2020年11月30日月曜日

都立高校にひそむ「蟻の一穴」

 

こんにちは、日向です。



お知らせするのが遅れましたが、今朝、ビジネスジャーナルに、都立高校・学校図書館の記事がリリースされました。



東京都、違法行為横行で学校図書館の民間委託見直しへ…違法性排除できず、コスト削減効果もなし



都教委は、2011年度から積極的に推進してきた都立高校・学校図書館の民間委託をついに見直す方針を固めたという内容で、


もちろん、まだどこも報じていないスクープです。



いつも当ブログを読んでいただいている方は、すでにご存じだと思うのですが


2015年に都立高校の学校図書館に東京労働局が調査に入って、偽装請負を認定。東京労働局が、当時の舛添都知事の宛名で東京都に是正指導を行ったという前代未聞の事件がありました。



教育現場で違法行為などあってはならないこと。もし万が一起きたら、即刻、そのような制度は中止になるはず。しかし、当時、なにがなんでも民間委託を推進したかった都教委は、労働局から是正指導を受けた事実を世間に公表せずに隠蔽しました。一方で、二度と違法行為が起きないように仕様書等を細かく改定し、法的にも問題が起きないよう、細心の注意を払った契約形態を採用することで乗り切ろうとしました。


ところが、いつのまにか、その“鉄壁の堤防”のあちこちに「蟻の一穴」ができていたのです。


その事実をつかんだ立役者が、都民ファーストの会に所属する米川大二郎都議会議員でした。



米川都議が九月議会で、都立高校の学校図書館について質問をしたと、ある関係者から教えていただいたのがきっかけで、調べてみましたところ


一般質問のなかで、2015年に起きた偽装請負事件も取り上げられていることがわかり、米川都議がこう厳しく迫っていました。



平成27年のときのように再び東京労働局の発注者指導が行われることがあれば、業務の予算化は認められません。

 (東京都議会20202年9月30日定例会)




私が知る限り、都立高校の偽装請負事件が、ここまでストレートに都議会で取り上げられたのは初めてのこと。しかも小池都政を担う与党議員が「(違法性の不安が残る以上は)業務の予算化は認められない」とまで言い切っていることの重みに注目しました。


あれっ、これはなんかあるぞと、取材を進めました。すると、


まずは、


都教委は、都立高校の民間委託を廃止して、すべて直営に戻すらしい


という仰天情報をキャッチしたのは、もう一か月近く前のことです。


これはタイヘンなことになったぞ。


たとえ東京都立高校だけにしても、都教委が司書派遣の違法性を認識して、民間委託をすべて廃止なんかしたら、全国の図書館に与える影響の大きさははかりしれません。


そこで、すぐに分かった範囲で原稿を準備して、確認でき次第いつでも出せるようにしました。





ところが、諸般の事情で、その後、なかなか事実確認が取れなかったのです。


ようやく、確信が持てるような情報が得られたのが先週のこと。


どうやら、委託の全面廃止ではなく、都教委は、民間委託も残しつつ直接雇用を取り入れる方向で検討していることが判明しました。



いずれにしろ、都教委は、これまで鬼のような推進してきた民間委託の流れをいったんは止めて、直接雇用を取り入れようとしている事実に変わりはなく、


学校図書館の民間委託を見直す方針を固めた


という文言で、「ヨッシャいける!」となりまして、今回、BJに掲載していただいたわけです。




さて、ここからはインサイダー情報になってきます。


もし、委託廃止ともなりますと、受託業者は少なくない打撃を受けてしまいます。


受託業者のなかには、それなりの政治力を持っていて、議員経由で行政に働きかけるなんてのは朝飯前


のところもありますので、おそらく、これからそちらの方面からのプレッシャーが次第に強くなるんだと思いますけれど、


その「影の主役」が小池都知事の“宿敵”と目される人物だとしたら、どうでしょうか?


来年の都議会議員選挙もにらんで、なかなか興味深い展開になりそうですね。


都立高校図書館の落札状況をみていきますと


えっ、なんでこうなっているの?


と感じるような不可解な出来事が毎年起きています。


そのあたりのことを次回以降、できれば、続報として取り上げていきたいと思います。


ちなみに、なんで学校図書館のことがCCCのツタヤ図書館と関係あるの?


と思われる方は、以下の記事をご一読いただければ幸いです。




よろしくお願いいたします。


【関連記事】

都立高校“ピンハネ事件”





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