2022年1月13日木曜日

図書館の鑑定結果を出さない和歌山市

 

こんにちは、日向です。



本日は、和歌山市民図書館の新築移転にかかわる費用についてのご報告です。


1月11日に、和歌山市が南海電鉄に払った市民図書館の費用についての資料が一部開示されました。


まずは、下の書面をみてください。







・施設建築敷地の権利に係る負担金の額は、6億9,525万2,800円


・施設建築物の権利に係る負担金の額は、27億6,212万800円


――となっています。


土地代が約7億円、建築費が27億でトータル34億3800万円かかっていることが、ようやくわかりました。




ちょっとややこしいんですけど、これがどういう経過で出てきたかということから説明しておきます。


2015年、南海電鉄・和歌山市駅前に市民図書館を新築移転すると決まったときに、


建物は、和歌山市が南海電鉄に委託して建ててもらって、完成後に、南海から買い取る計画と報道されていて、それについて、南海に随意契約で委託するのはおかしい、和歌山自ら土地を取得して建築するべきではないのかとの批判報道がありました。





この報道を元に、私は「南海から図書館を買取りした費用の総額と、詳しい内訳がわかる資料」を開示申出(市外在住者は、不服申立のできる開示請求ではなくこれになる)していたんです。



すると、市民図書館を管轄する、市教委の担当部署である読書活動推進課から、こう言われました。



市民図書館は、南海から買い取ったわけではない。あくまでも市は負担金を払った形になっている


えっ、新聞報道では、完成後に買取りとなってたのに、どうして?


と疑問をぶつけたんですが、担当者レベルでは、それについて納得のいく説明がなかったため


じゃあ、とにかくそれについてわかる資料を開示してくださいよ


ということで出てきたのが、今回の文書です。



また、そのときに、一緒に開示をお願いしたのが、その買取費用なのか負担金なのかが、市場価格からみて適正であると判断した根拠も一緒に開示してくれるようお願いしていたんです。


すると、どういうわけか、正式の開示ではなく、情報提供として文書をメールで送るので、開示申し出は取り下げてほしいと言われまして、なんでだろうと少し疑問に思いつつも、メールで送ってくれるのなら、そちらのほうが早いので好都合とばかりに、その通りにしたんですね。



いま思えば、これがおかしな開示のスタイルになった原因なのではないのかと思うんです。というのも、情報提供にしたら、正式な決裁文書を出さずに、説明文だけで済むからです。





もう一度、開示文書をみてください。これみても、買取りと負担金の違いについての説明はなにもありませんので、当初の疑問にはまったく答えてくれてないんです。





ただ、34億円のうち、7億円が新たに土地に係る費用であることが判明したのは、唯一の収穫でした。



聞くところによれば、もともと和歌山市は、市駅前に駐輪場部分の土地を所有していたらしいのですが、それだけではとても図書館全体の敷地を賄えるはずはなく、追加で土地を取得しているはずと思っていたのが、それが7億円の負担金という形で出てきました。


とすると、和歌山市民図書館の実質的な建築費は27億円ということになりますね。


この金額は、一昨年、山口県宇部市が井筒屋のあったビルを改修してツタヤ図書館もどきにするのに29億円かかるとされていて、あとから実は総額50億円かかる見込みだったことなどからすると、かなり安いのではないのかと思わざるをえず、とすると、和歌山市と和歌山県で南海に32億円もの補助金を出したことと合わせて、なんか裏のカラクリがあったのではないのかと、つい勝手な邪推をしていました。




で、この件については、改めて読書活動推進課にお願いして、再度、一般の市民にもわかるようにこれまでの経緯も含めて説明してくれるようにお願いしておきました。




次に、もうひとつ不可解だったのが、その図書館取得費用34億円が市場価格からみて適正であると判断した根拠についての開示です。



この部分を引用してみます。






都市再生課が不動産鑑定士に依頼をして、この部分についての参考価格を取得していること、そして、その参考価格から、和歌山市が取得した金額は妥当であると判断したということが書かれています。



ふーん、そうですか。で、その参考価格の鑑定結果がこの後につづくのかと思って、当該PDF文書を下までスクロールしていきましたところ、このあとには何もないんですよ。結局、情報提供として、送られてきたのは、このペラ一枚だけだったんです。


これでは、とても「なるほどそういうことなのか」と理解には至らなかったため、担当した都市再生課に問い合わせてみました。


以下そのときのやりとりです。



――これ、どなたが鑑定したんですか?


それは申し上げられません。


――えっ、どうして?


