2020年11月9日月曜日

和歌山市、ツタヤ分類導入プロセスは不作成

 

こんにちは、日向です。


先日来、お知らせしております和歌山市の情報開示の件、

本日は、ひとつ重要な不開示決定について書いておきたいと思います。


それはツタヤ分類についてです。



結論から述べますと、和歌山市教委は、新しい市民図書館に


CCCの独自分類を導入したことについて

ただの一枚の記録も残していないことが私の開示請求によって判明しました。







図書館という社会教育機関にとって、「分類」は、いちばん大事な骨格といいますか、骨組み部分です。


それを、たとえ館内の一部分であっても、一般の図書館が採用しているスタンダードな日本十進分類法(NDC)と異なる分類法を導入するにあたっては、


・部内でよく協議をし、CCCとも打ち合わせをし、


・場合によっては、諮問機関である図書館協議会にも諮問をして、委員たちの意見をもとに答申を出してもらう


・その答申内容を教育委員会に報告をし、教育委員会でも、それについての意見を聞く


・再度それで決まったことをCCCと話し合って独自分類の導入を進めていく


というのが、おそらく本来のあるべき手続きだろうと思います。


当然、それぞれの組織の長による決済もなければなりません。


ところが、そういったブロセスがわかる文書が、和歌山市には一切存在しないと言っているのです。


なぜならば、作成していないから。






信じられます? じゃあ、誰がCCCの独自分類導入を決めたんでしょうか? CCCが勝手決めたんでしょうか? 黒川検事長の定年延長問題のように、市教委内部で「口頭決裁」でも行われたのでしょうか? 


指定管理者制度は、施設のハコモノの運営を任せる制度であって、図書館の骨格部分である分類を自由に変えたりする権限は、民間企業である指定管理者には与えられていません。






以前、和歌山市騙し討ち事件 のなかで、この間の経緯について詳しく解説しました。



簡単に説明しておきますと、


CCCが受託した他のツタヤ図書館において導入した、CCCの独自分類=いわゆるラライフスタイルがあまりにも評判が悪かったため


和歌山市では、市民から反対運動が起きないよう、「2階だけ独自分類にさせてください」とCCCがプレゼンをしていました。


これを受けて、いつのまにかそれが決定事項のように扱われてしまい、市民がツタヤ分類を導入しないよう何度申し入れをしても


当時の坂下館長は「心配には及びません。2階5万冊だけですから」と回答していました。


ところが、今年6月5日のフルオープンになったてみたら、2階は7万冊に導入。さらには、4階の児童コーナーまでも、CCCが運営する他館とほぼ同じ独自分類が導入されていました。



市民としたら、ざけんじゃねえよ! ちゃんと約束守れよ!


と怒り心頭に発するような出来事でした。


で、そのときのプロセスがどうだったのかを改めて文書でみてみたいと開示請求をしてみたら、


不作成のため不開示とする


と言うんですから、これはもう法治国家ではないですね。


誰かトランプ大統領のような王様然とした権力者がいて、その人が思いつきで、


そうかそうか、じゃあCCCさんそれやらせてあげるよ


と言って許可をして、その許可をした文書も一切残さずに、民間企業のやりたい放題にさせたと言っているような話です。


こういうのは、法治国家ではなく、人治国家と呼んでもいいかと思います。


しかも、このケースでは、それを決めた「王様」が誰なのかすら、わからないんですよ。


先日も、市民図書館に出店しているスタバと蔦屋書店の家賃が相場の数十分の1以下の激安だったことも


いったい、誰がそれを実質的に決めたのか、わからないと申し上げましたが、それ以上に恐ろしい出来事です。


もう和歌山市では、最低限必要な行政の責任すら放棄してしまったように思います。


言い訳といいますか、取り繕った文書すら出せないことに、市教委の責任者は、行政マンとしての矜持を完全に捨ててしまったのでしょうか?



すみません。ついコーフンしてしまいました。まとめておきます。


CCCの独自分類が2階のみならず、4階の児童書コーナーでも導入されたことについては、


もともと旧図書館でも、標準の日本十進分類(NDC)は使っておらず、新図書館へ移転するにあたって、CCCと協議を重ねた結果、CCCのライフスタイル分類とも異なる、まったく新しい分類を考案して、それを取り入れた(和歌山市騙し討ち事件)


と担当者の方が言っていたのですが、そのことについての決裁はもちろん、協議した記録も一切作成していないということですから、担当者のこの発言を証明するものは、結局なにもなかったということになるかと思います。


さらにいえば、「2階は独自分類導入」についても、発端は、2017年11月に行われたプレゼンでCCCの発言なのですが、その記録については、すべて不開示となっていて、こちらもなんの記録も残っていません(市民の方による審査請求の対象になっています)


あとからとってつけたように、ウソ八百をならべたてているんだろう。市の誰かが、CCCから小判の入ったお歳暮でももらって便宜をはかっているんじゃあないのと、疑われても仕方ありません。そういうこともなにもないのに、CCCの言いなりにしてしまったのでしたら、和歌山市という役所全体が壊れていると言っても過言ではないと思います。




ところで、CCCの独自分類の全体系がわかるものとして


ライフスタイルジャンル表


というのも請求して、こちらは無事に出してもらいましたが


あとで、これどのようにして作成されたのかを担当した方に聞いてみましたところ、こう言われて、もう一度アゼンとしました。


日向さんがやられたのと同じように、市民図書館のサイトから蔵書検索するときの分類をひとつひとつ抜き出していったんです



えっ、私は児童の大分類と中分類だけでも、手間暇がかかりすぎて途中で断念しましたよ。それを全部やられたんですか?


そんなのCCCに提出してと一言いえば、出るんじゃあないんですか? それともCCCが企業秘密と言って出さないんですか?


と聞きましたところ


いえ、もらっているものはあるんですが、それわかりにくかったんで、自分でも整理したかったのと、


自分でやったほうが早かったんで、やってみました


 

とのこと。


いやいや、全体系をひとつひとつ拾い出すなんて、とっても手間暇かかる作業なのに、


それをCCCのクライアントである和歌山市自らがやらないと、まともなものも出てこないなんて、いったいどうなっているのでしょうか。


そんなことはあっていいのでしょうか? どう思いますか? CCC幹部社員の和歌山市民図書館・平井薫館長。


なお、このライフスタイル表は、後日スキャンしてアップしたいと思います。


とにかく、開示資料をひとつひとつみていきますと、ちょっと常識では考えられないことの連続です。


こうやって、ツタヤ誘致の自治体というのは、行政のしくみが少しずつ壊れていくのかなという感想を持ちました。



【関連記事】

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