2022年7月16日土曜日

電話番号は教えられません

 ~読谷村は早くも無責任体制へ~



こんにちは、日向です。



昨日につづいて、沖縄読谷村の20年契約のツタヤ図書館について書いておきたいと思います。



昨日取り上げました読谷村の広報誌7月号で


特集ミライの図書館(仮称)読谷村総合情報センター


を組んでいることを地元の人にメールしましたところ、こんな返信がかえってきました。



これが村による説明会かもしれません



へぇー、なるほど、そうなんですか。読谷村のPFI事業は、結局、正式決定するまでに、ただの一度も村民向けに説明会を開催することなく、パブリックコメントを募集することもなく、すべて行政サイドで決めてしまいました。


そして、すべて決まったあとに、一連の文書を開示しただけですから、そもそも説明しようという意志がまったくないどころか、CCCサイドの「正式決定までは、反対運動が起きないように、絶対に村民に情報出さないでほしい」とのサジェスチョンがもしかしたらあったのではないのか(小牧市や宇部市のようなことがおきないよう)って思うほどの、異様な情報統制でした。


地元市民団体の方が、説明会を開催してほしいと署名活動を展開してますが、それでも頑なに説明会を拒絶している石嶺村長のスタンスは、かの国の独裁者に近い雰囲気すら感じさせます。




さて、そんななか、6/24に議会で正式承認された後、6/30付で村が、こんな発表をしていることがわかりました。




(仮称)読谷村総合情報センター及び周辺環境整備事業事業契約について


と題された文書では、読谷村のPFI事業に専念する特別目的会社(SPC)黄金環(くがにかん)株式会社との契約を無事締結したことを報告しています。



これで、いよいよ読谷村ツタヤ図書館の情報は解禁されるのではと思っていたら、案の定、7月4日に村と事業者が共同で会見。そのときのやりとりをもとにして、直後の週末には、ほぼすべての地元メディアが、読谷村にツタヤ図書館ができることをノーテンキに、明るいニュースとして報じていました。




これが、また判で押したように、いつものツタヤ図書館決定の定番内容で、そんなのが各社一斉に流されたのには、正直ちょっと驚きでした。




このとき、そのニュースのなかで、あれっ、と思うことがありました。なんと、いつのまにかSPCの代表者が代ってたんです!



下をみてください。村が発表した6/30の時点では、コンソーシアムの代表企業・シナジーアセットの亀島社長が、SPCの代表もつとめていたのに、7/4の会見に出席してコメントしていた代表者は、上地豊社長になっていたんです。










2月に設立され、6月に読谷村と正式契約までこぎつけたSPCが、早くも代表者を代えるというのもまた前代未聞の出来事。そして、その理由を村もSPCも、一切発表せずというんですから、これは、相当にヘンですよね。



新しい社長の上地豊氏とは、誰なのか。検索してみたところ、コンソーシアムにあとから入ってきた建設会社サンオキの社長と同姓同名。おそらく、ご本人だろうなと推測はできるんですけれど、確認まではできなかったところ、一昨日に企画政策課に「上地社長って、サンオキの社長さんなんですよね?」と、なにげに質問をぶつけてみたら「そうですよ」ということで無事確認がとれました。



困ったのは、ここから。


企画政策課の担当者に、ストレートに「どうして、代表者代ったんですか?」と質問してみましたところ



いや、それは、こちらでは言えません。直接、お聞きになったらどうですか?


とおっしゃるんですよ。


???


なんでも把握しているはずに役所が、SPCの社長交代という重大事についてすら、事業者に問い合わせしろと説明責任を放棄しているような言説は、日頃から、なにか問題が起きるたびに、ツタヤ誘致自治体が、全て任せている指定管理者に聞いてと、逃げを打つのと、あまりにも似ているので、早くも民間企業に配慮してるのかなと思いました。


どうして、言えないんですか? その程度の説明もできないんですか?


としつこく食い下がってみましたが、頑なに説明拒否されました。



で、その翌日のこと。直接、黄金環に電話しようと社名で検索したみたんですが、電話番号どこにも掲載されてませんでした。


仕方なく、また読谷村企画政策課に問い合わせてみたところ、


なんと、電話番号は、

 

「知ってるけど、教えられない」


 

とおっしゃるんですよ。


ええっ、そんなバカな。PFI事業のSPCって、役所から委託された公共事業を専門に行なう会社なので、準公共機関ではないんですか?


