2021年7月2日金曜日

都立高校・学校図書館の闇(1)~3社で独占する“教育市場”~

 

こんにちは、日向です。


都教委は、いずれ、この3社に都立高校の学校図書館をすべて任せる方針なんだと思う。しかも、この3社って、実態は、すべてひとつのファミリー企業なんです。


2年前、ある関係者から聞いた話は、いまも鮮明に蘇ってくるほど、不可解極まりない内容でした。



公立学校の学校図書館を民間企業に委託しているというだけでも、事情を知らない部外者にとっては、結構な驚きです。


それなのに、その運営業務が、ある特定の3社によってほぼ寡占状態になりつつあり、さらにその実態は、ファミリー企業、つまり一社の独占であるというのですから、これはただごとではありません。



本日は、昨夜リリースしました “都議会のドン”への迂回献金 で取り上げました東京都立高校・学校図書館の運営受託企業についてのつづきです。



まず下の表をみてください。





都立高校の学校図書館を受託した企業の一覧です。2011年度からスタートした都立高校・学校図書館の委託事業は、毎年、専任の正規司書の欠員が出た高校から順次10校前後ずつ、新規の委託校の対象とされました。2020年度末には128校の学校図書館が委託校になっていました。


この問題をウォッチしておられる関係者のご尽力によって、過去10年間のデータがきれいに整理されているのですが、わかりづらいので、その一部のみ抜粋させていただきました。


都立高校の事務は、東部学校経営支援センター、中部学校経営支援センター、西部学校経営指導センターの三つの管轄に分かれています。


東部、中部、西部と、それぞれのエリア別に、毎年度、入札(複数年契約の場合は満期ごと)が実施されて、運営事業者が決定されるわけですが、受託者一覧をみますと、2017年以降、特定の企業の名前がめだってきていました。


まず、東部については、エースシステムという企業が年々台頭してきており、南のほうに行くと一部、フエルアルバムで有名な事務用品メーカーのナカバヤシが食い込んでいるものの、ほぼ6割超を、このエースシステムが受託しています。





中部では、秀光という会社がめだってきており、こちらも西部と同様に、委託校の約6割で運営者に選定されています。






しかし、いちばん驚くのが東京23区の西のほうと東京都下を担当する西部センターです。2017年頃から、すべての委託校を光管財という会社1社で担当しています。ただの1社も例外はありません。文字通り、1社による地域独占です。





ちなみに、単なる偶然でしょうけれど、前回の記事に書きましたように、エースシステムと光管財が、高島直樹都議が代表を務める自民党東京都足立第三支部に献金していたのも2018年のことでした。


公務の入札の世界で、これほどクッキリと特定企業が食い込んでいる実態というのは、なかなかみられるものではありません。



本題に戻りますと、このエースシステム、秀光、光管財という3社(以下「光エス3社」)の実態は、ひとつのグループ企業であり、その株式のすべてを、一族で支配するファミリー企業なんだとしたら、これはいったいどういうことになるのでしょうか。


都立高校学校図書館という教育現場を、そのような非公開の私企業に委ねていいのだろうかという疑念が生じるのは、もちろんのこと、


そもそも公共事業の入札の世界で、ここまで特定企業が思うままに落札できるというのも、理解不能なできごとですし


一体全体、この「光エス3社」とは、どのような企業なのか、TRC図書館流通センターやヴィアックスのように、図書館運営を専門とする企業ではもちろんなく、株式も公開していませんので、なかなか実態がつかめません。


そんな光エス3社の実像に、次回以降、いよいよい迫っていきたいと思います。


よろしくお願いいたします。



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