2021年8月27日金曜日

和歌山市が南海電鉄に払った5年間の補助金を集計（2）


こんにちは、日向です。


先日アップしました和歌山市が新しい図書館を建てるにあたって、南海電鉄へ支払った補助金（国、県の分も立て替え払いしていた）について、都市再生課の確認が取れましたので、再度、修正した合算表を掲載しておきます。


↓前回の記事


　　●都市再生課・南海電鉄への補助金支払い210827修正版


（2021/10/6　注釈）和歌山市都市再生課の指摘を受け、本文末尾に再度修正した表を掲載した。

（2021/11/5　注釈）和歌山市都市再生課の指摘を受け、本文末尾に再度修正した表を掲載した。


都市再生課の担当者によれば、


「一度決定した補助金について、あとから「確定」または「変更」するようになっているので、これらをすべて足していくと、一部二重計上になってしまう。正しい額は、この130億円（日向注釈:当初、開示された書類記載の金額合計）の半額くらいになるはず」とのことでした。なので、担当者に確認のうえ「決定」部分を抜いた表に修正しました（間違いがあれば、こちらも再度修正していきます→本文末尾に10/6に再度修正した表を掲載）。



それは、ある程度予想はしていたことなのですが、この合算表を最初に作成した際に、まったく予想していなかったことがひとつありました。それは、


和歌山市が払った南海電鉄への補助金額のなかには、新しい図書館の建設費用は一切入っていない


ということでした。



あらためて考えてみたら、当たり前なんですね。


ターミナル駅をリニューアルする鉄道会社への自治体の補助金ですので、そこに図書館の建築費が含まれているわけないんです。



和歌山市では、図書館の建設を南海電鉄に委託しまして、駅ビルを建て直すのと一緒に施工するようになっていました。


なので、補助金ではなく、和歌山市としては、その建物完成後の買取費用になるわけなんです。



で、当初の計画では30億円と言われたその買取額の詳細を知るには、どうしたらいいのか？


と、その前に聞いておりましたところ、都市再生課からは、


うちでは文書を管理していないので、市民図書館を管轄する部署へ直接開示申出をしてほしい


と言われたんですね。


なるほど、図書館を管轄するのは、教育委員会事務局の中にある市民図書館（2019年12月のCCC指定管理者以降は、読書活動推進課）になりますので、そちらに請求しないといけないのか。



というわけで、早速、読書活動推進課に、南海電鉄からの図書館買取額がわかる文書を請求しました。


すると、今度は読書活動推進課でも、またおかしなことを言われたんですよ。



提出された公文書開示申出は、教育委員会宛になってなっていますが、それとは別に、同じ請求内容で和歌山市長あても申し出書も出してほしい



あれれ、だったら都市再生課は、図書館買取費用も把握しているはずなので、うちとは別に読書活動推進課にも出してと言えばいいものを、それはすべて教育委員会の担当部署で管理しているみたいな言い方をするのって、とってもヘンだと思いました。



すみません。ややこしくて。


で、今回、南海電鉄への補助金総額は、私が試算した半額の約79億円（10/6再度修正の結果68億円）だということがわかりましたけれども、それに図書館買取費用30億円を加えると、それだけで約100億になる計算です。



南海への補助金のうち、国や県の分はた、先に和歌山市が立て替え払いしているだけで、あとから回収できるということでしたが


国からの駅前再開発の補助金って、32億円にしかならないんですよ。


それとは別に和歌山県からの補助金14億円がありますが、和歌山市民にとっては、その県費も実質は自分たちの足を食っているようなものです。


一方、図書館買取費用のほうは、総額30億円のうち国が半額補助してくれるらしいので、和歌山市の自己負担は15億円。



すると、和歌山市が払った100億円のうち、国が負担してくれるのは、32億円＋15億円の47億円にすぎません。



残り53億円もの金額が、ズッシリと今後の和歌山市の財政にのしかかってくるわけです。


加えてツタヤ図書館としての開業準備費用に1.1億円（和歌山市・開館準備情報開示　）、書架など建物の内装費に3.3億円（94億円を仲間で山分け？）、新システム導入費に3億円もかかったうえ（和歌山でCCCの巨額システム費可決！ ）CCCには毎年指定管理料3億円（臨時窓口に1億円　）と、なんかとんでもない巨額のカネが、市駅前に図書館をつくるためだけに注込んでいる実態が、次第にみえてきました。



後日、図書館の買取費用についての開示も出てきましたら、改めてご紹介したいと思いますが、


当初、市駅前に図書館を無理やりにでももってきたら、国からの補助金をたくさんもらえて、超オトク！


ととらえたはずの執行部の皮算用は、果たしてどこでどう狂ってしまったのでしょうか。


国の補助金使えば、15億円ポッキリで新図書館建てられますよ


と言われていたのは、まるで歓楽街のぼったくりバーのセリフみたいに聞こえてしまうのは、果たして私だけでしょうか。


【2021/10/6追記】

再度、和歌山市都市再生課の担当者に、冒頭の計算表の確認をお願いしましたところ「変更分はすべて除いてください。そうすると当初の計画通り64億円なるはず」とのことでしたので、再度計算してみましたところ、以下のように合計68億円という金額になりました。「64億円」にはならず、修正分は入れない理由がいまひとつ不明確なので、再度、出納課に開示請求をして、その確認結果が出るまでは、前回の計算も削除せずに残しておきます。



【2021/11/5　15:45追記】

10/11にビジネスジャーナルの記事を出す直前に何度か、上記の補助金額について、和歌山市都市再生課に再度確認をお願いしましたが、担当者の方がご不在でしたので、この合計額を記事に掲載する旨を伝言しましたが、ご返事をいただけませんでしたので、そのまま掲載しました。

さきほどようやく担当者の方とお話ができまして、


“2019年3月18日の399,996,000円は、繰越しの関係で重複しているので、これを除いた額が南海への正確な補助金合計額である”


との確認が取れましたので、改めてその修正した表を以下に掲載しておきます。


●和歌山市、南海電鉄への補助金20211105修正版





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