2021年7月14日水曜日

名前は書かないでください

 

日向さん、わたしの名前は、書かないでくださいね。



先日、ツタヤ誘致がウワサされている某自治体の担当者と話をしていたら、突然、そうクギをさされて、思わず、こう答えてしまいました。


いや、記事はもちろん、ブログでも役所の人の名前は、ほとんど書いたことがありません。


ええっ、ホントですか？　前に書かれてるのをみたことありますけど。


どんな記事ですか？


確か、和歌山市の人で、市民を怒らせたとかいう記事です。


ああ、それ南海電鉄の課長さんです。ご自身で毎日新聞の地方版に署名記事を書かれていて、それについての批判を名指しで書きました。もともと新聞にお名前を出されて発言されているのですから、それを匿名にする必要なんてないでしょう。

 

和歌山市民を激怒させた南海電鉄・杉本課長の毎日新聞記事



私は、基本的に名前を出して発言されている方とか、あるいは役所でも決定権をもった責任のある立場の方でないと、名前を出したりしません。


そのほかにも、どこかの館長さんがどうのという記事もありましたよ。


ああ、それも図書館長になられた方ですので、名前を出してどこが悪いんですか？　図書館という公共機関のトップですよ。ところで、○○市で、近く実施される事業者選定会議のメンバーも、それに関する情報は、すべて不開示ですか？


 不機嫌な新館長


そうなりますね。日向さんが名前を出して書かれると、いろいろという人が出てきて、業務に支障を来たしますから。個人情報として、開示はできません。


ええっ？　役所の人の名前が個人情報なんですか？　そんなこと条例に書いてありますか？　よくみてくださいよ。



とにかく名前を出して、あれこれ書かれると、困るんですよ。


いや、そんなこと言ってたら、事業者の選定で委員が全員匿名でもいいということになりますよ。どこの誰かわからない人が選定したなんて、行政の責任を果たしてないでしょう。



とにかく個人情報なんですから、やめてくださいね。


……



そんなやりとりがあった後、赤木ファイル（財務省の決裁文書改ざん問題で自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さが改ざん過程をまとめたもの）について、こんな情報があれました。


最近、ツイッターでスクープネタを提供していることで有名な　WADAさん@freeze209021　が近畿財務局に開示請求された文書の回答に、こんな記述がありました。



本件に関しては、国民においても関心が高く、 様々な意見や議論がある状況に鑑みると、当該情報を公にした場合、当該職員の私生活の平穏が脅かされ、個人の権利利益を害するおそれがあり、当該職員等に対する身体、財産等への不法な侵害を招くおそれがあるため。



WADA＠開示請求(特定の人)
@freeze209021
さん　近畿財務局の開示決定より





なるほど、先の「名前出すのやめてくださいね」とおっしゃってた担当者の方も、こういうことが言いたかったのではないのかって、思いました。


すなわち


ツタヤ図書館に関しては、市民においても関心が高く、 カルチュア・コンビニエンス・クラブを選定することに対しては、様々な批判がある状況に鑑みると、選定委員の氏名を公にした場合、その人の私生活のが脅かされ、個人の権利利益を害するおそれがあり、当該職員等に対する身体、財産等への不法な侵害を招くおそれがあるため。



というようなイメージなんでしょうね。きっと。



でも、この自治体はまだ図書館等の公共施設の指定管理者の公募すらしておりません。公募がはじまったとしても、選定されるのは、CCCとは限りませんよね。なのに、何故、いまからそんなことを心配しているのでしょうか。


CCCが選定されたとしても、いまさら批判というものはたいしてありませんので、現実には起こりえないことなんです。


もしあったとしても、情報開示請求をする人が増えたり、あるいはsnsで、CCCがなにかまたやらかしたときには、批判意見が多数出てきて、炎上することもあるかもしれませんけれど、それも、一瞬のことです。


もし、多少そういうデメリットがあったとしても、役所で何か決定した人たちの氏名が


個人情報なので開示できない


ということはありえず、関係者会議録1400枚の議事録97パーセントを黒塗して開示してきた、あの和歌山市ですら、各会議録の冒頭にある役所サイドの出席者名だけは、すべて黒塗なしで開示されていました。逆にいうと、その会議録で、唯一わかるのは、日付と出席者の名前だけなんですが。


