こんにちは、日向です。
昨日、大阪府・門真市がカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者に選定した件で、情報開示請求を行いました。
請求したのは、
・CCC選定のプロセスがわかる文書
・景品表示法違反で消費者庁から1億円の課徴金を課せられているCCCの公務受託者としての適性を検討したことがわかる文書
――です。もちろん、即日受理はされましたが、和歌山市と同様に、市外在住者は、開示請求ではなく「開示申立になる」(不開示に対して不服の申し立てはできない扱い)そうで、タイトルをそれに変えて受理していただきました。
CCCが違法行為を犯している件については、12/10に図書館と美術館の指定管理者にCCCを選定した熊本県宇城市にも同様の開示請求をしています。
これ、かなり表現がしつこいんですけれど、門真市の請求では、あえて付け加えたのが以下の一文です。
TSUTAYAとCCCは別法人なので問題なしと判断した場合は、過去の判例等から大企業グループ本社において系列企業が違法行為を犯した際の責任について、法人格否定の法理等に則った検討をしたことががわかる文書
単に、同社の違法行為について検討したのかだけですと、そのような検討をしていないので「不存在」という回答になると予想されますので、
今回は先回りしまして「過去の判例等から大企業グループ本社において系列企業が違法行為を犯した際の責任について、法人格否定の法理等に則った検討」という文言を加えました。
「法人格否定の法理」とは、簡単に言いますと、「形式は、別会社となっていても、その実態は親会社が支配している場合には、親会社と一体とみなして、別会社の行為に親会社が責任を持つ」というものです。
特別な理論ではなく、多少企業経営のことをかじっている人ならば誰でも知っているような、ごく基本的な法律知識です。
この法理を前提とすれば、㈱TSUTAYAの法人格は否定され、同社が行った行為の責任は親会社のCCCが持つということです。
そもそも違法行為を犯した㈱TSUTAYA(2020年4月からは㈱蔦屋書店に社名変更)は、CCCの100%持株会社であり、代表権は、CCC増田宗昭社長が持っていますので、
違法行為を犯したTSUTAYAは、指定管理者に応募してきたCCCとは別会社なので問題ない
という判断そのもが根本的に間違っています。
そこを検討したうえでも、なお「CCCはわが自治体の大切な公共施設を運営する事業者にふさわしい優れた実績を持っている」
と判断されたのであれば、その根拠を示せ
としたわけです。
まあ、あのーこんなことを、いまさら書かなくてはいけないこと自体がかなり異様なことで、どこの大企業でも、子会社が犯した不祥事の責任は親会社が取るのが当たり前です。
不祥事が発覚した時点で、即刻親会社の社長が会見を開いて、報道陣の前で謝罪をし、その責任をとって親会社の社長が辞任するというのがお定まりのパターンになっています。
これまた何度も繰り返しますが、同時期に燃費データの偽装で消費者庁から措置命令を出された三菱自動車がその後、どれほど世間の厳しいバッシングにさらされたのかと比べてみたら、ことの重大性がよくわかると思います。
ちなみに、燃費データの偽装に手を染めたのは、検査を専門に行う三菱自動車グループの関連会社でしたが「別会社がやったことで本社は関係ない」と、取引先が擁護してくれるはずがありません。
CCCは、そのような世間一般に行われている謝罪を、一切行っていません。これまで何度も書きましたが、措置命令を受けたTSUTAYAが自社サイトで謝罪文を掲載しただけでした。
その後、消費者に対してどのような弁済措置が取られたのか、または、消費者庁から求められた違法行為のあった期間中に当該行為によって売り上げた額の詳細な報告や課徴金の納付は完了したことなどの経緯も、これまで発表された形跡はみあたりませんでした。
私がこの件に拘っているのは、おおやけに虚偽広告を認定された企業が
図書館をはじめとした公共施設の運営者の公募に応募する際に行っている自社アピールには、たぶんに虚偽の内容が含まれているのではないのかと思われるからです。
たとえば、丸亀市にCCCが提出した自社が受託している自治体での来館者数等の実績についての数値からして「ウソ八百では?」と疑われています。【※1】
で、今回、門真市で行ったプレゼンや宇城市で行ったアピールについても、
ウソ八百ばかりアピールしているのではないのか?
そうみられても仕方がないということなんです。
自治体は、首長と議会の勢力によって、受託事業者をどこにするのかというのは、かなり恣意的な進めることができるのは、ツタヤ誘致に限らず、どこでもありますけれど、
消費者庁から措置命令を出されて1億円も罰金まで科せられた事業者を「問題ない」として申請を受け付けたあげく、その企業についてロクな審査もせずに決定しましっているのではないのか。社長が逮捕される前のジャパンライフだって、公務に応募できてしまうのではないか
ということです。
ですので、ツタヤ図書館問題というのは、もはやここに至っては、
指定管理者制度の是非だとか、CCC運営の図書館が空間デザインが素晴らしいとか、年間何十万人の入館者があるとか、利用者の8割が満足しているとか、開館日を増やしたとかは、どれも些末な話になってしまい、虚偽の疑いのある内容をアピールしてる違法企業を不当に選定している事案ということになっているんです。
そこには、もはや議論の余地などありません。
もちろん、ときには間違いを犯してしまうことは、どんな企業にもあることですが、
少なくともわれわれの社会では、もし間違いを犯したらトップが出てきて経緯を説明のうえ謝罪をし、深刻な事案であれトップは辞任。さらには、第三者委員会を立ち上げて調査を行ってその結果を発表する際には、再発防止策まで示すというのが通例です。
そこからはじめて信頼回復への道筋がつけられるわけです。
そういうことが一切行わない企業も確かに存在します。「竈の灰まで自分のもの」とがめつくふるまうオーナー企業の経営者です。
しかし、そういう企業におおやけの施設運営を、ありがたがって任せる自治体はありません。
われわれの税金がその企業に流れることもありません。
ところが、ことツタヤ図書館に関しては、社長が黒と言ったら白いものも黒になるような個人商店のような企業に巨額の税金が流れていくわけです。
あなたは、そういうことを許せますか?
.
景品表示法違反で2018年5月に消費者庁から措置命令を出された㈱TSUTAYA(2020年4月に蔦屋書店とに社名変更)は、カルチュア・コンビニエンス・クラブが100%株式を所有
景品表示法違反で2019年2月に消費者庁から39億円を不当に売り上げたとして、1億1753万円の課徴金を課せられたた㈱TSUTAYA(2020年4月に蔦屋書店とに社名変更)の代表権を持つ会長は、カルチュア・コンビニエンス・クラブの増田宗昭社長 |
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