2021年11月6日土曜日

卑怯で卑劣じゃないですか!~和歌山市都市再生課のおかしな釈明~

 

こんにちは、日向です。


本日は、和歌山市の情報公開について、どうしても書き残しておきたいことがありましたので、いつものように記録しておきます。



で取り上げました、黒塗り非開示に対する不服審査請求の件です。



BJ10月号の記事でも詳しく書きましたように、


市民の不服審査請求を1年7か月にもわたって放置していたのは、違法の可能性が高い


と、神奈川大学法学部の幸田雅治教授にコメントをいただきましたので、


本日、改めて担当部署である都市再生課に、反論を求めました。


特別な事情があったわけでもないのに、申立書を受けとったまま何もせずに1年7か月も、自分のところで止めておいたのは、あきらかに違法であり、なおかつ市民の真摯な気持ちを踏みにじる、卑劣で卑怯な行為ではないのか


そう、やや強い言葉で都市再生課の担当者に迫りました。


私がBJの記事に書いたことについて、もし、そのような不適切なことはしていないというのでしたら、貴課の名誉にかかわることなので、反論をしたらどうでしょうか、このまま反論しないままなら、違法な行為をしていた事実を認めることになりますよ


そう言ってみましたところ、こんな答えがかえってきたんです。


いや、反論するつもりはありません。いまさら、言った言わないの争いになっても仕方ないですし…。



なにをおっしゃっているのか、まったく、理解不能答でしたので、別の角度からあれこれ聞いてみましたところ、


こんなことをおっしゃるのです。



別に、自分のところでわざと放置していたわけではありません。審査請求された人が、あまり積極的ではなく、もうやりたくないというようなことを(市政情報課で)おっしゃっていたので…。



えっ、それは、市民団体の人が途中で、審査請求を取り下げたいという意向を示していたのですか?


いや、そういうわけではないんですが…。


と、ここから説明の言葉がつづかず、


いずれ取り下げるだろうから、すぐに弁明書を提出する必要はないと思われたのですか? 取り下げるのを待っていたのですか?


と聞いてみても


いや、そういうわけではない…。


と言葉を濁すばかりで、とても自らの行為が正しかったと釈明しているようには思えないんです。



あとは、こちらで推察するしかありません。


要するに、審査請求をした人は、誰かにそそのかされて申立してみたものの、本人たちはあまり積極的に開示を求めているふうではなかった。なので、まぁ急いで弁明書を出す必要がなかったということなんでしょう。


申立書を受け取った市政情報課でも、しばらく止め置かれていたので、そこでも時間がかかったのではないか


ともおっしゃっていたのですが、その点は、すでに市政情報課では、書面を受け取ったらすぐに担当課に回したとおっしゃっていたので、そう申し上げると、また話が途切れてしまいました。


また開示対象の文書が、南海電鉄の入札にかかわることなので、市は直接関与していないからとおっしゃったので、


いや、今回は、審査会の答申内容を問題にしているのではなく、書面を受け取って長期間放置していた不作為を問題視しているので、そういう文書の中身は関係ないでしょうと申し上げました。


ちなみに、開示対象は、5枚の落札調書に記載された、入札に参加した3社のうち、黒塗されている2社の社名および、その2社の応札価格の数字。説明文も含めて十数行の文書です。





それについて開示すべきとした不服審査の申立について、通常なら1か月後に提出する弁明書を書くのに1年7か月もかかったというのですから、なるほど、何かそこには、人には言えない特別な理由があって意図的に引き延ばししたんだろうと思うのが自然です。


幸田先生によれば、住民訴訟になった場合、いくら行政の裁量権を裁判所が幅広く認める傾向にあるとはいえ、特別な理由もみあたらないのに、通常1か月で出すものを1年7か月もかかっていたら、それは違法認定される可能性がかなり高いそうです。



何か別の理由で意図的に引き延ばしをしているとみられても仕方ありません。


その理由を問い詰められて、答えに窮したためか


申立した市民がもうやりたくないと言っていたというような話をでっちあげたとしたら、いくらなんでも酷すぎます。


念のため、審査請求した市民団体の関係者に確認してみましたところ


きっぱりと、


そんなことは言った覚えはありません


とのこと。


もうやりたくない、どころか、


たびたび、市政情報課を訪れては


そろそろ出るんでしょうか?


と催促していたとおっしゃるのです。


都市再生の担当者の言葉は、完全にフィクションだったということになります。


市民団体は、この後、反論書も提出したうえに、メンバー数人が審査会に出席して陳述までしてやる気満々でしたので、まったく辻褄があいません。





で、もうひとつの問題点としては、都市再生課の担当者が


情報開示請求(審査請求)をした人が、こう言っていた


なんて第三者に漏らすのも、個人情報の観点からいえば完全にアウトです。


名前は出さなくても、私は審査請求をした方を知っていますから、


請求をした人が、こんなこと言っていた



なんていう話を、たとえ伝聞形式だったとしても、ペラペラとしゃべるなんてことは、ふつうは、あってはならないことです。



もちろん、その点も指摘しましたが、


ああ、そうですか


という反応だけでした。



役所は、自分たちの都合の悪い部分は、やたらと「個人情報のため非開示」というクセに、一般的な市民の個人情報は、平気で他者に漏らすんですね。




さて、いまさらながら、和歌山市の行政の対応の酷さばかりが浮き彫りになってきますが、


情報公開でいくら黒塗りを出してきても、その不服審査請求で、すべて却下するのが当たり前になっている世界では、条例通り適正に手続きを進めるということができなくなっているというか、もはや意図的にしなくなっているんだと思いました。


不服審査請求をする際に、非開示は妥当という結論が出ることは、市民サイドもある程度は想定済みです。


しかし、巨額の公金が投入されている事業なのに、黒塗された書類をただ黙って受け取るわけにはいきません。


いや、これはおかしい、適正な手続きに則って決定したというのならば、ちゃんとそのプロセスはすべて開示すべきだと声を上げることが大事なんじゃあないでしょうか


そしてその記録をしっかりと残して、みなさんにツタヤ図書館を誘致した自治体のおかしさを広く世間に公開することが大事なんじゃあないでしょうか。


そのための不服審査の手続きすら、条例にのっとって進めていけないというのは、さすがに想定外の出来事でしたが。


【和歌山市・第二次情報公開審査請求のこれまでの経過】


・2018年11月8日、市民団体が開示請求

・2018年12月17日、和歌山市が、入札調書を一部黒塗で開示

・2019年3月11日、市民団体が不服審査請求 ←■ココから       


  ■~この間、1年7か月進展なし~■


・2020年10月23日 和歌山市が弁明書を提出←■ココまで

・2020年12月25日 市民団体が反論書を提出

・2021年1月7日 審査会が市長からの諮問書を受理

・2021年2月15日 市民団体が審査会で反論の陳述

・2021年8月27日 審査会が答申結果を通知



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~2年9か月市民を翻弄し続けた委員たち~








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20206月》
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3 件のコメント:

  1. なぜだれもコメントしない????

    返信削除
  2. 記事に書くかもっと拡散してよ

    返信削除
    返信
    1. すでに記事には書いたんですが↓ココにBJ記事二本紹介しています。
      審査請求を1年7か月放置した和歌山市都市再生課
      https://sakujihyugatext.blogspot.com/2021/10/17.html

      あまり話題になっていないようです。ぜひみなさんで話題にしてください。
      よろしくお願いいたします。

      削除