2021年6月14日月曜日

宇城市の弁明書に反論しました

 

こんにちは、日向です。


本日は、昨年12月、市立の美術館と図書館の指定管理者にカルチュア・コンビニエンス・クラブを選定しました熊本県宇城市についです。


昨年12/17に宇城市から開示されました「指定管理者選定のプロセスがわかる文書」では、誰が審査をしたのかすら匿名の黒塗になっていたことから、今年3/15に、その開示について不服審査請求を行いました。


そうしましたところ、5/17付で「弁明書」というのが宇城市教育委員会から送られてきまして、それについて6/14、つまり本日までに「反論書」を提出せよとのことでした。


おかげさまで、さきほど急いで反論書を作成して送ることができました。気づいたのが締め切り当日でしたので「郵便でないと受け付けない」とか言われたら完全にアウトでしたが、担当課に問い合わせると「ファックスでもメールでもいいですよ」とのことで、メールに文書を添付して送りましたところセーフでした。



その文面を文末に貼り付けておきます。




私の言いたいことは、主に以下の3点です。



①市民の大切な美術館と図書館の運営者を選定した審査員の氏名や肩書が全て黒塗りされているのは、おかしい。どこの誰かわからない人物が下した評価をみて「指定管理者の選定は適正に行われた」とは思えない



②指定管理者の公募に参加した二社のうち、選定されなかったもう一社の社名も開示されるべき。それが開示されないのは、何か不都合なことがあるからではないのか?


③「ツタヤ図書館問題」が、広く世間に認識されていて、全国で不祥事やトラブルを起こしているカルチュア・コンビニエンス・クラブを「優れた事業者」として評価した根拠を示してほしい。同社が起こした不祥事がことごとく審査対象になっていないのはおかしい



これまでさんざん口を酸っぱくして言い続けてきたことなので、特に目新しいことは、何もないのですが、


宇城市の市教委サイドは、例によってなんの説得力もない同じ不開示理由をコピペし続けてきており、不祥事を追及されるとひたすら同じセリフをリフレインする政治家や官僚の釈明パターンを踏襲するようになりました。



みなさん、これって本当におかしいことだらけだと思いませんか?


しつこく何度でも繰り返しますけれど、世の中にコンテストは星の数ほどあれば、「審査員は全員覆面で、名前も年齢も肩書もナイショ」なんていうコンテストあるでしょうか? もしあったとしたら、とんでもなくおかしなコンテストですよね。しかも、それが行政で巨額の税金が投入される事業で行われているんですよ。


また、不採用企業名の不開示については、私も以前は、賛成の立場をとっていて「落とされたことがわかると不利益を被るかも」いう理由には「確かにかにその通りだ」と思ってました。しかし、和歌山市で南海電鉄が設計業務の入札者を黒塗りで出して談合疑惑が発覚したときから、考えが180度変わりました。


だって建設業の入札とかでも、ふつうに入札企業が全部開示されるじゃあないですか? 価格だけで落札できるわけではなくて、技術力とかも当然考慮されるケースも多いと思うんですけれど、それで落とされた企業が、なんか不利益を被ってますか?


ないですよ。いまどき、そんなことでは。


ツタヤ図書館(もどき含む)の誘致自治体でいえば、2017年12月にCCCを選定した和歌山市は、次点となったTRC図書館流通センターの社名をふつうに出してます。


それ以降、なぜか、丸亀市、宇部市、宇城市は、どれも公募に二~三社以上参加して、選考から漏れた社は非開示(丸亀市は、開業準備支援業務の募集時)となっています。(宇城市と同じ時期にCCCを選定した大阪府門真市は、選考から漏れたTRCと長谷工とのJVの名前を開示)



これって、もしかしたら、ほかは実態のないダミー企業か、もしくは出来レースにお付き合いしてくれた企業なんじゃあないの?という疑いがムクムク沸いてくるような話なんですよ。(和歌山市から図書館建設を委託された南海電鉄が選定した設計業者の件は、二度目の審査請求の対象になっています→二度目の審査請求の陳述が和歌山市で行われました


情報公開というのは、そもそもそういった行政ののプロセスをできるだけ透明化していき、公平公正に進められた事業なんだということを広く市民に理解してもらうのが目的でできた制度だと理解しているのですが、


その目的はまったく達成できないのに、どうでもいいゴミみたいな情報だけは、これでもかというほど大量に開示してきて、あるいは都合の悪いところはすべて「企業秘密」だからと黒塗りにしてきて、それで「情報公開の責任は果たしましたよ」なんいうのって、とんでもなくおかしいと思うんですよ。


巨額の公費を投入する事業なんですから、行政は、もっとエリをたださないと、市民の理解なんか得られないですよ。


すみません。また暴走しそうになりましたので、今日はこのへんでやめときます。



さて、今後の手続きとしましては、私の審査請求を受けて、文書開示が適切であったのかどうかを審査するのは、外部の有識者5名からなる情報公開審査会です。


その審査会の先生方が、これからじっくりと双方の意見を吟味したうえで、今回の情報開示が適切だったかどうかを市教委に答申することになります。


和歌山市のケースでは、市民団体の方が2018年春に審査請求をして、その答申が出てきたのが昨年2020年秋のことでしたので、宇城市もそんな感じで進むのだろうと思います。


私としては、とにもかくにも、宇城市の市教委が情報を開示しない理由としていることが、どれだけ世間の社会常識とかけ離れたものかを、ひとりでも多くの人に知っていただくために、あえて成果が期待できない審査請求を行なうことにしました。



よろしくお願いいたします。









資料1枚だけ添付しました。説明文に、増田宗昭氏の肩書「社長」が抜けていました。たいへん失礼しました。









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