こんにちは、日向です。
さきほど、和歌山市の方と話をしていて、市民図書館が、まるでCCCに乗っ取られたかのような状態になっている“ツタヤ禍”についての話になりました。忘れないうちにその内容をメモしておきます。以下、市民の方の話と私の話がごちゃまぜになってますが、あえて発言を区別しないで記録しておきます。
本日、経済文教委員会で、コロナ対策関連費用に200万円ほどの追加予算が可決されました。これ指定管理者料とは別に、国や県から出る交付金のような形で上乗せしているんだと思いますが、どうもしっくりいかないです。
市内小中学校の学校図書館には、一昨年までは、72校に1人しか司書が配置されていなかったのも、昨年に3人、今年からは1人増えてようやく4人の司書が複数校を担当する形で配置されるようになりました。
学校司書については、そもそも国から地方交付税交付金で5000万円~6000万円出ていたのに、和歌山市では、そのほとんどを他に流用していました。それが司書4人を配置して、ようやく学校司書に900万円くらい使うようになったんです。残りは、いまだにほとんどが他への流用です。
なのに、コロナ対策費だけは、国or県から出た交付金は全額すぐにカルチュア・コンビニエンス・クラブに右から左へと支給するって、なんかおかしくありませんか?
それに、一刻も早く、自習室のアクリル板や体温をはかるサーモカメラを増やすために、国から出た予算を使いきるというのも、去年の今頃でしたら、わからなくもないですが、どうしていまごろ?と、確かに、思いますね。
アクリル板にしても、すでに2人席に一枚くらいは設置しているとのことです。どうやら、それをさらに全席に完備するという話らしいのです。となると、1人あけて座るソーシャルディスタンスは守らないんですかね?
感染者の少ない和歌山市ですから、これから感染が少しずつ収まって、秋以降は少しずつ仕切りはとっぱらってもいい時期になりそうです。そういう時期になって、フルに装備するっていうんですから、なにかしっくりいかないという話なんです。
そもそも、日本一低いと言われる和歌山県民の読書率をアップするというのも、市民図書館の大きな使命のひとつはずですが、市民の方のお話によれば、そんなことは、ほとんど考えてないのではないかってことでした。
みなさん、新しい図書館で居心地がいいもんですから、出かけていって、自分の好きな分野の本をパラパラとめくって過ごすらしいんです。
入館者数80万人と旧市民図書館の5倍となったものの、貸出冊数は年間約67万冊で1.4倍といいますから、これまでのツタヤ図書館のなかでも、“本を借りる人が少ない滞在型”であることが鮮明になりました。
とにかく、各種のイベントをたくさん開催して人は集めるけれども、本来の図書館機能に関しては、相変わらずいまいちパッとしないとのことです。
このところ一周年記念として、CCCはさまざまなイベントを告知しています。児童書コーナーに人気のイラストレーターの作品を展示したり、子供向けの漫才教室を開催したり、あるいは併設の蔦屋書店では、地元和歌山の漆器を展示販売したりといったものです。
しかし、全国でも珍しい移民資料館や有吉佐和子文庫などが告知されることはなく、まして図書館ならではの特集棚といいますか、それぞれの季節に合わせた和歌山ならではの話題のテーマで蔵書を別置したりといったイベントの告知はまずみかけません。
居心地の良さにつられて、頻繁に出かけるようになった人も、いざ自分の興味のある分野の本を探そうと思ったら、とんでもなく探しづらいらしくて、やっぱりそこで元の木阿弥といいますか、せっかく人は集めても、図書館本来の利用には、あまりつながっていないということらしいです。
分類がよくわからないので、受付の人に聞いてもますますわからないんですから。
聞き捨てならないなと思ったのが、やはりこの分類なんです。
4.5かける4.5センチくらいのラベルが、一部、「禁帯出」(貸出禁止)の図書をのぞいて、ほぼすべての蔵書に貼り付けられていて、そこには、標準の日本十進分類(NDC)とは別に、カルチュア・コンビニエンス・クラブ独自のライフスタイル分類のデータも漏れなく記されているそうです。
ということは、開館前から言われていた「二重戸籍にする」、つまり、分類の基本はNDCだけれども、一応すべての蔵書についても独自分類のコードをふっていることになり、独自分類によって配架しているのは、2階と4階だけけだけれども、蔵書50万冊のほとんどはツタヤ方式のラベルを貼ってデータ化されているってことになりますね。
