2021年6月19日土曜日

和歌山市民図書館の“ツタヤ禍”

 

こんにちは、日向です。


見栄えのする公共施設というのは、フリーペーパーとかタウン誌のような地元密着メディアにとっては、格好のネタです。

もともと商業施設ばりの空間演出がされているツタヤ図書館ですから、オープンするたびに、この手のメディアに取り上げられる機会も多く、早い話が無料で宣伝ができる、パブリシティのきく施設なんです。



無料配布されるフリーペーパーでも、ネット記事でしたら、写真さえそこそこしっかりしていれば、あとはキャプション感覚で見聞きしたことをスラスラ書けますので、わりと敷居が低いといいますか、ライター修行にはもってこいの題材ではあるんですね。


で、まぁこれを商業施設といいますか、ショッピングモールの広告宣伝だと思えば、多少の事実誤認があったとしても、読者は大目にみてくれるものですが、こと公共図書館の話になりますと、話はまるで違ってきます。


巨額の公費を投入して作られた、いわくつきの公共施設ですので、カルチュア・コンビニエンス・クラブの宣伝文句をそのままコピベしますと、そこにとんでもないウソや誇大表現が混じってしまいます。なので、それなりに各方面から突っ込まれるのは仕方ないことなんです。


和歌山市民図書館がオープンした直後も、この手の訪問記をよく書かれているブロガーの方が、4階児童書コーナーの「えほんの山」は、実際に現地へ行ってみると危険ではないし、こどもが本を足蹴にすることもなく、とても素晴らしい施設なのに、現場を見もせずに批判ばかりするのはおかしいとさかんに主張されていたことを思い出します。


しかしですね、公共図書館というのは、単なる遊具のある遊び場ではありません。見た目だけで語れるはずがありません。


一口に「ツタヤ図書館問題」と言っても、このブログをいつも読んでいただいている方は、もう身に染みてわかっていると思うのですが、もう少し掘るだけで、“地雷”だらけといいますか、とんでもなく根の深い問題を多方面に抱えています。


本の分類ひとつとっても、たとえば「直観的に、自分の好きな本を探しやすいライフスタイル分類が取り入れられている」なんて書かれていますと、「なんであの分類が探しやすいんか!」とついツッコミたくなる人も多いのではないでしょうか。


ネットメディアでも、ジャーナリズムなのか広告なのかっていうのは、読む前に、本当に明確に区別しといてただかないと、なんでもかんでも鵜呑みにされて、世の中がもうとんでもない方向にいってしまわないかと、心配になります。


なにせ、この手のフェイクニュースを流すのには、ほとんど費用がかかりません。タウン誌のほかにも、ブログやインスタで巻き散らかしている、あまたのちょうちん記事によって、中身スカスカなのに「最高の快適空間!」なんていう評価が広まりますと、結局、損をするのは、巨額の負担だけ押し付けられて、図書館本来の機能はないがしろにされてしまう市民なんですから。


和歌山市、ツタヤ図書館に関する公文書を隠蔽か?8カ月間も議事録なし、追及され逆ギレ



さて、そういったなかで、和歌山市民図書館は、先日、無事、一周年を迎えまして、ちょっとしたセレモニーも行われたみたいですが、目に見えないところでは、また、あれっ?と思うようなことがチョコチョコ出てきているようなんです。


一昨日、和歌山市民の方から聞いたところでは、教育委員会と同時に開催された経済文教委員会の場で、こんなことがあったそうです。



・学習室の全席にアクリル板の仕切りを設置する費用として、消耗品費126万円が予算計上されている


・それとは別に、サーマルカメラ(来館者の体温検知)と消毒液スタンドを6か所に設置(本館と西分館1か所)する費用として73万7000円が計上されている


ちょっと数字は正確ではないかもしれませんけれど、市民の方がこれらを、おかしいのではないかと思われたのは、


そもそも年間3億円を超える指定管理料をCCCには払っているのに、なんでそれと別にこんな予算が次々と出てくるのか?



っていうことなんです。


もちろん、新型コロナ対策ということで、国からの補助なども含めて追加で予算が出るというのは、ほかの自治体でも、よくあることで、おかしいことではありませんけれど、


何より、これ委員会で、ひとりの委員がたまたま内訳を聞いたのでわかった話で、もし誰も聞かなかったら、内訳すらわからないままだったという話なんです。



そう言われて、私もつい


議員の方は、みなさん、そのために給料もらっているんですよね?


と、野暮なことを聞いてしまいました。



細かい予算まで、いちいちチェックしてたらきりがないのかもしれませんけれど、内訳について誰も何も質問もしないというのは、ちょっと、どうかと思いますね。


またそれとは別に、Wi-Fi関連の費用も出てきていたらしく(未確認ですが)、新型コロナ対策にしろ、Wi-Fiにしろ、昨年オープン前後の段階で結構な費用は出ているはずなのに、なんでいまごろ? という疑問も当然沸いてきますよね。


とりわけ、新型コロナ対策でいえば、和歌山は、仁坂知事が国の意向に反して検査体制の拡充を堅持したおかけで、大阪のような感染爆発を防げたとはいえ、


来館者が年間80万人に達したと発表している賑わい施設で、いまごろ、そんな予算が次々と出てくるのって、確かに、おかしいんじゃないのって、私も疑問に思いました。


和歌山に限らず、ツタヤ誘致自治体の議員さんは、カルチュア・コンビニエンス・クラブの運営には全国の耳目が集まっていますから、予算の内訳くらいは、市民に疑念を抱かれないように、キチンと適切かどうかくらいチェックしていただきたいと願う今日この頃です。



なお、6/16の経済文教委員会は、まだ録画は出てきてないようですが、まもなく公開されると思います。

(“CCCの営業マン”が、経済文教委員会にリターンしてきて、その場の空気を“制圧”しているのではないのか?という未確認情報あり)





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