2023年7月31日月曜日

ブラック化する公務~狭山市大量雇止め事件~

 

こんにちは、日向です。


先月に引き続き、今月もツタヤ図書館問題をお休みしまして、公務員の会計年度任用についての記事を、さきほど一本リリースしました。


狭山市、図書館職員を大量解雇…22年勤務のベテラン司書を雇止め、雇用保険も不支給の恐れ



先月の上旬、図書館関係者の方から、22年間も勤めた図書館を雇い止めされた母親の事例を漫画にしたリーフレット(試作版)を送っていただきまして、


そのなかにですね、17年間も雇用保険料を払っていたのに、退職後は1円も失業手当をもらえない


というデメリットが書かれておりまして、雇用保険は、私の専門分野ですので、これは看過できないとなりまして、


雇い止めされたご本人と、その方を支援する労組の幹部の方を紹介してもらいまして取材したのが7月上旬のことでした。


原稿は、一週間後くらいにはなんとか書き終えていたのですが、事実関係の確認にもたもたしているうちに週末になってしまいまして、


これは来週掲載かなと思っていたところ、さきほど、朝日新聞デジタルが数日前にあった記者会見をもとに記事を出していました。


司書を22年間「切られるとは」 地方公務員の新制度「会計年度任用」で失職

https://digital.asahi.com/articles/DA3S15704333.html?ptoken=01H6MH76HABSK992TVATB3462Q


ぶっちぎり先行と思っていたら、いつのまにか後追いになってしまったという間抜けな顛末でした。




内容については、じっくりBJ記事本文を読んでいたたくとして、特に、注目していただきたいのは、


会計年度任用の3年雇い止めが、これだけ世間で騒がれるなかでも、埼玉県狭山市では、その雇い止めの手法が、飛びぬけてあくどいといいますか、エグイんです。


なにがえぐいかっていいますと、全員公募にしたまでは、よそと同じですが、その一次選考に民間企業を使ってるんです。



こんなこと誰がやったの?と責任追及されたときに、


人事専門の民間企業が公平公正に選考した結果です


と言い逃れするために行なったものとしか考えられず、人を切るのに、なかなか手の込んだことをしているんですね。



今回、32人中11人と、大量に雇い止めされたなかには、22年も勤務しているベテラン司書の方がいましたが、その方ですら、一次選考に関して


ご本人の能力や、それまでの実績、勤務評価などは一切考慮されることなく、ただ論作文とエントリシートの記載だけで足切りをするという手法です。


こんなことがまかり通るならば、市当局が、ターゲットを決めて切りたい人だけを切るなんてことが、いとも簡単にできてしまうんです。



これについて、ある図書館関係者の方から、こんなコメントを寄せていただきました。


このクビキリの背景には、大規模図書館の開発のようなものがあるように思いました。


更新の審査を行った民間企業は、自分の手でクビを切りたくない経営者に代わって、公平(分け隔てなく)に、能力による差別を行うことなく、必要とする人員のクビを切ることを請け負っている会社ではないでしょうか。


また、狭山市がそのようなことを考えつくとは思いませんので、バックで狭山市を教唆する企業がついているように思えます。


(近い将来、中央図書館を建て替えて、そのタイミングで民間企業の指定管理らするための布石として

うるさそうなベテラン司書切ったのでは? というような推論が成り立ちそう)




で、この事件については、先に身内の方描かれた漫画が公開された際に、snsで、


やれ、一方的な立場だけて描かれていて、客観的な立場ではないだの


もともと一年ごとの雇用であることを前提に働いているのに、あとで切られたと文句言うのはおかしい


なんていう、ヤフコメ調の意見が出てました。



そういう人は、そもそも労働法についての基礎知識がないので、民間企業の有期雇用でも


反復継続的に更新が繰り返された有期雇用では、正当な理由のない雇い止めは無効(労働契約法19条)になる


という大前提をまったくご存じないままに「自分の常識」で意見を言ってしまっているようでした。



この雇い止めの法理は、もともと判例として定着していたものでしたが、それを明文化して、正式に労働契約法として法整備されたのが2012年のことですので、


知らない人が多くいるのは仕方ないんですが、もう少し厚労省も、改正法の主旨を周知させてほしいと思います。



で、民間企業では、裁判になったら、たちまち雇い止めは無効という判決が下りるなかで、


公務である会計年度任用には、なぜか、この法理が適用されない。問題は、そこにあるんですよ。


つまり民間では到底通用しない乱暴な処遇が、公務の世界では、まったく合法でできてしまうわけです。


ただし、雇い止めは有効となっても、今回ケースにのようにあまりにも酷い事例では、損害賠償が認めらている判決もありますので、同じ目にあった人は、もし可能ならガンガン裁判を起こしてほしいものです。


