2024年10月7日月曜日

カバーデザインに隠された絡繰り

 

こんにちは、日向です。


先日お知らせしました新刊は、いよいよ今週末(10/11金曜日)に書店発売です。


見本刷りを版元からいち早く送っていただきまして、先週、早速開封しましたところ、本の装丁でちょっとビックリするようなことがありましたので、本日は、その点をご紹介しておきたいと思います。


下をみてください。




本来は地味な新書版のはずなのに、カバーがギョッとするような黒塗りイメージのデザインでしたので、


これは、なかなかめだつなぁと感心しておりましたところが、さらに、そこには、現物を手にとってみないとわからないカラクリがひとつ隠されてしました。


よくみると、カバーの天地に、縦じまの模様が少しだけ、はみ出てているのがわかりますでしょうか。







なんかヘンですよね?


そう思って、カバーをとってみると、カバーの下にもう一枚カバーがあり、その模様が見慣れた朝日新書の統一デザインでした。






二重カバーなの?


と思いますが、そういえば、編集部から


“オビのデザイン案です”


として、送られてきた画像がこの黒塗りイメージ画像でした。


そう、カバーだと思っていたのが、実は、これ、オビなんです。ふつーの本のオビは下のようになっています。


こちらがフツーのオビ。本の下部に、着物の帯のように本体をグルリと巻いている。ここにキャッチコピーなどが印刷されているのが一般的。




“拡大オビ”といいますか、“全面オビ”といいますか、私も長年本の出版にかかわってきましたが、こんなカラクリのカバーは初めてみました。


一枚目のカバー(オビ)を外したところ


二枚目のカバー(これが本物のカバー)を外したところ


「全面黒塗りで開示された公文書の闇」をイメージしたつくりになっていて、これ考案した編集者(デザイナーさん?)は、エスプリがきいているといいますか、なかなか、こころにくい仕掛けを考えたものだと感心しました。


というわけで、本日は、中身の紹介ではなく、取り急ぎ、新刊のカバーデザインのみお知らせしました。

電子書籍も便利ですが、ぜひ、書店で手に取ってみていただれば幸いです。


よろしくお願いいたします。





「黒塗り公文書」の闇を暴く (朝日新書) 新書 – 2024/10/11 日向 咲嗣 (著)