2018年10月7日日曜日

“海苔弁”1400枚のデータを取ってみた

このブログは、2018/10/2に発表された以下の記事の内容を補足するために書かれたものです。

和歌山市、他県のツタヤ図書館を運営事業者コンペ前に視察…出来レース疑惑、文書を廃棄


和歌山市が開示した南海電鉄との会議資料のほとんどは黒塗りだった



こんにちは、日向です。

和歌山市ツタヤ図書館に関するビジネスジャーナルの連載、10/2に第二回がリリースされました。

初回は、黒塗りの開示資料1400枚の背景説明に終始しましたが、今回からは、ようやく本題に入っています。中身は、以下の3点についての詳しい解説です。

1.開示資料の内訳

2.コンサルの関与

3.武雄市への大視察団

今回は、記事中では、十分に説明しきれなかった開示資料の内訳について、もう少し詳しい解説を試みたいと思います

開示資料は、以下の三種類に分かれます。

1.設計会議

南海和歌山市駅前に建設される公益施設棟について、基本設計や実施設計について話し合う会議

2.図書館定例会議

公益施設棟に入居する市民図書館に限定した基本設計について話し合う会議。

3.「南海和歌山市駅周辺活性化調整会議」(調整会議)

駅前再開発プロジェクト全体について、施主の南海電鉄が市と県に進捗状況等の報告を行い、重要事項について承認を得るための会議






























































いずれ全文公開する予定ですが、現状では、少しみただけでウンザリする真っ黒な資料ばかりですので、随時、そこからわかる分析内容を解説していきながら公開していきたいと思います。

で、記事にも掲載しているのが、開示資料の黒塗り率です。1400枚のうち全面黒塗りは1000枚ちょっとですから、単純計算すると、黒塗り率は7割ちょっとのはず。

ところが、一部黒塗りページもほとんどが黒棒線入りですから、その分をページ換算にして計算すると、黒塗り率は、97.91%という驚くべき数字になったわけです。





会議ごとに冒頭の数枚のみ一部黒塗りだが、その資料も大半が黒棒線入りになっている


ここで、和歌山市がこれら文書を不開示とした理由をおさらいしておきますと「企業の競争上の地位をそこなう恐れがある」こと、要するに「企業秘密」ってやつですね。(以下の記事参照)


和歌山市の担当者が、会議に出席した南海電鉄とRIAに電話で「開示してもいいですか?」と聞いたら、「企業秘密にかかわる箇所は出さないでほしい」と言われたために、それに関連した箇所を市の担当者が(忖度して?)黒塗りにして開示してきたという経緯でした。

でも、みなさんよく考えてみてください。会議で話す内容の9割以上が企業秘密って、そんなことありえるでしょうか? まるで国家機密にかかわる諜報機関の作戦会議みたいですね。

駅前の再開発プロジェクトとその中に入る図書館ビルの建設に関して、行政との話し合いの内容をほとんど外には出せないというのは、誰がどう考えても、おかしいですよね。何かナイショにしたいことがあるんじゃあないのって思ってしまうのは、いたし方ないことでしょう。

さて、そうしたデータとは別に、もう一点チェックしたいのが、これらの会議に、どこから誰が何人参加しているのかということです。長くなりそうなので、その点は次回に詳しく解説します。

どこから誰が何人出ているの? 
につづきます。


1400枚の開示資料をサムネイル表示した画像をつなぎあわせたもの