先日に引き続いて
「『CCCの営業マン』 と呼ばれた話題の市議を直撃!【前編】【後編】の内容を検証します。
前編から後編にかけて続けられた戸田議員の発言で、もうひとつ気になったのは、以下の箇所です。
筆者が、しつこく「CCCが応募していることを、市民に知らせるための期間が必要だったのでは?」との主旨の質問に対して、戸田議員は、こう回答しています。
「~本来、選定するときというのは、静謐な環境で選ばないことには、市民の声とか、外野の声聞きながら選ぶものではないんですよ。(ああ、そうなんですか)いや、そうですよ。中立中性(公平中立?)な誰が選ぶかわからないなかで選ぶというのが本来の選び方ではないですか。だって、偏って意見、偏った圧力、偏った思いのあるものがこれ公平さに欠くと思いません?」
この点は、戸田議員のほうが、まったくもって正しいことを述べていると思います。
通常、指定管理者募集においては、選定結果発表前の応募段階から、企業名をあげてどこが応募していることを公表されることは、まずありません。
応募企業が事前にわかってしまうと、選定委員や市教委周辺に対して、外からの不当な圧力がかかりかねないからです。この後の私の質問でも述べているように、一般的には、応募社名は公表されずに審査が行われます。
その結果、選定された企業だけが社名と提案内容が発表され、落選した企業については、企業名や提案内容などは最後まで伏せられたままです。
そりゃあ、そうでしょう。結果的に、受託できなかったわけですから、落選した事実を世間に知られたり、あるいはアピールした独自ノウハウを公開されたりすればデメリットが生じるおそれがあるからです。
逆にいえば、選定された企業のほうは、これから公金をもらって受託するわけですから、できる限り情報開示に努めなければなりません。
にもかかわらず、和歌山市は、冒頭プレゼンだけを公開して、参加企業名を明らかにしました。当日、録音・撮影は一切禁止。
これって、ものすごくチグハグな対応だと思いませんか?
社名公表してプレゼン公開するのであれば、両者の提案内容は、ある程度公開しないと、市民にとって納得のいくものにはなりません。
事実、「TRCのほうが良かった」という意見も多かったようです。
しかし結果は、CCCの圧勝。プレゼン公開した対応とはうってかわって、選定プロセスの詳細を市民が開示請求したところ、市は、黒塗りだらけで開示してきました。
これに対して、現在、市内の図書館サークルの方たちが不服の申立を経て、審査請求まで行っています。
このような市の対応を振り返ってみますと、「もっと周知期間が必要だったのでは?」という私の質問は、まったくもってトンチンカンでした。
公開プレゼンは、単に
「市当局が選定プロセスを透明化したフリ」をするためのアリバイ作りにすぎなかった
わけですから、そのようなイベントになにか特別な意味があるわけがありません。
応募社名など開示する必要はなく、要は、選定後にCCCの提案内容をすべて開示すべきであり、もし開示できないとしたら、そのような事業者に公務を受託させてはいけないということなんです。
もちろん、どうしても秘匿したい企業ノウハウというのは、一部存在するのかもしれませんが、それは、ほんの一部分であり、例外的にその数行だけ不開示にすればすむ話です。
提案内容が真っ黒の「のり弁」になるなどということは、決して許されないと思います。
なお、CCCが選定された直後に行われた経済文教委員会で配布された資料を入手しましたところ、そこでは、市民に不開示としたCCC提案のパース図面がすべてきれいに公開されていました。そして新聞などメディアにも「CCC提供」として、その資料は配布されていました。
市民には絶対にみせないけれども、議員とメディアにはみせる。それがCCCによるツタヤ図書館の流儀なのでしょうか。
市民に開示したCCC提案図書館のパース |
議員向けに委員会で配布されたCCC提案図書館のパース |
話が脱線しましたので、元に戻しますと、
公開プレゼンでCCCとTRCが対決した結果、公平・公正な審査を経て指定管理者を選定した
ということに和歌山市はしたかったんだと思いますが、そのプロセスを詳しく調べていくと、おかしなことが次々と出てきてしまい、とてもじゃあないけど「公正なプロセスによってCCCが選定された」などと言えない状況であることが、私がこれまで発表してきた記事によって次第に明らかになってきました。
そのあたりのことも、戸田議員をはじめ和歌山市の議員の方たちには、目を背けず、ぜひ真相解明にご協力いただきたいと思います。
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