2020年12月27日日曜日

宇城市でCCCを選定したのは謎の“覆面審査員”

 

こんにちは、日向です。



昨日、ちょうど出がけに郵便局員の人が書留を届けてくれたのですが、中身を確認するのを忘れておりまして


本日、開封してみましたところ、


宇城市から、12/1に開示請求をしておりました、市立図書館と美術館の指定管理者選定のプロセスに関する文書がようやく届いておりました。


それとはなぜか別便で、公文書部分開示決定書の修正版も届いておりしまた。


こちらは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の子会社TSUTAYAが景品表示法違反で措置命令を出された件について、検討した文書が存在しないのならば、「不存在」とした決定を出してほしいとのお願いを、そのまま受け入れていただいたようです。








この件については、


に書いた通りです。


そもそもTSUTAYAの景品表示法違反について、一切検討もしていないのに、


検討したかもしれないけれど、その部分はすべて不開示なので出せないという理屈はさすがに通らない


ということをご理解いただいて、宇城市の行政の方はちゃんと話が通じるんだと、ほっとしているところです。



さて、肝心のCCC選定プロセスですが、まだ細かく読めていないのですが、ざっとななめ読みしただけでも、


吃驚仰天した


箇所がありました。



下をみてください。


CCCを選定した際の、審査委員会の結果がこれです。





とりあえず、7名いる審査委員のうち1名分の評価シートのみ抜き出してみました。


7項目で採点していているんですが、採点内容よりも何より、いくら探しても審査委員が誰なのか、その肩書も名前もどこにもみあたらないんです。





そういえば、審査委員の名前は非公表と担当部署で言ったように記憶していますが、でも、こうして実際の採点結果をみてみますと


誰が評価したのかは一切非公表というのは、とんでもなくヘンですね。



文書を黒塗りすることでは定評のある、あの和歌山市ですら、一応、2017年11月にCCCを選定した際の審査委員全員の名前と肩書は先に公表したうえで


どの委員が、参加企業に対して、なにに何点をつけたかまではわらないように、実際の採点シートでは、イニシャルになっていました。


2017年11月にCCCを選定した和歌山市のケース。5名の選定委員は全員肩書と名前は公表されていた。


.


和歌山市のCCC選定の採点結果。選定委員はイニシャルになっているが、項目別のの採点結果も公表



和歌山市でも、どの立場の人がどう評価したのかがわからないので、かなり不透明だと感じた人も多かったと思います。


ところが宇城市では、最初から審査員がどこの誰なのかを一切非公表にしているんです。



審査委員ごとに合計点は出ているが、それぞれの項目についての採点内容はすべて黒塗り



選定結果を市長に報告した文書。具体的にCCCが優れていた点が書かれているが、個別の委員における各項目の採点結果がすべて黒塗りのため、とってつけたような誉め言葉にしかとらえられない。



7人の審査委員の総合評価。こちらも配点のみで、どの項目が何点だったのかはすべて黒塗り




指定管理者選定委員会の前に行われたと思われる美術館運営委員会と図書館協議会の議事録でも、委員は全員匿名。






おそらく、みなさんもさまざまなコンテストといいますか、個人や法人を評価して優秀者を選ぶイベントをみてこられたと思うんですが


審査員が全員匿名


というコンテストをみたことがあるでしょうか?


おそらくただの一度もないと思います。


私も、いろいろと過去の記憶に思いをはせてはみても、そういう審査というのは、ただのひとつも思い浮かびません。


ひとつだけ思い浮かんだのが、一般人が選ばれて裁判に参加する裁判員裁判です。


さすがに、裁判員裁判の場合は、その社会的な影響等を考慮して匿名審理というのが許されていますが、



行政が巨額の税金が投入される事業を担う審査を行う際に、その審査員がいったいどういう人物なのかすら明かせない


というのは、ありえるのでしょうか?


これはもう、尋常ではない事態なのではないかと思います。


宇城市にとって、CCCを選定するというのは、選定した委員の良識が疑われたり、あるいは場合によって、身の危険が及んだりする事態も想定されているのでしょうか?


もしそうでなければ、名前も立場も、各項目別の採点結果も一切明かせないというのは、いったい、どういうことなのでしょうか。


この一事をもって、本件審査についてのあとのすべてのことは、もうどうでもいい些末なことに思えてきます。


誰が審査したのかわからないものを、もうまじめに読む気も起りません。もしかしたら、一度も図書館や美術館なんか行ったこともないど素人が審査しているかもしれないのですから。



どこの誰が審査したのかわからない選定委員会において


この事業者がいちばん優れていました


という結論を、どうやって、なるほど、そうですねと市民は納得できるというのでしょうか。


これは、そもそも最初から市民になにか理解してもらおうとか、説明して納得してもらおうとかというつもりはまったくなく、ただ、


本当に審査はしたんですよ


というアリバイつくりのためだけに出してきた文書にしか思えません。




ちなみに参加したのは、A社とB社の二社だったということですが、


もちろん審査結果では、企業名も匿名になっていましたので


カルチュア・コンビニエンス・クラブとはもう一社別の会社が本当に参加したのか?


と聞かれたら、いや、これ参加してないで文書を捏造しただけなのではないのか


あるいは、ダミーの企業が参加した形にしているのではないのか


とおもわざるをえないです。



私も、これまでプロポーザル方式では、選定された会社以外は、社名は公表しなくてもいいのではないのか


と思っていて、このブログにも過去にそう書いた記憶があるのですが、


さすがに、宇城市のように、


もう何から何まで匿名ですと、これは公文書開示の目的をまったく果たしていませんので


たとえ二社のコンペであっても、ちゃんと社名は出さないと、誰も信用してくれないのではないのか


と思いました。


果たして、みなさんはどう思われたでしょうか。






修正される前の文書開示決定書




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