こんにちは、日向です。
本日は、
- 木更津市・出来レースの実態！（2）～間違い電話は、正しい番号～ のつづきです。
CCCが選定されました木更津市の市民交流プラザの基本計画・基本設計のコンペで、
一次選考通過者だけに送られた参考資料に調査を担当した企業として、CCCの名前がクレジットされていたことについて、
その資料の出所はどこなのかを関連部署に聞いてみると、
「まちづくり木更津」という、半官半民の団体から、昨年、木更津市にまちづくり提案があり、応募した各社がプロポーザルを作成するにあたっては、その資料が参考になりそうだということで送った
――ということが、前回の記事であきらかになりましたが
直接その業務を担当する地域政策課と、市に提案した形になっている「まちづくり木更津」には、まだお話をお聞きできていませんでした。
ここ数日で、ようやく、その両者にもお話をお聞きすることができましたので、その点を簡単にご報告ししておきます。
まず、役所内で、まちづくりを直接担当する地域政策課については、いろいろとお話はうかがってはみたものの、これといった収穫はありませんでした。
今回問題になっている市民交流プラザのコンペは、市民活動支援課が担当しています。
まちづくり木更津から問題になった提案を受けたのは、新庁舎の整備全体を統括する公共施設マネジメント課ですので、地域政策課は、ふだん、まちづくり木更津とやりとりはしていても、今回の件について直接関与している形跡といいますか、場面がみあたりませんでした。
唯一の収穫といえば、地域政策課の担当者によると、まちづくり木更津は、いわゆる一般的な「まちづくり会社」とは違っていて、株式会社ではなく、一般社団法人という組織形態だそうです。ツタヤ誘致自治体で、強力なCCC応援団となっていた、多賀城北開発、まちづくり延岡、にぎわい宇部、高石都市開発などは、どれも株式会社組織でしたので、確かに法人形態は異なるといえます。
一般社団法人は、資本金がない（？）、営利を目的としない、利益を配分する必要がないといった点が異なるそうですが、いわゆる半官半民の三セクであり、市長のリーダーシップのもとに、地元商工会議所や商店連合会が補助金等の受け皿のために設立した団体という意味では、その性質は、株式会社形態のまちづくり会社とあまり変わらないような気がしますが。
もう一方の、まちづくり木更津ですが、こちらは、市役所から現在出向されている職員の方にお話をお聞きすることができました。以下そのときの内容です。
・2020年9月に、木更津市が、新庁舎整備の事業者を募集した際、市民交流スペースの設置を義務付けたことから
・その翌月10月に、市民交流スペースのあり方についての提言を行なうことになった。
・今回問題になった、中活コーディネイター設置業務報告書（以下・中活コーデ報告書）がそれで、その調査を担当したのがCCCだった
・その調査が完了したのは、2020年度末（2021年3月）だったと思う
・CCCに業務を委託したのは、公募ではなく、同様の業務について実績がCCCにあったから
・その前から、CCCさんからはさまざまな提案を受けていた
・まちづくり木更津が発足したのは、2019年7月、総理大臣から中心市街地活性化基本計画の認定を受けたのは、2020年4月から。
・その認定を受けた直後から、中活コーディネイター設置事業はスタートしていて、CCCに委託した調査はその一貫だった
・CCCが調査を担当した中活コーデ報告書については、総務省の「中心市街地活性化ソフト事業」の特別交付税措置を受けている
・まちづくり木更津の運営費は、今のところ全額、木更津市から出ている
――ということでした。
 |
| https://www.mlit.go.jp/crd/index/handbook/2021/2021tyukatu_handbook.pdf より |
やはり私が睨んでいた通り、今回、市民交流プラザ基本計画の事業者選定において、一次通過者だけに配布された疑惑のペーパーというのは、国の中活制度の認定を受けたことによって得られる支援制度を、ちゃっかり活用して行なわれた事業、つまり公金が入っているわけですね。
ということは、CCCは、コンペが実施される1年前から、プロポーザルの下敷きとなる調査を、公金を原資とした事業として担当していたわけですから、CCCは、
本事業の募集が始まったときには「40キロ地点で、涼しい顔して待っていた」
とした私のイメージは、かなりあたっていたのではないか？という感想を持ちました。
じっくりと時間と費用をかけて、木更津市の現状についてのさまざまな調査を自らが行なっていて、問題的や課題なども浮き彫りにしたわけですから、あとは、お得意の「にぎわい創出」プランをそこにつけくわえていけば、一丁上がりです。
CCCによる調査を参考にして、プロポーザルをゼロから作成したライバルたちからしてみれば、とんでもない茶番につきあわされてしまったことに、怒りが抑えられないことでしょう。
さて、最後に、この担当者に、いつものお約束の質問をしてみました。
CCC（正確には当時100％子会社のTSUTAYA・現在はCCCが吸収合併）が2019年2月に、消費者庁から景品表示法違反で、1億円を超える課徴金を課せられたことをご存じですか？（※1）
いえ、まったく知りません。
まつちづくり木更津の担当者は、そうおっしゃいました。少なくとも2020年の4月以降に、CCCからさまざまな提案を受けてつきあいがあったはずなのに、その前年に同社が引き起こした不祥事をまったく知らないとおっしゃるのです。（“嘘つきTSUTAYA”を違法認定）
いつも思うことですが、それって、ホントなのかな？ あれだけメディアで派手に報道されたのに、役所の人は、業界のニュースも一切チェックしないなんて、ありえるのかな。ホントだとしたら、そんなに世間のことに疎くて大丈夫なのかな。簡単に騙されてしまうのではないかと、心配になるほどです。
【2022年11月27日15:01追記】
さきほど、今回、市民活動プラザの基本計画・基本設計策定事業者にカルチュア・コンビニエンス・クラブを選定した担当部署である、木更津市・市民活動支援課にも、※1の質問をしてみましたところ「そんなことがあったなんて、まったく知らない。審査の対象になっていないことなので、そういうことがあったとしても、選定結果には影響しない」との回答でした。
というわけで、中活コーデ報告書という疑惑のペーパーは、思っていた通り、出来レースの強固な証拠といえそうです。
公共施設マネジメント課でも、担当課である市民活動支援課でも、CCCの名前がクレジットされている資料を応募者に送ることが特に問題だとは思わなかったと、私の質問に、繰り返し回答していますが、そんなはずがないとの思いを新たにしました。
公金を使って行なった調査報告書ならば、ふつうにウェブで公開すべきです。それをなぜか公開せず、関連事業の募集要項にも掲載せず、あえて、一次選考通過者だけに送ったというのは、最初から、これは表に出たらマズイという気持ちが関係者には、あったからのではないのか。
改めて、そういう感想を持ちました。
なお、木更津市で情報開示請求ができるのは、市内在住在勤者と、市税を納めている者だけだそうですので、そういう自治体だからこそ、CCCに狙われたのかなとも思いました。
よろしくお願いいたします。
2020年8月29日土曜日
●タウンワークの豹変●社名隠した求人広告●答申されなかった専門家会議●CCCと専門家会議をつなぐ点と線●CCC広報部へのメール●和歌山市は“CCCの下請け”？●パワハラ告発がぶちまけた丸亀市の裏事情●〇〇さんは、お飾りですか？●開示は、1枚です●丸亀市情報開示・CCC受託実績●和歌山市騙し討ち事件●“ツタヤ公民館”の衝撃●奇天烈な和歌山分類●新・和歌山市民図書館についての専門家コメント●図書館流通センターの暗躍（２）●図書館流通センターの暗躍（１）●企業秘密と説明責任
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