と聞いても「こちらではわかりかねますので、内閣府にでもお聞きになったらいかがですか?」【※注1】と言われてしまう始末。


この期に及んだら、もう呆れますねえ。


明確な理由は特にないようで、「会社のサイトがあるから、そこから問い合わせてみたらどうですか?」


と言われてしまいました。


いや、サイト確かあったんですけれど、それつながらないんです。

と言ったら、あとからメールでお知らせいただけましたが。



仕方なくコンソーシアムの代表企業をつとめるシナジーアセットに問い合わせると、黄金環はシナジーの社内にあるらしく、電話番号は教えてもらえましたが、担当者が不在とのことなので、週明けにまたこちらから連絡することになりました。これで一件落着です。【※注2】


それにしても、SPCの電話番号すら教えられないという行政の、あの頑なな対応は、一体全体どうしたんでしょうか。


すでに今の時点で、自ら説明責任を放棄して、民間に丸投げしているといいますか、とてもSPCが主体になって行う事業に行政が責任をもって関与し、しっかりとモニタリングできるような体制を敷いているようには思えないんです。





さて、さらに不可解な出来事が。


電話番号は教えてくれないけれど、サイトのアドレスだけは、あとで担当部署かららメールで送られて来てました。


http://kuganikan.okinawa/


そこにアクセスすると、いきなり、こんな告知が目に飛び込んできたんです。





代表企業・株式会社シナジープラスグループ(旧シナジーアセット)の株式上場準備に伴い、当社役員体制を下記の通り変更いたしました。


【新体制】

代表取締役:上地豊/株式会社サンオキ

取締役副社長:大城貢/株式会社NDアーキテクトン

専務取締役:林拓司/株式会社GOOD IDEAS OKINAWA(旧シナジービーピー)

監査役:仲宗根朝治/読谷村商工会


理由:当社がシナジープラスグループのグループ企業とみなされることを避けるため。

*シナジープラスグループ社が最大出資比率を持つ代表企業であることに変更はありません。




代表企業が株式上場準備のために役員を変更したという、いきなり劇的な展開が待ち受けていました。

いったい、全体、これはどういうことなのか。後日、調べてなにかわかりましたら、お知らせします。



よろしくお願いいたします。




追記 ある自治体の人に、当ブログには読者の人から質問や問い合わせが結構あるんですよと話したら、「ああ、みたことあります。あの批判しかしていないブログですね。」と言われてしまいました。


そう言われて、私もついムキになって「いや、そんなことないですよ。ちゃんと前向きの提言もしてますよ」などと反論したんですが、あとから振り返ってみますと、確かに、ほとんど批判ばかりなのは、事実です。


しかし、とでもないことが次々と起きているツタヤ自治体は、批判ばかりして当然です。


「提案型野党」と称して、与党をロクに批判すらせずに、ヨイショばかりするのと同じく、「提案型ライター」なんて、価値ないだろうと思ったものつかの間、そうか、ヨイショしかしない記事には、それなりにステルス広告宣伝としては価値があるなぁと思い直した次第です。


ちなみに、「批判しかしてないブログ」とは、おそらく役所の人が最近CCCの人と会って、CCCの人からそういう話をされたなのかなぁという、個人的な感想を抱きました。



“ジャーナリズムとは、報じられたくない事を報じることだ。それ以外は広報にすぎない”

byジョージ・オーウェル?

https://pelicanmemo.hatenablog.com/entry/2017/09/18/180000



【※注1】内閣府に聞いてみた

【2022/7/21追記】自治体と契約して、PFI事業の主体となるSPCは、準公的機関として、市民の問い合わせ等に応じる責務を負うのかと、内閣府・PPP/PFI推進室に問い合わせたところ、以下のような回答でした。


(1)法的には、自治体とSPCのどちらが責務を追うかまでは厳密には定められておらず、交わした個々の契約内容によって決まってくるもの。あくまでも一般論としてだが、具体的にその行為について仕様書や契約のモニタリング等で定められている範囲内でSPCは責務を負う


(2)事業社選定時には、コンソーシアムに入っていなかったのに、選定後にSPCに出資参加した件は、その出資参加が議会で議決しているのならば、当然、自治体のほうが説明責任を負うべきもの


(3)議会で承認された後に、SPC側の代表者が代るなどの変更があった場合には、SPCサイドが説明責任を負うととらえても間違いではない


【※注2】このときに教えてもらった電話番号に後日かけてみたところ、その番号は、黄金環の番号ではなく、代表企業の別のセクションの番号だった。その部署にSPC・黄金環側の担当者が詰めているとのことだったが、その担当者は、本日も不在とのことで、7/21日現在、SPCとは、いまだに連絡はとれていない。


【2022/7/22追記】

本日も、コンソーシアムの代表企業に電話しましたが、黄金環の担当の方不在で連絡はつきませんでした。改めて「黄金環の電話番号を教えてください」とお願いしましたところ「黄金環の電話番号は、担当者でないとわからない、御用件は、黄金環サイト問い合わせコーナーから送信してください」とのことでしたので、そちらのほうから、ご担当者あてに、ご挨拶のメッセージを送信しました







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