こんにちは、日向です。
おかげさまで、千葉県木更津市の不正疑惑追及は、先日リリースされました後編記事で、一段落しましたので、
当面、ツタヤ関連は棚上げにして、本業の書籍執筆にに専念しようと思っていた矢先、また気になることが、ひとつ出てきました。
和歌山市民の方が市当局に請求していた開示資料をお借りすることができまして、その一部をなんとはなしに拾い読みしていたら、、
ん? いや、いくらなんでも、それはないだろう。
と思うことがゾロゾロと出てきたんです。
詳細は、後日詳しく書く予定ですが、本日は、ひとつだけどうしても黙っておれないことを取り上げてておきたいと思います。
下をみてください。昨年11月11日に開催された和歌山市民図書館運営審議会の会議録の一部です。
会議の冒頭で、各委員と事務方のメンバーが紹介されているんですが、指定管理者であるCCC社員の紹介になったとたん、名前が黒塗りになっているんです。
民間企業の社員の名前は個人情報のため非開示になっているのは、ツタヤ誘致自治体では、ありがちなのですが、和歌山市の場合は、ほかの自治体とは少し事情が異なります。
2018年2月、指定管理者選定プロセスに関する情報が黒塗りだらけで開示された市民が「黒塗りなしで全て開示すべき」と不服審査請求を申立。その結果、2年半かけて審査会が「一部開示せよ」との答申を出し、それを受けた市当局が半年後の2021年2月に、黒塗り部分を一部開示。結果的に、審査請求してから3年かけて、ようやくほんの一部分のみですが、黒塗りが外れたんです。
このときに開示されたもののなかに、当時カルチュア・コンビニエンス・クラブのプレゼンテーション担当者名がありました。
「高橋氏」となってますから、これは、当時、公共図書館部門のトップを務めていた高橋聡カンパニー長みずからがプレゼンを行なっていたであろうことがわかりました。
ヒラ社員ならともかく、公務を受託しようとする民間企業サイドの責任者の名前すらすべて黒塗りされていたわけです。
2013年に武雄市で第1号を新装開館して以来、他市では、これでもかというほど、頻繁にメディアに出まくっていた高橋氏の名前すら、和歌山市では「個人情報にあたる」として不開示としていたのです。あきらかに周知の事実であり、公務を受託する責任者が覆面で発言するなどありえないこと。
で、審査会で検討された結果、さすがに、それはやりすぎだろうとなりまして、この部分は開示せよとなったんです。
この“責任者の名前”は、市民サイドが何度も陳述や市の弁明に対する反論を行ない、3年の月日をかけて、勝ち取った貴重な成果だったのです。
ところが、今回、2020年6月に全面開館後はじめて開催された運営審議会において、不服審査請求の審議などまるでなかったかのように、CCCサイドの責任者名が黒塗りされていたのですから、ホントに呆れかえりました。
市民が黙っていたら、市教委の担当部署は、自分たちに不都合な情報はことごとく隠してきます。なので、不当な扱いに沈黙することなく、市民が不服申立してはじめて、少しずつ情報公開はされていくんだろうと楽観的に捉えていました。
ところが、和歌山市の場合、市民がこれだけ辛抱強く異議を申し立てているにもかかわらず、暗黒行政スタンスは、微動だにしないというか、審査会に妥当ではないと指摘されて一度は、あらためられたはずのことまで、数年たつとまた元通りの運用がされてしまっている様子なんです。
今回、黒塗りされていたのは、図書館長と統括マネージャーの2人の名前です。
どちらも責任者ポストの方ですし、何より、前回の高橋氏と同様に、宣伝のためオープン前後の一時期は、これでもかというほど、地元メディアに出まくって、顔も名前もよく知られた方たちです。
市外の私ですら、何度もメディアに登場した、この2人の責任者をみていますので、それをあえて公文書で「個人情報だから名前は黒塗り」などという理屈が通るはずがないのです。
ちなみに、和歌山市民図書館の館長さんは、平井薫氏、統括マネージャーは山本剛揮氏です。
会議に出席している和歌山市側の担当部署の読書活動推進課サイドは、肩書のない若手も含めた全員のお名前がフルネームで記載されているのとは実に対照的です。
地元のテレビ番組に出演して、市民図書館の魅力をアピールするCCC社員の平井薫館長(2021年5月20日放送・テレビ和歌山『わがまち和歌山』 和歌山市民図書館 グランドオープン1周年 より )和歌山市の公文書では、名前は黒塗りされていた。 |
