2022年11月2日水曜日

木更津市・出来レースの実態！

 こんにちは、日向です。


本日も、昨日につづいて、木更津市についてです。


昨日は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ（CCC）が木更津市の図書館事業を受託するときの足掛かりになりそうな船場という企業について詳しくみていきましたが、

今回、端緒となりました市民交流プラザの整備基本計画、基本設計のコンペで、とんでもない疑惑が持ち上がっていることを改めてみていきます。



発端は、一次審査通過者だけに、ある資料が配布されたことでした。


「中活コーディネーター業務報告書」と題されたその資料は、不思議なことに、今回の委託業務で必要とされている木更津市の現状を、さまざまな角度から調査し、その課題を分析したうえで、市民交流スペースとして、なにが必要なのか


という答えをほぼすべて網羅するような文書でした。


たとえていえば、論文試験会場で、受験者に「模範解答」が配布されたようなものです。


改めて、市民活動プラザの整備計画の募集ページ内容を引用してみましょう。


――市民ニーズ等を把握するための市場調査やそれを踏まえた施設のコンセプト及び施設計画の策定等、施設整備の基本となる計画を策定し、あわせて、基本計画に基づいた整備に向けた基本設計を行うため、（仮称）市民交流プラザ整備基本計画策定及び基本設計業務（以下、「本業務」という。）を委託しようとするものである。 
（https://www.city.kisarazu.lg.jp/jigyosha/nyusatsu/koubo/1010619.html）


そのプロポーザルをこれから作成しようとしている事業者に対して、


これ参考資料ね


と、さりげに役所サイドから送られてきた資料をみた事業者の方たちは、吃驚仰天したはずです。


なぜって、自分たちがこれから書こうとしている模範解答が、そこに書かれているからです。


もちろん、そんな模範解答とはまったく別の視点で独自の提案をすることは、いくらでも可能でしょうけれど、主催者サイドから、参考にしてほしいとして送られてきたものを無視していたら、当然採点は低くなるのではと、誰もが思うはずです。



で、そこまでなら、おかしな公募だなぁという程度で終ったはずでしたが、決定的だったのが、その役所からから送られてきた資料にある企業名がクレジットされていたことです。


そう、みなさんもうお気づきでしょう。


資料の最後のほうに、アンケート調査の概要が記載されており、その実施機関名として


カルチュア・コンビニエンス・クラブ


と書かれていたんです。



そして、いよいよ選定事業者の発表となりました。


選定されたのは、もちろん、カルチュア・コンビニエンス・クラブを代表企業としたコンソーシアムでした。




　絵に描いたような出来レースと言っていいかと思います。なぜならば、市民活動プラザの基本計画・基本設計の事業者を募集するはるか前から、CCCはこの業務を別に委託された事業として取り組んでおり、おそらくそのための予算も、ほかからもらっていたでしょうから。


およそ公平公正なコンペとは言い難いです。


せいのーでスタートしたときには、すっかりプロポーザルは出来上がっていたんですから。


公募に参加した事業者からしたら、とんでもない茶番です。42.195キロのマラソンをスタートする時点で、CCCだけは、すでに40キロ地点にいて、涼しい顔して待っていたんです。


もう、アゼンとしますよね。血の気の多い人だったら、怒り心頭に発して、役所に殴り込みにいきたくなるような出来事です。




では、そのCCCが作成したと思われる「中活コーディネーター業務報告書」とは、いったいどういうものなのでしょうか。


木更津市の実施要項をみますと、こう明記されていました。


(3)  市民交流スペースのあり方に関する提言       (提言者：一般社団法人まちづくり木更津、資料：中活コーディネーター業務報告書





担当部署に聞いてみましたところ、


一般社団法人まちづくり木更津という団体が、少し前（おそらく昨年）に木更津市に対して、市民交流スペースのあり方に関する提言を行なっていたそうで、


市民交流プラザの公募にあたって、その資料が参考になるだろと思って、事業者に送った。ただし、一般公開できるものではないので、一次審査を通過した事業者にのみ送ることになった


――ということでした。



一般社団法人まちづくり木更津とは、2019年に発足した半官半民の、いわゆる、まちづくり会社です。ツタヤウォッチャーの方でしたら、地元商工会議所と市長の旗振りで設立された、「まちづくり延岡」や、「にきぎわい宇部」をイメージすると思います。ちなみに、どちらも一時期は、強力なCCC応援団として機能していました。


木更津市は、2020年3月に「木更津市中心市街地活性化基本計画」の認定を内閣総理大臣から受けています。


この認定を受けますと、中心市街地活性化の事業を推進するために必要な補助を受けられるようになります。


その実務を一手に担うのが、まちづくり木更津という、しくみになっています。


なので、まちづくり木更津からの提言として木更津市に提出された「中活コーディネーター業務報告書」というのは、おそらくその補助事業の一貫として作成されたものであり、すでに2020年3月の認定を受けたときから、調査事業はスタートされており、そこにCCCが入っていて、いずれCCCがその業務を受託するまでのレールは敷かれていたとみるのが、ツタヤ・ウォッチャーです。


では、いったい、どういう経緯で、この報告書が事業者に提示されたのか。長くなりましたので、つづきは別のエントリーに書きます。



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2020年8月29日土曜日

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