で、そういう人には、みんなで支援して、カンパして、とんでもない悪代官のような自治体の責任者には、非難囂々浴びせかけるといいますか、悪口罵詈雑言を投げかけていきたいと思うわけなんです。


雇用保険については、自治労連埼玉県本部がチャートを作成してくれていますので、記事中のそちらを参考にしてください。


できれば、こちらは、後日解説したいと思います。



なお、事実関係の確認にあたっては、7/25に、狭山市中央図書館(狭山市教委あて)へ、以下のような質問状を送付しています。


もし回答がありましたら、そちらをあとからでも記事に追記する予定です。


よろしくお願いいたします。



狭山市教育委員会御中


いつも、お世話になっております。


フリージャーナリストの日向咲嗣と申します。


今年3月に、狭山市中央図書館で会計年度任用職員が大量に雇い止めされた件について取材を進めております。


主な関係者への取材を終えたところで、近く、ビジネスジャーナル(https://biz-journal.jp/)に寄稿するべく、いま原稿を執筆しているところです。


つきましては、お忙しいところ、たいへん恐縮ですが、以下の点についてご回答いただけましたら幸いです。




質問事項


(1)民間企業に今回の公募の選考業務(論作文やエントリーシートの内容による足切り・書類選考)を委託したとお聞きしていますが、それはどういう目的で行なわれたのでしょうか?

狭山市では、このような民間委託は、恒常的に実施されているのでしょうか?


(2)その際に、これまで勤務していた図書館スタッフの勤務評価が考慮されないとのことでしたが、それはどうしてですか?

ベテラン司書の経験は必要ないというご判断でしょうか?


(3)総務省が会計年度任用について、再度の任用は2回までとしているのは、あくまでも国の常勤の場合で、一律にこれを適用すべきものではないととされていますが、それをあえて狭山市では、適用したのは、どのようなご事情があったのでしょうか?


(4)狭山市では、図書館部門以外の部署の会計年度任用でも、3年めの公募を図書館と同じく、民間の業務委託を活用して実施されたのでしょうか?

もしほかの部門は公募が実施されていないのでしたら、その理由をお聞かせください。


(5)フルタイム会計年度任用の人は、雇用保険を一度脱退して、退職手当の対象となるようですが、それによって生じるデメリットは、あらかじめ検討されましたか?

検討されたうえで、あえて雇い止めをされたのでしたら、その人の生活権侵害になるというご認識はなかったのでしょうか。また、もしデメリットを検討されなかったのでしたら、結果的に退職するフルタイムの職員が被った不利益については、一定の責任を果たすべきと思いましたが、そのような必要はないのでしょうか。


(6)雇い止めされたベテラン司書が行なっていた児童サービスは、代わりに採用された職員によって、つづがなく継続されたのでしょうか。


(7)ベテランの司書が何人も雇い止めとなり、中央図書館では、それまで運営を担っていた正規職員も異動になって、図書館業務の経験のないスタッフが多く入られたとお聞きしていますが、それによって業務に混乱はありましたでしょうか?

また業務の質が落ちたりするようなことはなかったのでしょうか?


(8)雇い止めされた会計年度任用職員の人たちのうち希望者を復職させることを求めた署名活動が始まっていて、一か月足らずで5000人の署名が集まったようですが、これについては、どのように受け止めておられるでしょうか


以上です。


よろしくお願いいたします。



日向咲嗣


狭山市、図書館職員を大量解雇…22年勤務のベテラン司書を雇止め、雇用保険も不支給の恐れ


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2023年7月29日土曜日

和歌山市民図書館は、来期もCCC内定!

 

こんにちは、日向です。


和歌山市民図書館の来年4月から5年間の運営を担当する指定管理者が、7/27付で、カルチュア・コンビニエンス・クラブに内定したとの発表がありました。


http://www.city.wakayama.wakayama.jp/jigyou/1012938/1013706/1051014.html



7/7金曜日に、和歌山市民図書館指定管理者選定委員会が開催されて、書類審査、プレゼンテーション、ヒアリングが行なわれて、その結果発表が27日になったようです。


応募事業者は、CCC一社のみだったという、この猛暑のなか、とーってもお寒い状況でした。

読谷村、宇城市、門真市、前期の和歌山市では、みーんなTRC図書館流通センターが公募に参加してくれていましたので、なんとかコンペした格好になっていましたが、さすがに、ここまでCCCとの癒着が取り沙汰された和歌山市では、もうTRCですらお付き合いしてくれなくなったということなんでしょうか。