そんなわけで、この点について、直接、担当部署の読書活動推進課に問い合わせてみようと思いましたが、この4月から、図書館については、あまり詳しくない新任の課長さんに代わられていて、いつもご対応いただいている若手職員の方も、3年以上前の審査請求の経緯などご存じないのは目に見えていました。
そこで、情報公開を担当する総務部の市政情報班に聞いてみましたが、そちらでも前回の審査請求の経緯は把握していないとのことなので、どうしてこうなったのかは、まったく不明でした。
ただ市政情報班では、一般論としては「民間側で名前を出せるのは、会社の代表者だけ」とのご見解でしたので、あらためて、前回の審査請求の答申をみてみました。
そうしたところ、「法人の代表者名は商業登記簿より閲覧可能なことから、開示すべき」という審査会の結論を発見(下図参照)。ということは、カンパニー長の高橋氏は、受託企業の責任者としてではなく、あくまでCCC子会社の代表者を務めていたために開示せよとなった可能性が浮上。今回の図書館館長と統括マネージャーについては、責任者であっても、法人(子会社)の代表ではないたのめに機械的に不開示とされたのではないのか。そんな結論に達しました。
ということは、前回の審査会の結論というのは、弁護士の廣谷行敏会長らが、実施機関である市教委の誤りを指摘して、高い見識を発揮されたのだろうと勝手に解釈しておりましたが、それは私の勘違いだったようです。
単に、それまでもあった古いルールを適用したというだけにすぎなかったわけで、情報公開審査会のメンバーも、2月に、基本的な事実確認すら行わずに住民監査請求を棄却して「尾花市長のポチだったのか?」と言われた監査委員と、大差はなかったということになってしまいます。
それにしても、CCCの責任者である平井さんと山本さんは、あれだけ地元メディアに出まくって、顔も名前も広く世間にアピールしたにもかかわらず、市民がみれる和歌山市の公文書のなかでは「■■」「■■」としか認識されないのは、平気なのでしょうか。
とりわけ山本統括マネージャーは、開館前に市民を招いたシンポジウムにも出席して、熱く語っておられたようなので、“覆面責任者”などと揶揄されることには我慢ならないのではないでしょうか? 市教委に、今後は名前の黒塗りを、はずすよう要請して、正々堂々と市民に自分たちの意見を述べるべきではないでしょうか。
そういえば、私が当ブログに、平井さんの名前を書くようになってからは、地元紙でも、館長さんのお名前が伏せられていることが多くなり、カルチュア・コンビニエンス・クラブの社名さえ出てこない記事もみかけるようになってしまいました。
もしかして、「どこそこの図書館の立ち上げに従事」と公表している経歴に一部事実と異なることがあるために、それが発覚するのをおそれて急遽対応を変えたりしたのでしょうか。まさか、そんなことはないですよね?
いずれにしろ、運営審議会でのCCCサイドの発言は、「市民との約束」と言う意味もあるのですから、匿名などということが許されるはずがないと思うのですが、CCCの社員の方はどう思われるでしょうか。
よろしくお願いいたします。
【2023/05/25 15:11追記】
和歌山市民図書館・運営審議会会議録へのリンクや 黒塗り外しの根拠となった2020年9月4日の審査会答申の該当部分などを追加して更新しました。
【関連記事】
●タウンワークの豹変●社名隠した求人広告●答申されなかった専門家会議●CCCと専門家会議をつなぐ点と線●CCC広報部へのメール●和歌山市は“CCCの下請け”?●パワハラ告発がぶちまけた丸亀市の裏事情●〇〇さんは、お飾りですか?●開示は、1枚です●丸亀市情報開示・CCC受託実績●和歌山市騙し討ち事件●“ツタヤ公民館”の衝撃●奇天烈な和歌山分類●新・和歌山市民図書館についての専門家コメント●図書館流通センターの暗躍(2)●図書館流通センターの暗躍(1)●企業秘密と説明責任
●和歌山市民図書館は、ICタグ装備せず●「ICタグと自動貸出機」はセット●自動貸出機についての補足説明●和歌山市民図書館の自動貸出機について●3800万円の“安全対策”●出来レースの代償・後編●出来レースの代償・前編●専門家がほとんどいない審議会 ●『第9版 失業保険150%トコトン活用術』についてのお詫びと訂正 ●TSUTAYA占領地のレジスタンス ●疑惑まみれのグランドオープン ●“白塗り”に隠されていた告発意図
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