2020年12月22日火曜日

CCCの魔の手から逃れた宇部市の“地雷”

 

こんにちは、日向です。


このところ、新たにツタヤ図書館ができることが決まった熊本県宇城市と大阪府門真市の話題が続きましたので、


本日は、奇跡的にといいますか、市議会の良識派議員によって、ツタヤ計画を土壇場で覆した宇部市のことについて書いておきたいと思います。


井筒屋が撤退した跡地のビルを改修して、カルチュア・コンビニエンス・クラブがプロデュースする“ツタヤ図書館もどき”の設置条例が議会で否決された直後、久保田后子市長が突然辞任(病気を理由に)したのが10月のこと。


11月22日に市長選が行われて、前市長の後継者を破って当選したのが現在の篠崎圭二市長です。


で、早速、新市長になったことで、前市長時代に隠蔽されていた不都合な事実が少しずつ出てきました。



私も、市民の方からこのウワサを聞いて、文字通りぶっ飛んだのが、以下の話です。



旧井筒屋の改修費は、29億円と議会に報告されていたが、実は、50億円近くかかる計画だった




何がスゴイって、和歌山市の市民図書館の新築費用が30億円、最近決まった門真市も図書館の入った複合施設のこれまた新築費に50億円


と言われるなか、宇部市の場合は、デパートのあった古いビルを改修するのに50億近くもの費用がかかるというんです。


いったい、なんでそんなに巨額の費用がかかるのか不可解というのがまず第一点。



そして、そのことを隠して、議会を通すために29億円と偽った数字を出していた市の幹部職員の行為にも驚かされたのがもう一点。



関係者によれば、とりあえず29億円で議会で承認さえされれば、あとから、いくらでも理由をつけて追加の費用をのせることはできる――とのこと。




CCCが関与する事業は、いつものことながら、とにかく常識はずれにカネがかかるのは有名です。


2015年、市長の独断でツタヤ図書館を誘致しようとしていたた愛知県小牧市のケースでは、CCCの非常識な図書館運営手法もさることながら、建築費の50億円はバカ高いのではないのかということも原因で、建設計画が住民投票で否決されました。


宇部市は、建物は新築ではなく、リフォームなのにそれと同額なんですよ。いったい、なにがどうなっているのでしょうか。


古い建物の耐震性を補強するためにカネがかかるのならば、最初から取り壊して新築する計画にしたほうが、市議会の理解も圧倒的に得やすかったはずなのに、どうして、わざわざ古い建物にこだわったのかは、大きなナゾですね。




実は、宇部市で前から心配しているのが、CCCとの契約上、何か密約があったのではないかっていうこと。



たとえば、愛知県小牧市では、CCCとの契約を解除するために違約金を払ったのではないかと言われていました。


宇部市でも、すでにCCCと連携協定は締結していましたので、その契約内容に、こまかーい字でなんか「毒」が盛られているのではないのか、その可能性は否定できないですよね。



そうすると、一連の契約のなかに、もしかしたら建設費29億円ではない数字があったり、あるいはなかったりするのではないのか。


などと疑心暗鬼になっておりました。



もうひとつ、すんでのところでCCCの魔の手から逃れた宇部市でしたが、ある市議会関係者によれば、


市長退任の引き金となった9月28日の施設条例を、なにがなんでも否決に持ち込まなければならなかったのは、


単に、計画に費用がかかりすぎるだけではなく、もし、そこで設置が決まれば、


CCCを指定管理にすることを議会は拒否できないともとれるような契約が紛れ込んでいたからだそうです。


施設の設置条例ですから、それが通っても、CCCの指定管理者の選定時に反対すれば、「ツタヤ図書館もどき」はできない


そう安易に解釈していると、いや、それはできません。CCCが選定されたら、議会承認は必要ありません。


そう言われかねないような、とんでもない落とし穴が潜んでいたというんです。


そうした隠されていたことが、これからバレるのを恐れて前市長は突然辞任したのではないのかと言われているほどです。


いや、ほんとに「CCCの魔の手」から逃れて、ほっとしている宇部市なんですが、


市長を変えてもまだ、前市長時代の、目に見えない「地雷」といいますか、落とし穴がどこかに埋まっているかもしれないので、本当に怖いですよ。


ツタヤ図書館計画というのは。


さらにRIAについても書きたいことがあったのですが、長くなりましたので、その点はまだ後日にします。


よろしくお願いいたします。



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