まぁ、これだけ現指定管理者が市とズブズブの関係が指摘されている案件ですから、負けるのがわかっているのにも、いまさらノコノコとコンペに参加してくる企業などあるわけないのは、少し事情を理解していれば、誰にでもわかることではありますが。




気になる選定委員ですが、ざっと顔ぶれをみた感じでは、運営審議会のメンバーと重なる人の名前が多いように思いました。





実際に調べてみますと、選定委員5名中3名が運営審議会出席メンバーでした(河島学習部長は、委員ではなく事務方ですが)。そして、なんといっても、選定委員長が甲南大学の長谷川先生なんですから、そこは運営審議会とピッタリ同じ。


目新しいとこと言えば、和歌山大学図書館長、経済学部教授の森口佳樹氏と、いのちの講演の岩﨑順子さんが入っていること。さすがに、和歌山の地元アカデミアが誰ひとり選定委員に名前を連ねていないのはマズイと思ったのか、急遽選定委員に和歌山大学の森口佳樹教授を据えています。


だったら、運営審議会も、甲南大学の長谷川先生はお引き取り願って、森口先生にしたほうが妥当だと思うのですが、困ったことに森口先生の専門は行政法で、図書館については専門外みたいなんです(なのに大学図書館長?)。しかし、よりによって行政法の先生が、住民監査請求されるほどコンプライアンス意識が希薄なCCCを選定するというのも、なかなかの皮肉ですね。


ちなみに、岩﨑順子氏は、2017年にCCCが指定管理者に選定された際にも選定委員のひとりでした(ただし、このときは岩崎さんも谷奈々さんも、CCCに高得点をつけた形跡はなし)



というわけで、運営審議会の出席者が3人も入っていることから、当ブログで運営審議会は、実質的に次期指定管理者にCCCを選定するための場になっていると指摘したことは、あたっていたと言っていいのではないでしょうか。


2023年5月26日金曜日


なんたって、名前が黒塗りになっている■■(平井薫)館長が、ひとりで26分間もマシンガントークのように、自社運営の実績をプレゼンさせていたくらいですから、CCCに対する委員の評価は、おのずと高くならざるをえません。といっても、他に応募がゼロなわけですから、高評価なんかしてもまったく無意味でした。



2023年7月5日水曜日



さて、一応帳面つけというんですが、CCC以外に応募ゼロのお寒い事業者選定にあっても、プレゼンや提案内容の評価はしていまして、興味深いのがその評価内容です。


下をみてください。評価された4つの項目別の点数を、100点満点に直した点数を赤字で追加してみました。





基本方針・理念が88点 運営・経営に関する取組みが73点、自主事業実施に関する取組みが75点 提案金額の評価100点


というふうになってまして、総合点では、82点という結果になりました。



平井さん、おめでとうございます。運営審議会で、内容はデタラメばっかりでしたが、必死になってマシンガントークした甲斐がありましたね。審議会の3人の委員の方(特に河島学習部長)はみなさん、平井さんの努力を高く評価したようです。


でも、よくよくみてみますと、運営・経営に関する取組み自主事業実施に関する取組みは、いずれも70点台と、飛びぬけて高い評価というわけではありませんでした。100点満点の提案金額基本方針・理念88点が押し上げていました。


提案価格は、おそらく募集要項に記載していた指定管理料の上限よりも安かったということなんだうと思います。競合がいないわけですから、理論的には1円でも安かったら高評価となるということなんでしょうか。


むしろナゾなのは、基本方針・理念が88点というところです。CCC独自のツタヤ図書館「居心地のよい空間を提供する」というコンセプトが、市民に喜ばれていることなんでしょうか。



審議会の委員も、選定委員のセンセイ方も、誰ひとりツタヤ図書館の基本方針といいますか理念を十分に理解しているとは思えませんので、この点は、提案書類のコピーライティングの文章を額面通りに受け取ってしまって、その実態がどのようなものであるのか、また和歌山市の市民にCCC図書館がどのようなこと(デメリットも)をもたらしているのかということが、理解されていないのではないのかって、思いました。


まぁ、それでもまだ選定委員会メンバーの全員名前が黒塗りされていないだけ、同じツタヤ図書館でも、熊本県宇城市よりは、和歌山市のほうがはるかにマシとはいえると思います。情けない底辺対決です。


さて、和歌山市でのこの後の手続ですが、6月議会、もしくは12月議会で、CCC指定管理を正式に決定することになると思うのですが、その前に教育委員会での決裁が必要です。6年前は、この手続を当時の坂下館長がうっかり忘れていて、先に議会承認、あとから教育長が臨時代理で決裁するというハプニングがありました。(火種くすぶる和歌山市・ツタヤ図書館騒動の新疑惑ーー教育委員会「秘密会」での承認は有効か?


