2023年10月21日土曜日

条例違反を10年以上放置している宇城市

 

こんにちは、日向です。


先日、ご報告しました熊本県宇城市の情報公開の件(なんびと”も開示請求受け付けていた宇城市が市外者をブロック?)に関連して、


早速、ツタヤウォッチャーの方が、こんな関連情報をsnsに投稿されておりました。


公文書の開示請求状況 松崎町、また公表怠る 20年に指摘受け是正も 町担当者「失念していた」 東京新聞web 2023年9月13日 08時17分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/277076


静岡県松崎町は、2020年に市民団体から、町条例で規定されている公文書の開示請求状況の公表を長年怠っていたことを指摘されて、その後是正したにもかかわらず、再びび公表していなかったことが分かったというニュースです。以下に概要を引用しておきます。


2001年に施行された町情報公開条例の22条で、町長は毎年度1回、公文書の開示実施状況を公表すると定めていて、前年度分の請求件数や開示状況などを翌年に公表することになっている。町が20年に指摘を受けた際、条例施行後からホームページで公開された形跡がなく、条例違反が常態化していた。当時、本紙の取材に「情報公開請求自体が少なく、(前任者からの)引き継ぎもなかった」と説明していた。その後、町はHPで14~19年度分を公開する措置を取った。

 しかし、その後も公表を怠っていたことが市民団体の指摘で発覚した。町によると、20年度分を公開後の昨年4月、担当者が異動で交代し、21年度分を公表しなかった。今月5日に指摘を受け、町は同日、21年度分と22年度分の請求状況を公開した。


これ読んで驚いたのが、公文書の開示状況を毎年一回公表することが条例で定められていて、松崎町は、その条例違反を長年にわたって放置していたという事実です。


とすると、宇城市はどうなんだろう?と思って、宇城市公開条例を調べてみましたところ、こんなふうになっていました。


第29条 市長は、毎年度1回、各実施機関におけるこの条例の運用状況をとりまとめ、これを公表するものとする https://www1.g-reiki.net/uki/reiki_honbun/r177RG00000037.html

 


やっぱり、松崎町と同じく、条例で、毎年度1回 公文書の開示請求状況の公表を義務付けていたんです。


なんで、このニュースに驚いたかといいますと、宇城市も、松崎町と同じく、この公文書の開示請求状況の公表を怠っているんです。下をみてください。




https://www.city.uki.kumamoto.jp/toppage/shinseisho/dl_somu/2010076



 宇城市の場合は、最後に情報公開の実施状況を報告したのは、2012年。つまり、なんとその後の11年間一度も、情報公開の実施状況を報告していないんです。


で、先の条例に戻りますと、宇城市もこの公表を年に一度行うことを義務付けているわけですから、これ完全に条例違反です。


2013年に守田市長が就任してから一度も情報公開の実施状況を公表してこなかったということになります。


守田市長は情報公開に消極的である


と言えるわけですが、それが違法行為だということになれば、静岡県松崎町と同じく、新聞で報道されるような不祥事であることは間違いありません。


こういう流れで、情報公開条例をわざわざ改正して、請求できる対象者を市内在住・在勤者だけに限定(市外者は任意で提供するものの不服審査請求は受け付けず)したねらいというのはいったいなんだったのでしょうか。


早速、地元の関係者にあたってみますと、


今年6月の議会(正しくは今年2月議会で審議され、改正は今年4月1日からと)で改正されました。議員からも反対はありましたが、執行部によれば、市民のサービスを優先するため、というのが改正の理由でした。


――とのこと。


条例で定めている実施状況を公表していない件については、まったくご存じないようでした。


ふつう、法改正するときには、「立法事実」と言って、「法改正しないとこんな不都合なことが起きている」という事例を示さないといけません。


早くこの法律変えないと、こんなデメリットを被る人がゾクゾクと出てますよ、という具体的事実がないと、漠然と「市民のサービスを優先するため」なんていう抽象的な理由を出しますと、誰も納得しません。


ホンマかいなぁ、市長、教育長が市外から批判されないようにしたいだけでは?

と言われてしまいます。


だから法改正のときって、いくら言葉で誤魔化しても、わかっちゃうんですよ。改正の必要なんてないのに、なんか別の理由で都合よくものごとを進めようとしているんだなぁって、ことが。宇城市の今回の条例改正は、その典型例と言えそうです。


それにしても、長年条例違反を放置したあげく、市外者からの批判を排除する方向に改正しているんですから、これは、市民が厳しく批判をしないと、暗黒行政まっしぐらという感じです。


ツタヤ自治体の情報開示スタンスというのは、違法状態も長年放置するなど、ほんとに酷いものだなぁと、改めて痛感した次第です。


よろしくお願いいたします。




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