こんにちは、日向です。
昨日につづけて、和歌山市のことについて書くのは、少し気が引けるのですが、これもどうしても書いておかねばならないことなので、できるだけ簡潔に記録しておきます。
来年4月からの5年間、市民図書館の指定管理者にCCCを選定したことについて、教育委員会の議決が確認できなかったことの顛末を以下の記事に書きました。
いくら探しても、みつからなかった、指定管理者選定の議案が、「議案27号」という中身がわからない無タイトルのものに入っていました。
開示された議案の資料について、いつもsnsでツタヤ関連の情報をウォッチされている方から、こんなコメントがありました。
この資料は議案じゃなくて説明資料じゃないかと思うのですが、議案の開示はなかったですか?
言われてみれば、確かにその通り。開示されたのは、説明資料ばかり。肝心の「議案」本体がみあたりませんでした。
そこで、翌日、この資料を開示した教育政策課に問い合わせてみたところ、
冒頭の3枚が「議案」です。これ以外には文書はありません。
とのこと。
私も行政手続きについては、不勉強なので、そういわれたら、そういうもんかなぁと丸め込まめそうになりましたが、ウォッチャーの方が、すぐにちゃんとしている他市の事例をあげてくれました。以下がそれです。
これみたら、それぞれの議案が「議案何号」のあとに、ちゃんと中身がわかるタイトルついてますね。そして、必要事項が明記されたうえで、「審議願いたく提案する」とされています。この後に詳細な説明資料がつづくという正式な議案書です。
議案番号、議案名、提出日、教育長名があって、詳細が必要なら別紙にする形が多い
そうです。
また、別の方からも、以下のような議案の事例を教えていただきました。
和歌山市では、こういう正式な議案書を作成せず、説明資料を配布して「原案どおり承認してよろしいか」と教育長が口頭で聞いて、委員一同が「はい」と答えるまでがワンセットのようです。しかも、総額17億円の指定管理者指定議案が、タイトルもなしに、ほかの予算案に一緒くたに紛れこんでいました。
和歌山市は、いつもそうなのか、それとも今回だけは異例だったのかはまだ不明なんですが、和歌山市教育委員会の手続が世間の常識とは異なっているという、これらのら指摘について、なにか事実と異なることはありますか? もしありましたらご反論くださいと、教育政策課にメールで問い合わせましたが、結局、それについてご返答はなにもありませんでした。(このメールは、図書館を管轄する読書活動推進課にもCCで送信しました)
こう書きますと、重箱のスミをつついているように思われるかもしれませんが、5年間で総額17億円の指定管理者選定の議案が、ほかの予算案のなかに潜り込ませて、市民がいくら探してもみつからない状態にしているうえに、説明資料配布して、あとは教育長が口頭で「よろしいですか?」と聞いて議決したというのは、人口35万人を誇る中核市の行政としては、いかがなものかと思いますね。
CCCの再指定については、他の自治体がそうであったように、もう当たり前のように進められて一切議論もなく決定されました。和歌山市の市民の方も、おそらくそうなるだろうなと予感はしつつも、昨年末の監査請求からはじまって、定例の教育委員会は欠かさず傍聴されるなど、いつ議題にのぼるのだろうかと根気よくウォッチされていました。
ところが、最後の最後で教育委員会がCCC再選定を議決した臨時会は、火曜日に緊急告知して金曜日に開催された臨時会でしたので、結局、市民は、傍聴することができないまま、まったく知らないうちに通ってしまっていたという顛末でした。騙し討ちみたいなものでした。(もっとも、議決された臨時会当日に出席できたとしても、議会上程議案は秘密会となるめ、その議題になったとたん、退出させられていたでしょうけれど)
全国でもめずらしい「市民図書館」という名前をもちながらも、実態は、市民を排除して、事業者の都合を優先するのは、こういう手続の杜撰さからくるものではないのかって、ふと思いました。
市長の暴走にブレーキをかけるはずの教育委員会の手続が杜撰でなければ、ツタヤ図書館などというものは、そう簡単には、つくれないものかもしれません。
よろしくお願いいたします。
【関連記事】
0 件のコメント:
コメントを投稿