2022年2月17日木曜日

資料編がゴッソリ抜け落ちていた読谷村基本計画

 

こんにちは、日向です。


全国で9番目のツタヤ図書館になることが、ほぼ決定的な沖縄県・読谷村の件について、いろいろと調べておりましたところ、ひとつ、どうしても取り急ぎ書いておきたいことが出てきました。


下の資料をみてください。


(仮称)読谷村総合情報センター基本計画 報告書

(仮称)読谷村総合情報センター基本計画 報告書


今回、読谷村が20年契約ののPFI(官民連携事業)によって実現しようとしている、図書館を核とした総合情報センター整備の源流をたどっていきますと、2012年に作成された

「(仮称)読谷村総合情報センター基本計画報告書」という文書が大元になっていることがわかりました。



平成12年(2000年)4月に開館した読谷村立図書館は、この時点ではまだ12年めですが、もともとは議会があった施設を図書館に転用した建40年の建物でしたので、ご多分にもれず老朽化に伴う改修か新築移転といった方策を検討されていたところだったそうです。


この頃、村内にある米軍基地が返還された用地に、図書館と公文書館や郷土資料館を一体化した総合情報センターを建設するという構想が持ち上がっていたわけです。




で、この文書の冒頭部分に紹介されているのが、この2年前の2010年に年に行なわれた慶応大学の糸賀雅児教授の講演内容でした。









ここから始まる文書を読むと、すでにこのときには、


まちづくりの中心に、賑わい創出型の図書館を建設する方向性がクッキリと打ち出されていることがわかります。



しかし、ツタヤ図書館問題をウォッチしている者からすれば、糸賀先生といえば、御用学者ではないまっとうな学者という印象で、


2013年11月の図書館総合展で、武雄市の元祖ツタヤ図書館について「公設民営のブックカフェ」と看破して、樋渡市長を激怒させ、CCCの高橋カンパニー長を慌てさせたことで有名です。


ちなみに、このときに司会をしたのが、一昨年、大阪府門真市がCCCを選定したときの委員をつとめた湯浅俊彦氏(当時・立命館大学教授)でした。


糸賀先生は、武雄市図書館を「集客力を持った本のある公共空間を実現させた」と評価しつつも、公共図書館としての基本的な機能の面では、評価できない問題点が多々あると指摘していただけで、まちづくりの核に図書館をおくという考え方はこのときからもっていたようです。


読谷村がこの計画を作成した2012年時点で、ツタヤ図書館になることが決まっていたわけではありません(武雄市の開館が2013年4月だが、発表は2012年春)が、この文面を見る限り「賑わい創出型」の図書館を志向していたのは確かなんですね。





さて、本題はここから。私が関心があったのは、この基本計画を作成したのは、いったいどこの誰なのかということ。


PFIの担当部署ではわからずに、先日来、村立図書館の人に調べてもらっていたところ、今日、


受託したのは、地元の建設会社・国建


という会社だったことがわかりました。


あれっ? ハコモノの建設とは別に、当然コンサルタントが入っているでしょうから、TRCなり、図書館やまちづくりで著名な人の名前が出てくると思っていたので、


そこだけですか?

 

とお聞きしたら、


図書館の基本構想を策定にあたった委員がいます。そのメンバーは奥付をみてください


そう言われたんですね。でも、企画政策課がアップしているこのPDF文書の末尾をみてみても、なんにも書いてないんですよ。


もしかしたら、私みているのと、図書館の方がみている製本されたものとでは、内容が異なるのではと思って、最終ページ番号を言ってみたところ、パソコンでみれるPDFには、製本されたものにはあるはずの奥付がゴッソリ抜けていることが判明したんです。


目次で「参考資料」となっているキャプターがゴッソリ抜けていまして、それがどうやら20ページくらいあるようなんです。


なのでその部分をできればコピーして、データで送っていただくようお願いしています。



公開されているPDFでは、最後の参考資料の部分と奥付部分がごッソリ抜けていた。





これ、とってもナゾなんです。役所がこの手の文書を公開するときには、章ごとに分割されていて、別々にダウンロードするようになっている場合もありますが、それとは別に一括でダウンロードしてみれるれものを公開しているのがふつうですから


もし分割で公開しているものを、再度公開する際に合体させたのだとしたら、最後の参考資料部分だけうっかり抜けてしまったということもあるかもしれませんけれど、一括版を再度公開したのでしたら、最後の部分だけ抜けているなんてことは、意図的に行なわないとできないと思うんですよ。



そう思って、早速担当部署の方に聞いてみましたところ、


単純にケアレスミスだと思います


とのことでした。私が、意図的に抜いたのでは?というニュアンスのことを申し上げたら、担当の職員の方は、


隠蔽したという意味ですか?


とずいぶんムッとされてしまいました。まぁ、そうですよね。そんなことで疑われてしまうのは心外でしょう。


ツタヤ図書館問題を堀り下げていくと、文書が改竄されているのではないか、隠蔽されているのではないのか?と、いつも疑心暗鬼に陥ってしまうのは悪いクセかもしれません。


それにしても、ひとつの行政文書のなかで、私がいちばん知りたかった基本構想の策定委員のメンバーが抜けていたことには、この事業のプロセス全体への疑念は募る一方です。抜けていた部分は、これから送ってもらって詳しく検討していきたいと思っています。


今日はそんなところです。


よろしくお願いいたします。







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