2021年2月20日土曜日

ついに審査会答申を受け入れた和歌山市の密室談合ペーパー


 こんにちは、日向です。


本日は、かねてよりお知らせしておりました、和歌山市の第一次審査請求についてです。



和歌山市内の市民団体が、新しい市民図書館の指定管理者にカルチュア・コンビニエンス・クラブが選定されたプロセスについての情報開示が不適切だとして、市に全面開示するよう審査請求を行っておりました。

詳細は、黒塗りに不服申立した和歌山市民の1000日　に書きました。


2018年2月1日に審査請求が行われ、和歌山市情報公開・個人情報保護審査会が何度か開催されて審理された結果、答申結果が和歌山市に出されたのが昨年9月のこと。


あまりにも黒塗り部分が多く、企業秘密とした部分について、すでに公表されている部分や、公務を担う事業者として応募してきた以上は説明責任を果たすべきとして、一部は開示すべきとの結論が出されました。当然ですよね。


で、すぐにでも、その答申内容に沿った開示が改めてされるのかと待っておりましたが、待てど暮らせど、市民団体にはなんの連絡もありませんでした。


おいおい、市教委は、シカトすんのかよ！


そう思ってた矢先の1月中頃のこと。ようやくそれが開示されたと市民団体の方からご連絡をいただきました。



先日、その改めて開示された資料を入手してスキャンしましたので、これから順次ご紹介していきたいと思います。





和歌山市審査請求結果1コピー.pdf




本日は、とりあえずCCCが市民図書館の指定管理者公募時に提出した応募書類をアップしておきます。


和歌山市審査請求裁定書0002CCC提案コピー.pdf


審査請求のプロセスがわかる資料↓（こちらに元の黒塗り多い文書があります）

和歌山市審査請求コピー全文



開示された内容は、ざっとみたところでは、


えっ、なんでこんなのを黒塗にしてたの？　企業秘密でもなんてもないじゃん


というところばかりで、市民団体の人にお聞きしたところ


だから出したんでしょう


とのことでした。で、相変わらず核心部分は、真っ黒なままでした。



奇しくも世間では、女性蔑視発言で東京五輪・パラリンピック組織委員会会長職の辞任を余儀なくされた、森喜朗氏の後任選びが、またまた密室談合で決められるのではないのかとの厳しい批判が巻き起こっていました。


「密室談合」というのは、TSUTAYAの本部・カルチュア・コンビニエンス・クラブを選定したツタヤ自治体では、もう「恒例行事」といっていいくらい、毎度毎度行われている光景なんです。


「密室談合」批判を必死でかわそうとして、2017年11月に公開プレゼンまで行った和歌山市の指定管理者選定プロセスでしたが、その選定プロセスを開示した文書の重要部分がことごとく真っ黒だったわけですから、


“やぶへび”とはこのことで、


やっぱり、出来レースだったんだ


との批判は余計に高まりました。


そこで今回、市民による不服申立・審査請求が行われたわけですが、


結果が出るまでに、最初の開示請求から、ゆうに3年を超える月日を要したというのは、


「市民が諦めるよう、卑劣な時間稼ぎをして、情報公開制度そのものを骨抜きにしている」との批判は、免れないと思います。


でも、だからといって、何もせずに諦めていたら、ますます「密室談合」的な行政が蔓延ってしまいます。


市民は、つべこべ文句言わずに、オシャレな図書館風商業施設でコーヒー飲んでろ！


ということなんでしょうね。事実、まったくその通りになっています。



しかし、今回、諦めずに市民団体の方が審査請求をしたことによって、開示内容は、とても満足のいくものではありませんでしたが


審査会において、不開示が一部不適切であったことが認められたことで


ひとつ新しいトビラが開かれたと思います。



一昨年、同じく和歌山市が南海電鉄との会議資料をほぼ全面黒塗で開示した件で、和歌山市長を国家賠償で提訴した、林よしなりさんが、こうおっしゃってました。


自分が住んでいる大阪府阪南市（和歌山市内にあるのは自ら経営する会社）でも、当初、情報開示請求しても不開示ばかりだったが、いくつか裁判をしているうちに、次第に開示されるようになり、いまでは、市はほとんど黒塗なしに全面開示するようになった。


そういう意味では、まだまだ道程は遠いですけれど、和歌山市も情報公開正常化への第一歩をスタートしたと言えるのではないでしょうか。



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