとりにいったんです。






ところが、今回、担当部署の方は、


確かに当時の記録はなにも残っていないけれども、募集要項で


平米当たり約3万円とした根拠は、当時、募集要項を起案した職員から聴き取りをしてわかっている。その内容を、当時作成した公文書としてはないので出せないが、これから作成する説明文の情報提供として出したい


そうおっしゃるんです。


いわば、当時の日付で作成した公文書はアリバイとして出せないけれど、その代わりに


公文書ではなく、質問の回答として、これから作成するとおっしゃってるんです。


で、その根拠というのが、権利変換計画にかかわる算定数値だとおっしゃるんで、二度ビックリ。


「権利変換計画」と言われても、なんのことかさっぱりわかりませんけれども、おそらく、


和歌山市駅前の再開発に伴って、市民図書館も入る南海電鉄の駅ビル一帯の土地建物の地権者に対して、それぞれの持ち分の権利をどのように新しい駅ビルに反映させていくか


それをデベロッパーが各地権者に提案をし、場合によっては、持ち分全部を買い取ったり、新たに区分所有者としてこれから建てるビルの持ち分を割り当てたりする際の、不動産査定価格の元になるような数字ではないのか


と思いました。


とするならば、のちに図書館という公共施設になるとはいえ、わりと世間相場に近い査定がされていたのではないのかと、漠然ですが、イメージしました。


ちなみに、南海電鉄が施主となった商業ゾーンの権利変換計画を作成したのは、CCCと昵懇のアール・アイ・エーでした。

(南海電鉄が実施したコンペで同社が3社応札のなか落札したのが2017年3月とされています。都市再生課によれば、市民図書館部分の公共施設棟の権利変換計画も商業施設棟と一括して行われたとのこと



で、そのときは、権利変換計画の元になる査定によって、ある程度常識的な賃料を設定していたものの


実際にCCCに図書館内部で、スタバと蔦屋書店を出店してもらうにあたっては、


それは高い、もっと安くして


とでも言われたのか、それとも言われる前に自分から忖度したのかわかりませんけれど、


2020年6月の開館直前になって、突然、資産税課に固定資産税評価額をもとにした金額に変更しました。


固定資産税の評価額を基準にするとなりますと、当然、市価よりも圧倒的に低くなりますので、ふたをあけてみたら、三分の一になっていた――という顛末だったのかなぁ


そんな想像は、前から漠然とですが、していました。


しかし、資産税課に聞いてみますと、


たとえ完成前であっても、図面さえあれば、固定資産税の評価額は査定可能


――だそうなので、すでに基本設計はできていた2017年10月の募集段階で、最初から固定資産税評価額をもとに算定していもいいはずなのに、そうはしないで、あえてアール・アイ・エーがからんでいる権利変換計画にリンクするなんていうのは、ちょっと理解に苦しみます。



さて、この手続きのおかしさは、少し想像してみただけでわかるものです。


たとえば、ご自分が、もし、役所の担当者だった場面をイメージしてみてください。


30億円かけて建てる新しい図書館に、鳴り物入りでカフェと物販店舗を指定管理者が営業するにあたってのめやす賃料を募集要項に掲載する際には、


事前に、必ず、その算定根拠となる詳しい鏡文等もそえて、上へ決裁を仰ぐはず。


あるいは、事前に関係者会議をへて、その単価等について起案者が詳しく課長や局長に説明していたはず。


そのときの説明文書がないというのは、


統一教会の名称変更について、事務方が文科大臣にお伺いすら立てていない


と言っているのとソックリで、とっても不自然なんです。


そんな公文書は1枚も作成せずに、担当者が自分の責任で


まぁ、こんな額でいいだろう


と募集要項にテキトーに記載して


いきなり、その素案を上にあげて決裁を取った


なんていう話を信じる人がいるんでしょうか?



そんなバカな話はありえないですよね。


現に、起案者に聴き取りしたら、算定方法がわかった


とおっしゃってるわけですから、当時その文書は作成されていたはずなんですよ。



で、結論として何が言いたいかと言いますと、


もしかして、役所サイドでは、


なにがなんでも、文書「不存在」だけは絶対に出したくないのかな?



と思いました。


もしここで「不存在」を出してしまうと、


自分たちが説明できない不正行為をしていたのではと疑われることを恐れているのではないか



なので、前にも書きましたように


・Aに関する公文書を出してください


と請求したのに


・Aに関する公文書はありません


とは回答せずに


・Bに関する公文書がありましたよ


と求められてもいないものを出すことで、自分たちは説明責任は果たしているというポーズをとりたい


そう思わざるを得ないわけですよ。


だから、今回、私が意図的に


不存在


取りに行った恰好になっている開示申出についても



・Aの文書はないので、これからそれについて説明した文書Bを作成しますので、そちらで納得してください


と言ってきたのかなと思いました。



何か新しい事実が出てくるのであれば、たとえこれから作成するものであっても、喜んで説明文書を受け取りたいところですが、もしそれに、うっかり食らいついてしまうと、本来役所が必ず作成するはずの文書が不存在だった


という事実がどこかにふっとんでしまい、問題の本質からさらに逃げ回ることを許してしまうだけのような気がしました。


(つい、その担当者は誰で、どんな内容を根拠にしたのかを質問して、そちらにひっぱられるところでした)


なので、当面は、断固として、目的の文書の不存在を求めていくつもりです。




ちなみに、募集要項に記載されていた、和歌山市民図書館の店舗部分、1平米当たり3万円という賃料単価は、


20平米の1LDKの部屋にすると、年間60万円、月の家賃にして5万円です。



もともとそれだけ安い提示をされていたにもかかわらず、


さらにですよ、CCCが運営を始める直前になった頃に、突然、その三分の1の1平米当たり1万円


20平米の1LDKの部屋にすると、年間20万円、月の家賃にして1万6000万円にまで、値下げされてたというんですから、とんでもない優遇です。


築50年の風呂なしアパートでも、その賃料では借りれません。


それが新築のターミナル駅徒歩0分のロケーションだというんですか、もう凄すぎます。


これでは、担当者が勝手にやったとか、決められた通りに執行しただけという言い訳はとても通用しないと思いますが、


果たして、みんなさんはどう思われたでしょうか。


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2020年8月29日土曜日

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