2022年7月19日火曜日

CCCの利権に手を突っ込んだ読谷山市長


 こんにちは、日向です。


夜になって気づいたのですが、昨日の夕方6時に、拙稿がビジネスジャーナルにリリースされていました。





CCC、ツタヤ図書館事業拡大に暗雲?延岡エンクロスで市長が4年越しのリベンジ




先日、掲載されました延岡エンクロスの前編記事延岡エンクロスをめぐる市長対CCC、攻防の行方につづく後編記事です。



後編記事で着目していただきたいのが、市長権限です。


これまでのツタヤ誘致自治体が、専門家の意見を丁寧に聞いたり、ほとんど市民の声を反映させたりすることなく、ほぼ独断でCCCを図書館をはじめとした公共施設の運営者に選定し、CCCに、ほぼ「全権委任」といってもいいような地位を与えて、官民連携事業を強引に進めていきました。


それを可能にしたのが、市長が持っている絶大な権限です。


地方議会では、首長と議会の二元制でものごとを進めていきますので、いくら市長がリーダーシップをとってやろうとしても、議会の最大勢力が反対したら、なかなか思うようにものごとを進められません。


事実、4年前に初当選した読谷山市長も、エンクロスの見直しを始めようとしたとたん、議会の最大派閥の議員にことごとく反対されてなにもできずに、涙をのんだという経緯がありしました。


ところが、それから4年経過して、再選を果たした読谷山市長は、議会勢力が4年前とほとんど変わらないにもかかわらず、今回ものの見事に、リベンジを果たした、つまり、エンクロスの見直しを進めていくことができました。



4年前とは、いったい何が違ったのか?


ここが、大向うをうならせる、読谷山市長の手腕の見せ所でした。



ポイントは、ふたつあります。


まず第一に、議会の議決が必要ない市長の裁量でできる部分を最大限に駆使すること。具体的には、エンクロスの5年契約が満期になった後、次の指定管理者は無条件でCCCにするのではなく、公募によって決定するレールを敷いてしまうこと。



なかでも、公共施設内のカフェと書店の賃料=目的外使用料を市長権限によって、世間相場に比して激安に設定することが、ツタヤ自治体でCCCへの隠れた利益供与となっていましたが、読谷山市長は、その利権に手を付けました。


いきなり、スターバックスの店舗以外で、食事提供機能を設置して、その賃料を事業者に提案させる、つまり、価格競争をさせようとしたんですね。


この募集要項の中身については、議会の同意など必要なく、市長権限でできるんです。


元祖ツタヤ図書館となった武雄市で、この目的外使用料を当時、樋渡市長のツルの一声で、条令で定めた額の半額にしていたことが、流失した内部文書によってあきらかになっています。








読谷山市長は、その逆のことをしたわけです。CCCが持っていた利権を、無理矢理、引きはがしたわけです。


これにCCCは、すぐさまブチ切れました。


そのような条件変更をするなら、次期指定管理者の公募に応募しない、つまり撤退を示唆する発言を、地元紙にリークして報道させました。


すると、スタバなくなるとタイヘンになことになるぞと、煽られたCCC応援団が、ここから大暴れしていくわけですが、読谷山市長のほうが一枚も二枚も上でした。




もうひとつのポイントは、市長権限で反対派の意見を封じるのではなく、見直し案に対する反対意見もうまく取り入れながら見直しの修正案を作成したことでした。


反対派からすれば、気が付いたら、自分たちの要望も一部とりいれられていて、3割削減されるはずだった運営費も、2割削減まで譲歩されていました。


ええーっ、これでもまだ気に入らないの?


というところまで、もっていかれてしまいました。



反対意見を排除せずに、とりいれる装置。そのしくみが一昨年に成立していたパブリックコメント条令でした。


それでも、反市長派は、「功績のあるCCCをエンクロスの運営者に無条件で選定せよ」というトンデモ主張をゴリ押しし続けました。


しかし、予算案には反対できたとしても、指定管理者の選定については、意見は言えても最終的には市長の権限でできます。


結果、議会では、市長による見直し修正案を変えせさることができず、見直し反対派は、地団駄を踏んだというのが今回の後編記事のハイライトです。


このへんの詳細について、後編記事では、できるだけ詳しく解説しています。



CCC応援団は、読谷山市長が進めようとする施策は、議会でことごとく反対するという、市民無視の暴走をしていくわけですが、その滑稽な動きについても、地元市民の方に、ご監修いただきながら、後編の最後でまとめています。



市長権限をフル活用して、自治体の事業を次々と受託してきたCCC。癒着していた市長がいなくなって、市民派の市長にかわるということは、それまで受けていた恩恵が次々となくなり、保持していた利権をひきはがされてしまうことを意味します。



事業者にとって、市長との癒着は、オセロゲームの四角みたいなものです。四角さえ抑えておけば、圧倒的優位な立場が得られますが、ひとたび、その四角のひとつでも相手方に制されてしまうと、それまでの優位がウソのように弱い立場に立たされてしまうのです。



これが、前半の冒頭で紹介した


ツタヤ図書館崩壊の引き金をひくのは延岡市になるかもしれない


という自治体関係者のコメントの意味なのです。



最後までお読みいただければ、きっと


自分に投票しなかった人の声を聞く


読谷山市長は、ただ者ではないことが、なんとなくおわかりいただけると思います。



よろしくお願いいたします。



【前編】ツタヤ図書館、崩壊の始まりか?CCCと癒着しない市長、延岡エンクロス見直しへ


【後編】CCC、ツタヤ図書館事業拡大に暗雲?延岡エンクロスで市長が4年越しのリベンジ



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