近く、関西在住の専門家の方がみてきてくれるそうですが、もし、それが事実だとしたら、なんかとんでもない負荷を和歌山市民は背負わされたことになるかもしれないと思いました。
というのも、50万冊のほとんどを独自分類のラベルを貼るとしたら、それには、とてつもない手間暇イコール費用がかかりますが、
それが利用者の利便性に貢献することは、ほぼゼロに等しく、指定管理者であるカルチュア・コンビニエンス・クラブが自らの商売の都合のいいようにするためだけに、余計な費用をかけたってことになるんです。
おかげで、新しい図書館なら、瞬時に多数の書籍データを読み取ることができる、最新のICタグを装備したシステムの導入を和歌山市では、「費用がかかりすぎるから」と断念しています。旧来のバーコードで一冊一冊読み取るローテクな方式のままになりました。
あれだけ素晴らしくオシャレな空間を演出しておきながら、中身の貸出システムは、旧来型のままというのは、どうしてそうなったんだろうと不可解に思っておりましたが、全蔵書に独自分類も記したラベルを貼るので、巨額の予算を使い果たしていたために、最新のシステムが入れられなかった可能性がにわかに浮上してきたんです。
で、この部分をCCCと詳細に話し合ったはずの時期の会議録だけが、当時の担当者によって、ゴッソリ抜かれて開示されています。
本日、森友学園の土地取引に関する「赤木ファイル」が開示されましたが、和歌山市の方がそのニュースを聞いて、「名前だけが一部黒塗りだったようですが、ほかは開示されたんですね」と驚いておられました。
和歌山市が、市民図書館について、これまで開示してきた公文書がどれも黒塗だらけでしたから、つい、それと比べてみてしまうんですね。
いろいろと話をしておりますと、結局最後は、
指定管理者のカルチュア・コンビニエンス・クラブは、イベント集客のことしか考えてなく、図書館なんてなんの興味もないのではないか、市民の読書率をあげるなんていうことも、役所でも真摯に取り組んでいる様子も感じられない。
和歌山市民図書館は、これからTSUTAYA図書館FCに加盟しようとする自治体や事業者のための、ショールームと化しているのではないのか
というような結論に、いきついていまうのですか、果たして、みなさんは、どのようにお考えでしょうか?
いつも乱筆乱文で、すみません。
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移動図書館の扱い見ても過疎地に対する最低限の文化的生活の保証をうたう図書館の意義を軽視しすぎてるのが丸わかりなんですよね・・・
返信削除積載冊数3200冊のパンダ号が人知れずお釈迦になり、2000冊弱しか入らない、外回りするのに土足厳禁、天井が大人が直立するのに難しい小型に切り替えたりして小学校のような多種多様な配架が必要だったり過疎地にある程度の本を届ける移動分館としての機能ないがしろにして客数稼げなさそうなとこから切り詰めていく・・・ あんまりです。
しかも聴くところによると所蔵していない本の購入依頼に対し基本的に対応しないと利用者に宣言して揉めたこともあるとか・・・
予算の問題や選書方針があるにせよ購入依頼は一度は受け取る姿勢、利用者の希望に寄り添う態度すら取れなくなってると効き目の前が真っ暗になりました。金にならないところや基礎の部分には徹底して興味もたないあの社風は見ててとても心苦しいです。
コメントありがとうございます。いかにもCCCらしい対応だなと思いました。地元メディアの報道によれば、1500冊の本を積載可能で、「こどもとしょかん」のライブラリーアートを手掛けたロシトロカさんが車体にイラストをデザインしたとして話題を呼んでました。そのような不便があることなどは一切報じられていません。話題にさえなれば、中身なんかどうでもいいCCCの真骨頂です。購入依頼に対応しないと宣言するというのも、よくわからないですね。一周年イベントが華やかに開催されて、手放しに誉める報道だけがひとり歩きしています。おかしなことは、どんどん広めますので、またお知らせください。
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