2021年11月25日木曜日

高石市で密かに進むオセロゲーム

 

こんにちは、日向です。



以前から「次のツタヤ図書館になる?」と噂されておりました大阪府高石市で、新たな動きがありました。



11/22付けで、市のサイトに以下ような報告がされていました。



高石駅周辺整備基本計画策定業務 公募型プロポーザルの結果について

 標記の件につきまして、下記の通り選定いたしましたので、公表いたします。


 


最優先交渉権者


カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)/日本測地設計(株)関西支店/高石都市開発(株):3者共同事業体


代表者 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株) 代表取締役社長兼CEO 増田 宗昭


得点:80点(満点:100点)


http://www.city.takaishi.lg.jp/kakuka/doboku/jigyou_ka/takaishieki/1637305717243.html



あれっ、高石駅周辺の整備計画は、すでに今年2月に




でお知らせしました通り、CCCの子会社・蔦屋書店が日本測地設計とのJVで計画立案業者に選定されていましたので


なにをいまさら?


と思っておりましたところ、2月の一発目は、基本構想の策定だったのに対して、今回のは、基本計画なんですね。(基本構想策定時は、「蔦屋書店」名義でしたが、今年4月から同社をCCCが吸収合併したため、今回はCCC名義になっている)


ちょっとややこしいんですが、おおまかに、駅前周辺のまちづくりについての全体構想を策定した後、より具体的な計画に落とし込むのが基本計画です。


その事業者に、CCC本体が三社(日本測地設計と高石都市開発)の共同事業体(JV)として選定されていました。


応募は、この一事業体のみでしたので、基本構想の策定事業者選定(このときは三者プロポーザル参加)で、基本計画もほぼ決まりとみた競合他社は、敬遠したのでしょうか。


しかし、今回は、なぜか基本構想のときとは違ったメンツが一社加わっています。


それが市が48%出資している三セク(半官半民の第三セクター)の高石都市開発です。


図書館や市民ホールも入居している駅ビル・アプラたかいしの1・2階商業ゾーンを所有している会社ですから、まちづくりの基本計画に参加してくるのは、当然と言えば、当然なんですけれど、


だったらなんで基本構想から入ってこなかった?とか、別に計画立案の当事者にならなくても、いちばんの利害関係者ですから、連絡会議に出席して地権者として意見を述べればいいだけのことなのに、わざわざCCCと一緒になって市に基本計画を提案するというのも、なんだかしっくりいきませんね。


ふつう、市の事業に応募できない者として「市長や市議(親族も含む)が経営する会社」が入っているはずなんですけれど、今回いくら三セクとはいえ、市長が社長をつとめる会社が参画する事業体が選定されるのって、ちょっとどうなのかなと思います。


共同事業体のうち一社とはいえ、高石市の坂口市長に、高石都市開発の坂口社長が基本計画を提案するという形になってしまいますので、さすがにそれはどうなんだという話にもなりかねません。



そしてもうひとつ、アプラたかいしには、この8月TSUTAYA BOOKSTORE(経営はCCCと小浦石油の合弁会社T-TOWN)という新業態のブックカフェがオープンしたばかり。


同ビルで集客に苦労していた高石都市開発が、切り札として呼んできたのがTSUTAYABOOKSTOREなんですから、いまさら、ここに中心市街地活性化の補助金を投入してリニュールアなんていう話になるとは思えず、同時進行で鉄道高架事業とまちづくりが進められているお隣の羽衣駅のプロジェクトとも関係しているのかなぁと思いました。


ちなみに、今後の予定としては、スームスにいけば来春くらいには、この基本計画が発表されて、それをもとに基本設計を担当する設計者が募集~選定されて、基本設計へと進むという流れになるそうです。


また、南海本線と高石駅と羽衣駅の高架事業は、ほぼ完了していますが、一方で、羽衣駅と高師浜駅を結ぶ高師浜線も高架事業が進められており、こちらが完了するのが三年後だそうですので、羽衣駅のまちづくりは、それにあわせて進められるのではないかと思いました。


  令和3年3月 高石駅周辺整備基本構想より
   





さて、わかりにくくなったので、駅前ビルのアプラたかいしについて、もう少し整理しておきます。


・1・2階→高石都市開発が土地建物を所有する商業ゾーン

・2階→今年8月に鳴り物入りで、新業態TSUTAYA BOOKSTOREが出店


・3階→大ホールや音楽室、ギャラリーを備えた市民ホール

・4階→高石市立図書館(TRC運営)


3.4階は、市の所有となっており、うち3階部分の施設管理者として、高石都市開発が運営を担当している


――ということになっています。



この高石都市開発は、出資比率こそ48%と市は過半数を握っていませんが、社長には坂口市長が就任。なので、市長の絶大なる影響力の下にあることは間違いありません。


最近の三セクが、出資比率が過半数未満になっているのは、もしものときに市が実質的に支配者とみなされて債務保証する法的責任をまぬかれるためとも言われておりますが、この三セクが運営しているビルも一部所有しているということからすれば、どういうことになるのか、にわかに理解しずらいところです。


・1・2階部分は、筆頭株主である市が権利を有している

・3階部分は、公募もせずに選定した三セクに指定管理料を払っている

・4階の図書館については、市は、TRCに指定管理料を払っている



こういうややこしいことをするのならば、いっそのこと、三セクは複合施設のオーナーに徹して、図書館やホールも含めた複合施設の運営はすべて民間企業に任せたらいいんじゃあないの?という話になりかねないのではと、常々思ってました。


なので、いまのところ、駅前広場の整備や鉄道の高架事業が完了した後にできる高架下等のスペースに活用に止まってますけれど、いずれは、お隣の羽衣駅周辺も含めて、CCCに任せて集客するという計画に発展するのでは?という方向から、高石市の動きに注視しているわけです。






ツタヤ図書館に限らず、中心市街地の再開発を進めている自治体では、往々にして、自治体と地元商工会議所などが連携するためにできた、半官半民の組織が暗躍してます。そういう団体は、都合の悪い部分は徹底して情報は非開示にしますから、何がどうなっているのか外からは、さっぱりわからない、気がついたら、いいように食い物にされていたなんていうケースがあとをたちません。


アプラ高石の場合は、鳴り物入りでオープンしたTSUTAYABOOKSTOREの賃料は、当然非開示。いわゆる集客のために“メディアセンター”として相当に優遇しているのではという疑念は消えず、よしんば賃料が相場通りだったとしても、内装費などの部分を負担したうえで、出店してもらったのではないのかというウワサもつきません。


その原資が、もしかしたら市民の税金(市が三セクに不当に利益供与している部分)も使われているとしたら、これは問題じゃあないのかっていう話にも当然発展するはずなんですが、いまのところそういう声は、どこからもあがってきたいないようです。


なので、ぜひ地元の市民に方は、情報開示請求をされたり議員さんに話を聞くなど、注視していただきたいと願う次第です。


まだゲームの雌雄が決するまでは至りませんけれど、“銭の匂いには異様に敏感”な増田社長のことですから、今回の件が、CCCにとってオセロの四角の一角を取ることになっていて、あるとき一気に勝負はついたことが判明するのかもしれません。


よろしくお願いいたします。



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