契約で、そういうことになっているんです。


――はぁ、じゃあ、鑑定書もないんですか?


いえ、鑑定書はありますが、それは契約上、許可なく第三者に開示することができないんです。



――そうなんですか。もしかして、不動産鑑定というのは、業界の慣例でそういうことになっているんでしょうか?


まぁ、そうですね。


――でも、あれだけ巨額の公金を使っておいて、その費用が妥当だったかどうかの根拠も出せないで、市民の理解は得られるんですか?


……。



――和歌山市の情報公開条例にも、情報公開の目的として「市政に対して、市民の理解を得る」ということが明記されているはずですが。それは秘密というのはおかしいんじゃあないんですか? 議会ではちゃんと説明して承認を得ているんですよね。


はい。鑑定結果をみせてかどうかまではわかりませんが、議員には詳しく説明して理解していただいています。




――不動産鑑定士との契約はどうなっているんですか?



第三者に開示するときには事前に承諾を要するという文言が入っています。


――でしたら、その不動産鑑定を担当した会社なのか鑑定士さんに、開示していいのかどうか聞いていただけますか? それでもし許可が得られたら、私個人に開示しなくてもいいですから、市のサイトのなかで、市民の方が誰でもみれるように公開していただけませんか?



わかりました。検討してみます




ということになりました。【※1】




本当にいつものことなんですが、なんのために情報公開が必要なのか、その目的がなんのかということを踏まえて開示していただければ、こういう無駄なやりとりはしなくてもいいんですけれど、


どうしても公開できない特殊な事情があるのか、それともあれこれ言われるのが嫌なのかわかりませんが、黒塗りしたり不開示になったり、あげくのはては議事録やメモを作成しなかったり、作成したはずなのにゴッソリと途中抜いて開示したりと、和歌山市には、もう何年も、姑息なことばかりされているような気がします。



こういう面倒なことをひとつずつチェックしていくのが議会であったり、市議会の議員さんの仕事だと思うのですけれど、市民図書館に関しては、建築費に誰も関心をもってないのか、基本的な資料さえ求めていないことが不思議でなりません。



また、検討結果が出ましたら、お知らせします。



よろしくお願いいたします。


【※1】2022年8月16日追記

先ほど、和歌山市都市再生課に別件を問い合わせたついでに、和歌山市民図書館の不動産鑑定士による鑑定結果は開示されるのかをお聞きしましたところ、

「担当した不動産鑑定士の会社に問い合わせたところ、この件に関しては公開しないでほしいと言われたので、もし開示請求があっても開示できない。また、その不動産鑑定士事務所の名前も言えない

――とのことでした。


権利変換計画ってなんですか? へつづく



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2 件のコメント:

  1. 正直な話、図書館側は現在の読書活動推進課の人も含めて基本的にCCC関連や
    本館移転の話には全面的に反対で出来る限り市長や市議に考え直すように
    資料集めて上申してたんですよ。
    でも、市議の上の方も市長もCCCというかスタバ引き入れて賑わい創出しか
    頭になく、君たちの仕事は「つつがなくCCCに図書館業務を引き継ぐことで
    それに沿うように便宜を図れ」だったので基本、宮路さんや他の職員の議事録も都合悪いのは正式には提出しない… 残ってないのは都合の悪いものを廃棄したからというより正式文書として上がってないからだと思います。
    市長の決定有りきでそうなるように資料作っていくので矛盾や不都合が出るのも当たり前で「なんでそうなったの?」に対して「市長命令だったから」とは答えられないのでしどろもどろになったり、誤魔化したりになったんだと思います。
    なので尾花市長が市長でいる限りは絶対確定的な資料は出てこないし尾花さん引退後には当時の事情知る人はみんな他の課に行ってるか退職してる状態かと・・・
    次の入札時にCCC以外に運営が移るならぜひ復職したい元司書ですが武雄見る限り無理だろうなぁと・・・ 現在別の職場で有期雇用に甘んじています。

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    1. コメントありがとうございます。そういうなかで、やはり職員としての良心というのは、みなさん持たれていると思います。なので立場上、命令に従うしかないのでしたら、匿名で結構ですので、黒塗りされていない文書を、ぜひご提供ください。また当時のメール等連絡文が残っていましたら、どこかにそっと置いておいてください。私が回収して、提供者不明として公開しますので。CCCとの日常的なやりとりの記録や会議メモなども、どこかに残っているはずと諦めていません。重要なのは、当時なにが起きたのかという事実です。宮地さんの一連の対応からは、事実をただ隠蔽しようとする保身しか感じられませんでした。

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