それからもうひとつ書いておきたいのが、先日、ちょっと小耳に挟んだ話についてです。議会の本会議ではなく、委員会(経済文教委員会?)で、議員さんのどなたかが、運営審議会の議事録が一部黒塗りされていることに激怒されていて、すべて開示することを執行部に要求されたみたいです。議事録等で確認できないので、最近のことではないかと思います。どなたかもしご存じでしたら、下のコメント欄にお願いします。


よろしくお願いいたします。


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読谷山市長が暴いた来館者数のカラクリ

行列180メートルのカラクリ 

ラーメン屋のような“行列自慢”をする平井館長 



2023年7月6日木曜日

読谷山市長が暴いた来館者数のカラクリ


こんにちは、日向です。


昨日書きました 行列180メートルのカラクリ のなかで、CCC運営施設の来館者数のカウントの怪しさについてこう書きました。



なお、これも何度か書いてますが、2018年に開館したツタヤ図書館もどき(市民センター)の延岡市エンクロスは、初年度の来館者数128万人と公表されていますが、地元の人に聞いてみると「1日平均3500人来ている計算だけど、そんなことはありえない。多少賑やかなのは週末だけで、平日は高校生がチラホラみられる程度でガラガラ」ということでした。この来館者数については、後日また検証してみたいと思います。



本格的な検証は、また後日するとして、忘れないうちに、来館者数水増し疑惑について、いくつかその証拠を挙げておきたいと思います。



まず、私が記憶している限りでは、CCCが報告している来館者数の数字の計測が、かなりあやしいことが、最初に指摘されたのは、2016年4月の海老名市でした。


市民の方が情報開示請求によって、来館者数のデータを取得したところ、新装開館した翌年2016年2月1日の来館者数が4,303人と、前年10月1日のリニューアルオープンのときの3,697人よりも300人以上も多い数字が、CCCから報告されていました。


ナムラーのブログ ツタヤ図書館のその後 3 2016年4月18日より
https://hepatorrhea64.rssing.com/chan-53970931/all_p3.html



大混雑したオープンの日よりも、ガラガラだった2月1日のほうが来館者数が多いなんて、ありえない!


誰もがそう思いますよね。


そこで、この市民の方が、教育委員会に来館者のカウントする機械の公開を求めたら、こう説明されたそうです。


これまでは、設定がゆったり、図書館玄関入口が広いため機械2人、3人並んで館内に入った場合、1人カウントしなかった(それを修正したら多くなった)


この事件によって判明したのは、来館者数をカウントする機械というかシステムは、かなりアバウトなものであり、設定次第では、少なくない誤差が出るということです。


図書館は、博物館や美術館などのように、入館にあたって料金を取りませんので、正確な来館者数を把握するのは困難です。正確かどうかは、このカウンターの精度次第と言えるのです。




さて、そうしたなか、昨年6月10日、延岡市でツタヤウォッチャーが騒然とするような事実が公表されました。


エンクロスの運営費があまりにも他の施設と比較して高すぎると、運営の見直しを進めていた読谷山洋司市長が、その見直し案の詳細を市民に対する説明会の場で出したフリップがこれです。


【録画】延岡市長 エンクロス管理運営等見直し方針(案) 意見募集結果に関する記者会見 より



注目したいのは以下の点です。


・来館者数は、館内の出入口付近に設置した防犯カメラによる人数カウントシステムにより自動的に通過者数を記録


・この通過者数にカメラの捕捉率 (職員がカウントした人数に対して人感カウンターがカウントした人数の捕捉率80%)


・一人の来館者が30分間に何力所の出入口を通過 するかを調査した結果などによる補正率 (一人当たりの平均通過回数1.22回) 


・捕捉率と補正率を乗じて得た数を、 来館者数と試算している



 われわれ一般人は、単純にカウンターで計測した人数が来館者数だと解釈しがちですが、実は、さまざまな補正の計算がなされていることがわかりました。


来館者数に関することは、建物の指定管理者であるCCCが把握していて、行政サイドは、ただ報告を受けるだけのため、当然、そこには意図的な操作等の不正行為が疑われる可能性が出てきてしまうわけですが、


