2021年1月24日日曜日

門真市が呼んできた“御用学者”

 

こんにちは、日向です。



本日も、先日来、続けて取り上げております、4年後に完成予定の生涯学習複合施設の指定管理者にカルチュア・コンビニエンス・クラブを選定した大阪府門真市の件について、忘れていたことを書いておきたいと思います。


下の図をみてください。

.






これは、門真市がCCCを指定管理者に選定したときの選定委員会のメンバーです。残念ながら、この5人のなかで、図書館の専門家は、ひとりしかいませんでした。



それが、追手門学院大学国際教養学部　国際日本学科の湯浅俊彦教授です。


湯浅教授といえば、2013年にCCCが初のツタヤ図書館を佐賀県武雄市でオープンしたときから、同社運営の図書館については高く評価していることで有名です。



門真市の再開発プロジェクトのコンサルタントとして、CCCのフラッグシップである代官山蔦屋書店を手掛けたアール・アイ・エー（RIA）の名前が出てきた瞬間に、


なるほど、そういうことか


と出来レース疑惑が、にわかに現実味を帯びてくるのと同じく、


湯浅教授の名前が出た瞬間に、TSUTAYA図書館ウォッチャーの誰もが


なるほど、そういうことか


と膝を打つような人物なんですね。


「御用学者」などという表現が果たして、湯浅教授にもあてはまるのかどうかまではわかりませんけれど、


少なくとも、図書館の専門家のなかでも、一二を争うくらいカルチュア・コンビニエンス・クラブが運営する図書館を高く評価する学者先生であることは、異論のないところだと思います。



わかりやすいところで言えば、図書館界最大のイベントとして知られている図書館総合展では、2012年から5年連続で、カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営する公共図書館についてのディスカッションのコーディネイターを勤めているのが湯浅教授なんです。


で、そういう人物を選定委員に据えている門真市の意図というのは、もうミエミエなんですが、


これが単に「ツタヤ図書館に好意的な学者先生を呼んできた」だけにとどまらないのが、この湯浅教授が、なんと裁判でもCCC応援団として活躍していたことなんです。



2016年2月、武雄市民が、蔵書購入で違法な支出があったとして、当時の責任者だった樋渡啓祐前市長らに約１９００万円を賠償請求するよう武雄市に求めた二度目の住民訴訟を提起。その際に、湯浅教授（当時、立命館大学文学部教授）は、訴えられた被告の武雄市サイドの要請を受けて、CCCを擁護する内容の意見書を提出（2017年9月）しているんです。



公害を出した企業を弁護する意見書を提出した医師を思い浮かべてください。その医師が自らの研究成果と信念に基づいて「その企業には責任はない」と主張するのは、まぁ、正しい行為だといえるでしょうけれど、


もし、その医師が別件で公共事業を担う事業者の選定審査員を務めていて、裁判で弁護した企業に高評価をつけていたとしたら、みなさんはどう思われるでしょうか。


なるほど、その医師を選定委員にした主催者側が特定企業に有利になるようにセッティングしたのではないのか？


と捉える人が出てきても、なんら不思議ではないですよね。



国の審議会などでも、


誰を委員に据えるかで、ほぼ結論の方向性は決まってくる


とい言われるように、自治体の指定管理者選定の場面でも、自分たちの都合のいい意見を言ってくれる先生を選べば、出来レースていうのは、いとも簡単にできてしまうのかもしれません。


ご参考までに、武雄市民の方がそのときの意見書をツイートされた画像を以下にまとめておきました。


これに対しては、TSUTAYAウォッチャーから「事実とは異なるとんでもない主張をしている」と厳しい批判が寄せられたのは、いうまでもありません。






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