2020年2月9日日曜日

最終は読売新聞の22時

こんにちは、日向です。

当ブログでも、これまでしつこく取り上げております

全国で六番目のツタヤ図書館となる新・和歌山市民図書館の件で、今週末、1本ニュースがありました。

図書館が入居する複合施設「キーノ和歌山」の開業が4月24日に決定したとして、

尾花正啓市長と南海電鉄の遠北光彦社長が6日に記者会見して発表したのです。


2019年10月の開業予定が大幅に遅れまして、昨年12月19日、完成した駅ビル2階に一部開業という形を取っておりますが、

まだ閲覧できるのは1000冊の本だけで、あとは予約した本の受け渡しと返却ができるだけの臨時窓口という状態です。

そういうなかで、南海電鉄及びCCCと市当局としては、できるだけ市民の関心をつなぎ留めたいという思惑があるのでしょうか、

いまさら開業日の発表というのもしらけるんですが、出てきたリリースも、これまで小出しにしてきた情報の焼き直しで、特に目新しいものはありませんでした。






http://www.city.wakayama.wakayama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/027/073/20200206-1.pdf



ところで、南海電鉄と和歌山市が2014年に市駅前再開発プロジェクトで最初に記者会見を開いたのは、いまから5年前の2015年5月18日でした。

この件は昨年9月にBJの記事に書きましたので、その部分を引用してみましょう。



同館を目玉とした和歌山市駅前の再開発事業が最初に発表されたのは、2015年5月18日。南海電鉄との合同記者会見を開催した和歌山市は、老朽化が進む駅ビルを建て替えて、隣接エリアに建設する公益施設棟に市民図書館を移転すると発表した。 

記者会見場には、大手メディアの記者がズラリと並び、活発な質疑が行われた。14時から30分間の予定で始まった会見は、22時まで延長された。翌日の朝刊には「南海・和歌山市駅活性化構想まとまる」の見出しが踊り、開発者の思惑通りに事が進むかのように見えた。
和歌山市、「94億円税金投入」ツタヤ図書館含む再開発に疑惑浮上…地元企業が次々廃業の恐れ より)


注目していただきたいのは、

14時から30分間の予定で始まった会見は、22時まで延長された

のところです。

この部分は、1400枚の黒塗り会議資料のなかでもわずかに残された白い部分に記載がありました。






22時まで延長された

というのは、正確ではなくて、


最終は読売新聞の22時であった

と記録されてまして、

会見に出席した記者が、あとから追加で確認事項等を問い合わせてきたのが22時だったということなんだろうと思います。


で、地元としては大きなニュースではありますが、こんな発表記事を書くのに、熱心に確認するのかなぁと思うわけで、もしかして、これって、なにかネガティブなネタがあったのではないのかな。

この会議録読んだときには、なんとなくそう疑問に思ってました。

で、しばらくして、わかったのは、その4か月後の9月22日に、読売は、再開発計画を追跡する記事を出していたんですね。

以下の記事です。







29億円随契 例外か

という、やや腰の引けた論調ではありますけれど、

他紙が無批判に市の発表を垂れ流したのとは対照的に、この開発計画について

29億円(当時の試算額)もかけて建てる図書館を随意契約にするのは不適切ではないのか

と批判しているのです。

それもそのはず。通常、巨額の公共施設建設となりますと、競争入札にかけるのが常識と言いますか、法的に言っても、特定事業者を市が指名するなんてことはありえません。

ところが、このプロジェクトでは、市駅再開発の主体となる


南海電鉄に、図書館もついでに建ててもらって、完成したら、それを市が買い取る

という、とんでもなくおかしいスキームが採用されていたからです。

読売の記事では、市が独自に立てるよりも、南海がほかのエリアと一緒に建てたほうが安く建てられるので、市にとってもオトクなんだという市の主張が書かれています。

その根拠として、「不動産の買い入れは随意契約を認めている」との学者の意見も紹介しつつ、


図書館は特定業者でなければ建てられないほど特殊ではない。市が土地を買い取って、建物を競争入札する方法もあるのではないか


いう大学の先生の、まっとうな意見を、最後に紹介して記事本文は終わっています。





いま読んでも、和歌山では、こんな無茶苦茶な理屈が通じるのか?

と改めて呆れかえるようなことが行われてたんですね。

いつもは提灯記事ばかり書く地元記者のなかにも、

いくらなんでもこんな不正は見逃せないと感じた人がいたのでしょう。


それから5年がたち、この件について、その後の市民に対する説明などもたいしありませんでしたので、

とても市民の理解は得られたとはいいがたいと思うのですが、それでも、4月24日のグランドオープンには、


関西初出店のツタヤ図書館 
いよいよオープン! 


たった〇か月で何万人来館!

とまたいつものように、中身のない宣伝文句がメディアに踊るのかと思うと、ウンザリしますね。


いま一度冷静に、この再開発プロジェクトがどのようなものだったのかについて、市民の方には、ぜひ知っていただきたいと願っています。



あからさまな利益相反 へつづく



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