2019年10月10日木曜日

訴状全文

こんにちは、日向です。

先日、ビジネスジャーナルでリリースしました

市民オンブズマン・林幹也氏が和歌山市長を提訴した記事


和歌山市、1400枚“黒塗り”情報開示…「税金94億円」ツタヤ図書館含む再開発で疑惑


には、締切にもし間に合えば、訴状の全文を掲載する予定でおりました。

しかし、諸般の事情により、冒頭の一枚のみ掲載になってしまいました。


そこで、本日は、BJには掲載できなかった訴状全文を以下にご紹介しておきます。
















注目していただきたいのは、以下の一文です。





被告の不開示理由には蓋然性がなく、被告の開示義務違反と開示請求権侵害は明らかである


林氏が行った開示請求の不開示理由は、ここには記載されておりませんが、私が和歌山市に請求してほとんど黒塗りで出てきた1400枚の資料のときは、以下のような理由が挙げられていました。



(1)法人等に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあると認められるため

(2)実施機関内部における審議、検討、協議等の意思形成過程に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため

(3)実施機関が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の公正又は適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため

(4)公にすることにより、人の生命、身体、健康、生活又は財産の保護、犯罪の予防その他公共の 安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれがある情報であるため


黒塗りした理由を開示請求してみた より

林氏の訴状にある通り、南海市駅再開発に関する会議での関係者の発言を明らかにしない理由に「蓋然性」(かなり高い確率でそのような事態が起きること)は、ほぼないに等しいと言えます。




どこがヤバイかわかんないけど、とにかくやばそうなところは、かたっぱしから黒塗りにしておこう


おそらく、和歌山市では、いつもそんなノリで開示資料を黒塗りにしていたのでしょう。

そのことに不満を抱いた市民も多かったかもしれませんが、それ以上、裁判に訴えることもなかったため、とんでもなく理不尽なことがこれまでまかり通っていた。そんな折に、法的手段を取ってくる林幹也氏という強敵が現れたというわけです。



被告の不開示理由には蓋然性がなく、被告の開示義務違反と開示請求権侵害は明らかである


という訴状の主張は、シンプルなだけに説得力があります。

和歌山市が、これに真っ向から反論しようとすれば、黒塗りで不開示にした資料の原本を出して、不開示理由に「蓋然性」があることを証明しないと、裁判には勝てません。

その結果、黒塗りを外さざるを得ないというジレンマに陥ってしまう構造になっているわけです。


もし、林氏が敗訴したとしても、今回のは、簡易裁判所への提訴ですから、ここから地裁、高裁へと控訴していき、

場合によっては、さらに、最高裁への上告していくというシナリオも考えられます。

なかなかしたたかな戦略と言えるのではないかと思います。


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