延岡市の場合は、CCCを指定管理者に指名した市長が退任した後、エンクロスの運営費見直しを公言して当選した、CCCと癒着していない市長でしたので、これまで闇におおわれていた部分にはじめてスポットがあてられたわけです。


カメラが認識する捕捉率にしても、1人が平均何回カウントされるかの補正率にしても、その根拠は明確ではなく、とりあえずこういうことでやってみようという程度のものでしかありません。


 読谷山市長は、30分間で一人が何回カメラに写るという、 その30分間 で捉えることが妥当かと疑義を呈していますが、30分単位なら1人あたり1.22回だが、もし1時間単位にしたら、もっと多い数字になる、つまり実際には、施設を出入りする回数はもっと多い可能性もあるのではないかと示唆しているわけです。



さらに決定的なのは、駅利用者のカウントです。


・JRを利用している人は、乗車する時に7割が利用し、 降車した時は3割が利用する――として計算しているのです。


オープンした直後は、ものめずらしさで、駅利用者のほとんどがエンクロスを通過したかもしれませんが、何年もたてば、その割合はかなり下がってくるはず。スターバックスの固定客でもなければ、毎日のようにエンクロスに行くなんて人はほとんどいないのではないでしょうか。


さて、これまで来館者数のカウント方式という、施設管理者しか知らない内部情報を、延岡市が行政としてはじめてその詳細を、正式に公表して、これは正しい計測ではない可能性があるので、もっと精度をあげていきたいと宣言したのは、大きな意味があります。


事業者の不祥事は、そのまんま行政の監督不行き届きと指弾されかねないにもかかわらず、ここまで公式に疑惑を認めたのは、前代未聞の出来事でした。




さて、本題は、ここから。ほかの自治体でも、当然、そうした計算方法は把握していて問題意識を持っているのだろうと思っておりましたところ、和歌山市では、全面開館した翌年の2021年5月に、担当課長自らが、私の質問にこう答えています。



入館者数のカウント方式は、館内5か所にある機械でカウントして、その総数を出入りの2で割った数字が、CCCからこちらに報告されている

2021年5月28日金曜日


和歌山市民図書館は、エンクロスと同じく、駅利用者の多い施設なのに、捕捉率や補正率がなにもなく(本当はあるのに隠しているのかもしれませんが)、ただCCCがカウントした数字を二で割った数字が報告されているというだけなんですから、改めてみるとビックリです。


海老名市もそうでしたが、市がなんの関与もせずに丸投げしていれば、もう指定管理者のやりたい放題になるのが目に見えてますよね。唯一信用できる数字は、図書館の貸出数くらいではないでしょうか。


そういうなかで、和歌山市民図書館の平井薫館長が、年間66万人という周南市の三分の一以下の数字に焦りを募らせたのだろうということは、想像に難くありません。夏休みにできる行列の写真を審議会の委員にみせて、こんなに凄いということを認識してもらおうと、考えたのではないでしょうか。そして、運営審議会の委員の先生方は、まんまとその術中にはまってしまったということなんでしょうか。


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行列180メートルのカラクリ 

ラーメン屋のような“行列自慢”をする平井館長 



“空箱”を拝んだ142万人


CCCと専門家会議をつなぐ点と線  

和歌山市の簿冊タイトルが開示されました 

答申されなかった専門家会議


「CCCの営業マン」 と呼ばれた話題の市議を直撃!【前編】











宇城市へ情報開示決定の審査請求を行いました和歌山市へ提出されたCCC開館準備報告書 ●和歌山市CCCとの定例会議・議事録を入手(その3)添付資料 ●和歌山市CCCとの定例会議・議事録を入手(その2 ●公式回答が“ウソ八百?”の和歌山市読書活動推進課 ●高石市で蔦屋書店の相棒となった日本測地設計 ●和歌山市CCCとの定例会議・議事録を入手(その1 ●大阪府高石市は、蔦屋と南海のカモ? ●『雇用保険から排除される非正規労働者~』の記事が出ました ●蔦屋書店は悪くないと言う高石市の担当課長 ●速報!“ツタヤ図書館もどき“が大阪府高石市にもできる?




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2020年8月29日土曜日

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20206月》

和歌山市民図書館は、ICタグ装備せず「ICタグと自動貸出機」はセット自動貸出機についての補足説明和歌山市民図書館の自動貸出機について3800万円“安全対策”出来レースの代償後編出来レースの代償・前編専門家がほとんどいない審議会 『第9版 失業保険150%トコトン活用術』についてのお詫びと訂正 TSUTAYA占領地のレジスタンス 疑惑まみれのグランドオープン 白塗り”に隠されていた告発意図


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