和歌山市が開示した関係者会議の議事録。本文は黒塗りでも、役所サイト゛の出席者名だけはすべて開示されている。




役所で決定権を持った人の名前まで、非開示となりますと、それこそ熊本県宇城市で、図書館と美術館の指定管理者にCCCを選定した会議の委員全員の名前が黒塗りされていたのと同じく、


何から何まで黒塗りで出てくる暗黒行政
 
そのものではないでしょうか。


そんなことを考えた一日でした。


では、また。


【関連記事】







↓最近の記事





●宇城市へ情報開示決定の審査請求を行いました●和歌山市へ提出されたCCC開館準備報告書　●和歌山市CCCとの定例会議・議事録を入手（その3）添付資料　●和歌山市CCCとの定例会議・議事録を入手（その2）　●公式回答が“ウソ八百？”の和歌山市読書活動推進課　●高石市で蔦屋書店の相棒となった日本測地設計　●和歌山市CCCとの定例会議・議事録を入手（その1）　●大阪府高石市は、蔦屋と南海のカモ？　●『雇用保険から排除される非正規労働者～』の記事が出ました　●蔦屋書店は悪くないと言う高石市の担当課長　●速報！“ツタヤ図書館もどき“が大阪府高石市にもできる？




…………………………………………………………………………





《2020年6月》

●和歌山市民図書館は、ICタグ装備せず●「ICタグと自動貸出機」はセット●自動貸出機についての補足説明●和歌山市民図書館の自動貸出機について●３８００万円の“安全対策”●出来レースの代償・後編●出来レースの代償・前編●専門家がほとんどいない審議会 ●『第9版　失業保険150％トコトン活用術』についてのお詫びと訂正 ●TSUTAYA占領地のレジスタンス ●疑惑まみれのグランドオープン ●“白塗り”に隠されていた告発意図


《2020年5月》

《2020年4月》

《2020年3月》

《2020年2月》







2019/12/23
2019/12/12
2019/12/12
2019/12/07
2019/12/06
2019/10/10
2019/10/07
2019/10/01
2019/09/28
2019/09/27
2019/09/28

2019/07/28
2019/07/21
2019/07/20
2019/07/14
2019/07/14
2019/07/13
2019/07/12
2019/07/9
2019/07/6
2019/07/5
2019/07/5
2019/07/1
2019/06/29
2019/06/29
2019/06/27
2019/06/26
2019/06/25
2019/06/24
2019/06/21

2019/06/21
2019/06/19
2019/06/19


2019/06/08
2019/06/07
2019/06/06
2019/06/05
2019/06/01
2019/05/31
2019/05/30
2019/05/30
2019/05/28
2019/05/26
2019/05/23
2019/05/03
2019/04/29
2019/04/27
2019/04/25
2019/04/23
　　  2019/04/22
2019/04/19
2019/04/19
2019/04/09
2019/04/06
2019/04/06
2019/04/05
2019/04/05
2019/03/25
2019/03/17
2019/03/08
2019/02/26
2019/02/25
2019/02/24
2019/02/22
2019/02/20
2019/02/18
2019/02/17
2019/02/15
2019/02/14
2019/02/09
2019/02/08
2019/02/02
2019/02/01
2019/01/28
2019/01/27
2019/01/24
2019/01/15
2019/01/14
2019/01/13
2019/01/13
2019/01/10
2019/01/07
2019/01/06
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2019/01/03
2018/12/31
2018/12/31
2018/12/29
2018/12/29
2018/12/22
2018/12/22
2018/12/20
2018/12/20
2018/12/20
2018/12/19
2018/12/19
2018/12/15
2018/12/12
2018/12/10
2018/12/09
2018/12/08
2018/12/08
2018/12/02
2018/12/01
2018/11/30

2018/11/29
2018/11/27
2018/10/07

2018/09/23

2018/09/23
2018/09/20
2018/09/19
2018/09/17

2018/09/15

2018/09


投稿者 時刻:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録: コメントの投稿 (Atom)