2021年12月19日日曜日

和歌山市開示文書2020下期-2021年まとめ


 こんにちは、日向です。


昨年、開示された和歌山市の資料をあさっておりましたところ、2020年6月にグランドオープンした直後に開示申出をした分の資料がたくさん出てきました。


いずれ案件別に整理したいと思いますが、とりあえずは、目についた資料を、2020下期-2021年のまとめとして、以下にピックアップしてコメントしておきたいと思います。


いずれも、昨年6月5日、市駅前に移転した市民図書館がグランドオープンした直後に、まとめて開示申出(請求できるのは市民のみ)をした際に出てきた決定文書です。(開示決定は7月、入手したのは11月)


その第一弾が、独自分類についてでした。









成果物である「ライフスタイルジャンル表」と「児童書分類表」はあると言っているんです。ところが、その配架冊数を決定するプロセスとか、導入体系決定のプロセスについての文書はないと回答しているんですね。和歌山市(市教委の読書活動推進課)は。



※ことの経緯は、以下の記事を参照

分類と配架というのは、図書館のいちばん大切な骨格部分だと思うんです。で、その骨格部分について和歌山市は、移転後に指定管理者として運営するCCCと、どういうふうにすれば市民にとって使いやすい図書館になるのかを綿密に話し合っているはずなんです。

ところが、その記録が「ない」と言っていて、その「ない理由」が「不作成のため」と回答しているんです。

改めて、いまさら言うようなことでもないですが、こんな話信じられますか?

この後、準備班の責任者である宮地氏と、もうひとりの職員の方に、昨年秋から今年春にかけて、何度もしつこく聞いたのが、以下のセリフでした。

和歌山市の職員の方は、会議でメモひとつ取らないんですか? 筆記用具も持たずに手ぶらで会議に出席しているんですか?

もちろん、みなさん真面目で優秀な方ばかりですので、会議では必ずメモを残しているはずですし、それをもとに詳細な議事録や報告書としても記録を残しているはずです。

それが、ことCCCが関与する重要な案件になると、なぜか不思議なことに、突如として、記録を取らなくなってしまうらしいんです。

宮地氏によれば、和歌山市のルールでは、それぞれの職員がデスクのパソコンで作成した文書は、公文書ではなく、

課内の共有フォルダに入っているものだけが、公文書ということになっているらしく(そんなバカな!)、宮地氏らの回答は、いつもこうでした。

共有フォルダは探しましたが、みつかりませんでした

真面目で優秀な市の職員の方が、なんで、そんなにバカのふりして、必死になって隠す必要があるんだろう、いったいなにを隠したいんだろう。そう思うと、情けなくなるといいますか、哀れみすら感じますね。



さて、次に、二枚めの決定文書は、CCCとの協定で義務付けたスタッフの司書資格率についてです。

CCCの都合のいいように「パート職員をのぞく職員の50%以上」とした条項を決定するプロセスについての開示申出には「全部不開示」でその理由が「不存在」でした。あっ、こちらは、すでに別の記事(CCCの劣化データをひた隠す和歌山市の情報提供~司書資格者が三分の一に~)で詳しく解説していました。







その後の担当者への取材では、

司書資格率を指定管理者の募集要綱の業務要求水準書の段階で


パートを除く、全従事者の50%以上


を、和歌山市自らが明記していたらしく、そのときに、どうして、司書資格の保有率を、「全従事者の50%以上」 ではなく「パート従業員をのぞく」と但し書きをつけたのか、その理由について、担当者はこう回答しています。


よく覚えていないが、

どこかで、いまは司書を確保するのが難しくなっているという話があったので、その水準にしたんだと思う


しかし、これまで市の直営では、館長と準備班をのぞく、直接運営にかかわるスタッフのほぼ全員が司書資格者でした。

それを民間運営にしたら、いきなり、半数でいいどころか、パート従業員をのぞいたフルタイムの半数でいいとしたんですから、不自然極まりない話です。


さらに問い詰められた、この職員は、こう答えてるんです。


和歌山市では、確かにそうだったが県内の他市は難しいという話だった。たとえば岩出市とかは。


この釈明には、さすがに自分でも無理があると思ったのか、すでに別の部署に異動していたこの職員は、「(忙しいので)もう、このへんでいいでしょうか?」と、話を切り上げました。


となると、指定管理者募集前に、まだ応募することすら誰も知らなかったはずのCCCサイドから、業務要求水準書のひな形の提示があったと考えるのが自然ではないでしょうか。

この件は、以下の記事で詳しく取り上げています。











2020年7月開示の第三弾は、ようやく一部開示文書が出てきます。








一部開示になったもののうち、行政財産使用許可(目的外使用)と、開館準備委託報告書については、すでに当ブログで何度か紹介しています。


残りのまだアップしていないものについては、後日、この続編としてご紹介する予定です。


気になるのは、1億円払って読めない報告書を受け取った和歌山市 で取り上げました『開館準備委託報告書』です。

これ、紙の文書ではなく、CDに収録したデータとして情報提供を受けた文書でしたが、その一部の解像度が悪く、拡大しても内容が読めなかったものですから、その点を指摘しましたところ、担当者から

うちでも読めないんです

とアッケラカンと言われまして、いや、いくらなんでも、1億円かけて委託した業務の報告書が読めないまま、市が決裁しているなんてことがあっていいんだろうかと思いまして、

その後は、報告書単体ではなく、この前後の鑑文(かがみぶん)も含めて、開館準備に関する報告書の開示をお願いしたのですが、後日開示されたそちらをみても、この開業準備報告書を正式に市が受理して決裁した部分がみあたらないんです。(和歌山市・開館準備の追加開示


すでにこの担当者は、部署を異動になっており、異動先にしつこく問い合わせしても、なかなか出てくれませんので、そのまんまになっています。

本当に「うちでも、読めないんです」というものをCCCが提出して、和歌山市が受理したんでしょうか?

そうこう時間稼ぎしているうちに、根負けして諦めてくれるだろうと思っているかもしれませんが、まだまだ諦めませんので、和歌山市の職員のみなさん、これからも、よろしくお願いいたします。




2020年7月開示決定の残り2枚は、法人印の印影の不開示。このときに開示された文書は、




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2020年8月29日土曜日

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20206月》

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